サテライトオフィス事業「JTB My Office NAVI」: サステナビリティレポート: サステナビリティ(CSR) | NECソリューションイノベータ
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Sustainability Report 2021

サテライトオフィス事業「JTB My Office NAVI」NECソリューションイノベータ×共創パートナー

  • 株式会社JTB 名古屋事業部 安達 雅哉様
    大学で心理学を学び「人の心に興味がある」と、余暇を活用して人生を豊かにするJTBに入社。法人営業を30年経験したのち、渡瀬と共創で『JTB My Office NAVI』を立ち上げる。
  • 東海支社 渡瀬 恵理
    大学で数学を専攻したのち、NECソリューションイノベータのシステムエンジニアに。『JTB My Office NAVI』のプロジェクトマネージャーとして、二児の母として奮闘中。

誰も犠牲にしない
未来の働き方へ。
「ちいさな覚悟」を積み重ねて、
進んでいく。

Work Style
  • JTB My Office NAVI
    JTBとの共創から生まれたサービス。稼働していないホテルの客室や会議室などにリモートワークに適した環境を用意し、シェアオフィスとして利用してもらう。リモートワークを行う場所に困窮している企業がある中、ホテルの稼働状況低下の解消と企業での有効活用の両立を目指す。2021年4月12日時点で、全国241施設に提供。

共創アイデアソンから生まれた、ホテルをワークスペースにするアイデア。

渡瀬
はじまりはJTBさんとのアイデアソンでした。JTBさんには金沢でアイデアソンから共創プロジェクトを立ち上げた実績があったので、名古屋でも同じことができないかとご連絡をいただきました。こうしたアイデアソンはアイデアを出して終わりになってしまうことが多いのですが、本気でビジネスを創りましょうと合意した上で、事業化を目的としたプランを決めていきました。
安達
最後まで残っていたもうひとつの候補が、AIを活用したセルフキャリアドックのサービス。これは職場のキャリアカウンセラーのようなサービスを個人で使えるようにするものなのですが、相当時間がかかるし技術的なハードルも高かった。ニーズがあるだけでなく、今すぐ事業化できるという観点で、しぜんとサテライトオフィス事業のプランに絞られていきました。
渡瀬
お互いの強みが活かせることも決め手でしたよね。JTBさんはホテルとの契約、当社はサービスの開発。ホテルの遊休スペースを活用するので、新たな設備投資がいらないことも大きかった。プランを考えていた2019年当初は、2020年を見据えてオフィス出勤を減らし、混雑を回避しようとする世の中の動きがあり、これにより生じた「働く場所難民」の支援を目的にしていました。ホテルの遊休スペースの活用が、世の中のニーズと結びつくことも踏まえて決まっていったと思います。
安達
これはNECソリューションイノベータさんから出たアイデアで、JTBはまず思いつかないもの。ホテルの従業員にとって部屋が空いている時間は貴重な休憩時間だから、そもそもホテル側に受け入れられないのではないかという認識がありました。でも実際、話をしてみると、「遊休スペースの活用はまさに経営課題」と肯定的な意見があった。ホテル業界を知りすぎている私たちからは、絶対に出なかったアイデアだと思います。

ホテルがあるかぎり、場所は無限。ゆくゆくは「文化」になることを願って。

安達
事業化が進んでからは、追い風と向かい風が行ったり来たり。COVID-19の影響はホテル開拓にはプラスでしたが、多くの企業が自宅勤務になるマイナスもありました。2人で全国のホテルをまわって、大手のホテルさんに良い反応をもらえた時がターニングポイントだったと思っています。大きめの朝食会場が遊休スペースになっていると聞いて、手ごたえを感じました。
渡瀬
プロジェクトをはじめた当初は客室の稼働率も90%を超えていて、ホテル側も「サイドビジネスをわざわざはじめる必要がない」という意見が多かった。しかしCOVID-19の拡大につれ、稼働率は下がっていき、私たちのサービスも会議室や食堂などの遊休スペースメインから、急遽個室も対象にしていきました。
安達
先行しているリモートワークのサービスは、オープンなコワーキングスペースがほとんど。対して我々のサービスはほぼ個室のため、安全面や衛生面、コンプライアンスを考慮する企業からの問い合わせが多くあります。ホテルがある限りニーズに応じたスペースを開拓できることも強みです。地方の駅前などコワーキングスペースを開設しづらい場所にも、ホテルはありますから。
渡瀬
リモートワークやサテライトオフィスといった単語が一気に浸透していったのも大きかったと思います。従業員が「働く場所難民」になるなんて、今まで企業は考えてこなかった。このサービスは基本料金がなく、使った分だけお金を払う方式なので、使う人もホテル側も「気軽にはじめられる」のもポイントかなと思っています。
安達
再び気兼ねなく外出できるようになるまでの間に「ホテルをリモートワークで使う文化」がつくれるかが勝負どころ。オフィスでも自宅でもないもうひとつの場所として、サテライトオフィスを使うのが当たり前になっていればと。そのためには体験の機会をたくさん提供して、事例を発信していくことが大切ですね。

