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ヘルスケア

次世代型の従業員健康管理システムの構築

近年、多くの企業でメタボリックシンドロームやメンタルヘルス不調を抱える従業員が増加しています。これは、個人の健康リスクだけでなく、企業の経営リスクも増加させる事になります。そのため、企業のメンタルヘルス不調対策への関心が高まっています。
私たちは、日々の企業活動の中で得られる情報を活用したセルフケアとラインケアにより、メンタルヘルス不調の予防、早期発見・早期対処を目指して要素技術の研究に取り組んでいます。

現在は、メンタルヘルス不調の予防・早期発見を目指し、3つのテーマに取り組んでいます。

  1. 職場環境改善ソリューションの開発・評価(職場のラインケア支援)
  2. 認知行動療法へのIT適用(個人のセルフケア支援)
  3. 勤怠・活動情報でメンタルヘルス不調の予兆検出(職場のラインケア支援)

それぞれ大学研究機関またはグループ内の研究機関との共同研究を進めています。

職場環境改善ソリューションの開発・評価

職場環境改善活動とは?

職業性ストレス簡易調査票(BJSQ)などのアンケート調査を実施後、組織としてのストレスチェック結果を集計、自組織における課題と施策を立案、施策を実行する一連のPDCAサイクルです。

ICTを活用した職場環境改善ソリューションの試作

職場環境改善活動の活動サイクルの継続をICTで支援する事を目指し、産業・組織心理学の専門家のノウハウを取り入れたポータルサイトを開発しました。

システムの特徴

産業・組織心理学の専門家のノウハウや知見を見える化

  • (1)組織の状況に応じた改善施策の提案
  • (2)活動状況に応じた専門家の助言

活動継続の促進を目指したコミュニケーション基盤

  • (1)職場の社員との合意形成を支援
  • (2)活動状況の見える化
  • (3) コミュニケーションの活性化

今後の展開

職場環境改善SLの活用により、組織の状況や改善活動の進め方など、様々な観点で活動状況を把握することができます。現在実施中の実証評価で得られた活動結果データの分析を通じて、ストレスに対する効果や、効果的な活動の進め方などの関係性を更に明らかにしていきます。

職場環境改善SLは、2017年度中の製品化を目指します。

認知行動療法へのIT適用

認知行動療法とは?

私たちの気持ちが「認知」(物事の考え方、捉え方)から生じていることを原理として、認知に働きかけることで気分の改善を図る精神療法です。具体的には、つらい気持ちを引き起こしている考えに着目して、極端になった考えをより現実的なものに修正していきます。考えの他に、行動に着目することもあります。このように、日頃の習慣や行動パターンを意識して働きかける療法なので長期的効果も期待できますし、予防にも効果的であると言われています。

認知行動療法へのIT適用について

主に気分障害などへの有効性が認められている認知行動療法ですが、国内でそれを正しく実践できる専門家の数はまだ十分とは言えません。私たちは、働く人のこころとからだの健康を支援するために、認知行動療法にITを適用し、専門家への受診が必要になるよりも前の段階で、気軽に、体験をしながら、セルフケアスキルを学ぶことの出来るツール(ソフトウェアやアプリなど)の開発に取り組んできました。

認知行動療法がカウンセリングで活用されている領域は多くありますが、「うつ・不安」と「不眠」の2つの領域に対して、ツールの試作・評価を行ってきました。これらのツール利用を通じて、以下のようなことが実現できると考えております。

  • 自分のこころとからだを上手にコントロールする方法を学ぶことが出来る。
  • 利用者自身が持つセルフケアの力を高め、予防・改善に繋げることが出来る。

うつ・不安への取り組み:対話的支援に基づくコラム法

認知行動療法の技法の一つに、つらい気持ちを落ち着かせることに役立つ、コラム法と呼ばれる方法があります。気持ちが揺れたときのことを、状況・気分・考えなどに分けて書きだし過度に偏った考えを見直していきます。自身でコラム法に取り組む際には、

  • 自分の考えがうまく表現できない
  • 自分の考えと距離を置いて見直すことが難しい

といったことがよく見受けられますが、私たちは独自のテキスト解析技術により、利用者が書いた文書を解析し、

  • ユーザの記載内容から悩み箇所を特定して共感する
  • 気持ちに繋がる考えを書くためのヒントを提供する
  • 記載内容の中から利用者の思い込みの可能性がある個所を指摘する

などを行い、コラム法の実施を支援するソフトウェアを試作しました。これはパソコン、スマートフォンから利用することが可能で、特に、利用者自身による認知行動療法の実践を利用しやすいUIや自然言語処理を用いて対話的に支援することを特徴としています。利用者の記入内容などに合わせて応答する対話的な支援は従来のツールにはなかった独自性と言えます。

本取り組みは、現在「メンタルヘルスケアサービス」として、事業化されています。

不眠への取り組み:スマートフォン向け不眠改善支援アプリ

認知行動療法は、私たちが生きていくうえで欠かせない睡眠の改善のためにも用いられており、医学的なエビデンスも国内外で多く存在しています。近年、睡眠の問題に悩む方が多くいるにも関わらず、睡眠の専門医はまだ数が少なく、クリニックも限られた地域にしか存在していないため、困った時に受診しづらいといった状態にあります。そこで、誰でも気軽に不眠改善の支援が受けられることを目指し、不眠の中の「精神生理性不眠」への対処方法として用いられている「不眠症のための認知行動療法」に基づいたスマートフォンのアプリを、専門家の方とともに試作・評価しました。


臨床における不眠のための認知行動療法は、睡眠日誌を用いたアセスメント、睡眠衛生、睡眠スケジュール法、筋弛緩法などの技法で構成され、4~6週間のカウンセリング形式のプログラムの中で提供されます。

私たちは、基本技法である「睡眠日誌を用いたアセスメント」に着目し、簡単に睡眠記録が出来るアプリを試作、現在、多くの方にご利用・評価いただけるよう無償で公開しています。

また、スマートフォンによる不眠のための認知行動療法の提供をめざし、睡眠日誌を用いたアセスメント、睡眠衛生、睡眠スケジュール法、筋弛緩法の4つの技法を対話形式で支援するアプリについても試作・評価を行っています。

この取り組みは、神奈川県未病産業研究会ME-BYO®「平成26年度未病産業の創出に係るモデル事業」に採択され、神奈川県在住者、勤務者約200⼈を対象に、アプリの効果検証をおこないました。

検証結果としては、4週間のプログラムを完遂した方に改善の効果が見られましたが、その一方で、アプリの簡便さゆえに、途中で利用をやめてしまう方が多く見られ、継続して取り組める仕組みを作ることが課題となりました。この研究結果を通じて、イノベーションラボラトリとしては、「人工知能(AI)との共存・協調」を新たなテーマとし、現在研究を行っております。

勤怠・活動情報でメンタルヘルス不調の予兆検出

メンタルヘルス不調の予兆

社内データを利活用し、普段の業務態度からでは気づかない従業員の不調の兆しを察知し、事前の対処につなげることを目指します。

予兆の検出技術

過去の社内データから従業員の不調に関係する特徴を学習したモデルを作成。日々の従業員の活動情報から、従業員の不調を事前に予測するためのエンジンを開発。

利用シーン

従業員の状態の変化を、分析エンジンにより事前に予兆検知することで、職場におけるメンタルヘルス不調者に対する客観的な判断材料としてラインやスタッフを支援し、早期対策を可能とします。

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