順風満帆ではなかった道のり。苦楽をともに乗り越えた両社だから、たどり着けた。

渡瀬
事業化までたどりつけたのは、安達さんが強い責任感を持って進めてくれたことが大きいと思います。営業はJTBさん、当社はサービスの開発という役割分担をしていたので、営業が主体の場面になると「これは私たちの役割だから」と言い切って、率先してやってくださいました。私たちの立場を踏まえて、一緒になって動いてくれたのだと感じます。
安達
私の理想は、積極的に営業活動をしなくても一定の利益が上がるビジネスモデルです。そこからすると今回のサービスは自社で多くの営業を抱えなければならず、常に「はじめてしまってもいいのだろうか?」という感覚はありました。最後、やるかやらないかを決める協議の場があって、そこで「やるしかない」と腹をくくった感じです。
渡瀬
お互いやめどきは常に意識をしていましたよね。会社としても事業化が見えず、個人としても心が折れて、もう無理だと思うタイミングはたくさんありました。プロジェクト自体もJTBさんとの共創の関係も、ここで終わりにしようかと。でも毎回立ち止まってお互い考えて、やっぱり進もうというのを繰り返してきた。前に進もうと思ういくつもの「ちいさな覚悟」が積み重なって、最後に事業化までたどりつけたのだと思います。
安達
渡瀬さんと話していると、自分の足で歩んでこられた方なのだと感じます。私のように営業を30年やっていると、自分で考えて、手を動かしてきた人とそうでない人の違いがわかるのですよね。自分で歩んできた人は話の中に具体性がある。
渡瀬さんはシステムエンジニアとして新規事業の立ち上げや推進、国の基幹になるようなシステムの構築まで幅広く携わっていらっしゃいます。母親をやりながら仕事もこのレベル感での全力投球となると、JTBでもなかなかいないタイプ。若いけれど尊敬している部分も多々ありまして、そういった出会いがあるのも共創の魅力かなと思います。

日々変わる「新しい働き方」。
そこから人生ぜんぶを充実させていく。

全国のホテルと提携し、客室や遊休スペースをサテライトオフィスに。基本料金はなく、使用時間単位での気軽な利用が可能。

渡瀬
近年、働き方改革が進んで、多くの人にとって働く「時間」に対する自由度は高まったと思っています。フレックスタイム制が浸透したり、休暇が取りやすくなったり。これからはそれに加えて働く「場所」の自由度も高めていけたら良いのではないかと。サテライトオフィス事業はその助けになると思っています。
アイデアソンから生まれた種が、実際に世の中に出ることは多くない。今回、JTBさんとの共創プロジェクトでサービスを提供できて、社会に必要とされるところまでこぎつけたと思っています。自由な場所で働く文化が日本にはまだあまりないので、風土づくりは必要だと思っていますが、JTBさんは余暇を上手に楽しむためのノウハウをお持ちなので、そういったものを交えて人生そのものを楽しむプラットフォームを提供していきたいです。
安達
働き方や生き方の選択においては、本人が幸福感を得られることが一番大事だと思っています。生まれで職業や生き方が決められていた江戸時代とは違って、現代は何をやるのも自由。自分の頭で考えて、自分の体験をもとに人生を作っていかなければいけないので、人によってはとても大変なことではないかと。そこで、自分自身にとって幸せな状態を気軽に認識できるようなサービスをつくりたいと思っています。仕事もそうですし、どこに住むか、子育てをどうするかなど、自分自身を深く考えるきっかけを作って、広く人生のキャリア形成の助けになるものをつくっていきたいですね。
渡瀬
女性の社会進出や男性の家庭参画、介護の問題など、これからさまざまな社会課題を解決していかなければならない中で、「誰かが我慢しなければいけない」解決法には疑問があります。たとえば働き方が変わることは、子どもが育つ環境にも影響が出る。私自身、母親でありながら仕事がさらに忙しくなってくると、出張が多くなってしまい子どもが寂しい思いをしていました。逆にリモートワークが増えるとただ家にいるだけで子どもの心境に変化が起きていて、自分で鍵を開けなくてもいい、家に帰ったら「おかえり」と言ってもらえる。それだけで子どもは安心できるのです。
いまNECグループの中でも2030年の働き方を考える取り組みが計画されていますが、効率的に仕事ができて、かつワークライフバランスが充実できる働き方を見つけることが一番の課題だと思っています。日々、働き方が少しずつ変わっていく中で、誰も犠牲にしない未来の働き方を考えていきたい。今回のサテライトオフィス事業はその第一歩。JTBさんは「人生を豊かにする」ことをテーマにさまざまな企画やイベントに力を注がれているので、これからも一緒に考えながら、少しずつ実現していければと思っています。