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定型業務とは?非定型業務との違いと主な種類例、RPAによる効率化・自動化のデモ動画

ビジネスの現場には、部門や役職毎にさまざまな業務があります。その業務の1つが定型業務です。このコラムでは、定型業務の種類や他の業務との違いなど定型業務の基礎についての解説と定型業務を効率化・自動化する方法をご紹介します。

INDEX

定型業務とは

定型業務とは?意味と定義

定型業務とは、プロセス(手順)の型が定まった業務のことです。定型化された業務とも言えます。仕事の流れ(業務フロー・プロセス)が明確化され、いつも同じ流れで業務を遂行します。業務フローが決まっているのでやり方を覚えれば、だれでもできるようになる(権限が与えたられている前提にはなりますが)という特性を持ちます。一方で、いつも同じ業務フローなのでマンネリ化しやすいといった特性もあります。

定型業務は「発生するタイミングが決まっている」と言われることもありますが、発生するタイミングが決まっている定型業務もあれば、突発的に発生する定型業務もありますので、全ての定型業務でタイミングが決まっているというわけではありません。

定型業務の主な種類例の一覧

ここで、よくある定型業務の一例をご案内します。

企画部門
  • Webから自社事業に関連する情報を収集し、資料を作成
  • 複数のシステムからデータを取り出し、定期報告資料を作成
人事部門
  • 新規/中途採用者情報をもとにシステムに登録
  • 退職者の一連の手続きで複数のシステムを更新
総務部門
  • 慶弔申請チェック、手配
  • 社内設備や備品の費用処理
経理部門
  • 支払い要求のチェック
  • 決算資料作成
営業部門
  • 未納入/未検収の確認、担当者への連絡
  • 受注/売上実績資料作成
調達部門
  • 購入要求のチェック
  • 取引先情報のシステム登録
IT部門
  • システムの稼働チェック
  • 不正アクセスチェック
事業部門
  • 定期的な契約更新手続き申請
  • 部下の申請チェック(承認前作業)
  • 管理資料作成(毎回、複数のシステムから特定のデータをダウンロードし、決まった手順で加工している)

定型業務を効率化・自動化する方法

デスクトップ型RPAとは?

自動化といっても、Excelの作業であればマクロを使うとか、情報システム部門に依頼してシステム化してもらうなど、様々な方法がありますが、ここではデスクトップ型RPA(RDA)ツールの活用を紹介します。RPAはRobotic Process Automation のことですが、その中でも自分のPCに導入して手軽に自動化できるデスクトップ型のRPAをRDA(Robotic Desktop Automation)と呼びます。
RDAツールを使うことで、資料作成や比較チェック、ファイルの操作など、普段PC上で行っている定型作業を自動化することが可能になります。ツールによっては使い方を短時間で習得できるものもありますので、プログラミング経験のない方が、自分の業務を自ら自動化することも夢ではありません。
RPA(RDA)ツールをデジタルレイバーという「新入社員」と位置付けるとその活用をイメージしやすくなるかと思います。操作の手順を教えたらその通りに動きますが、教えていないことには対応できません。うまく動かないことがあったら、その状況に対応する方法を追加で教えてあげましょう。なお、自動化してよい操作と、自動化するべきではない操作の判断はきちんと行いましょう。「承認ボタンを押す」というような操作は人が確認・判断して行うべきで、自動化してはいけません。また、人による操作を前提としているシステムの操作を自動化することでシステムに想定外の負荷をかけるようなケースも考えられますので関係部門への確認を行うようにしましょう。

デスクトップ型RPAで自動化した時のデモ

ここで、RDAによる自動化のイメージをとらえていただくため、例としてNEC RDAツールによるデモをご紹介します。

いかがでしょうか? デジタルレイバーがうまく働けるようになったら、あなたは「人でなければできないこと」に時間を使えるようになります。定型業務を自動化して、人はより付加価値の高い業務に集中する。そんな未来をRPAで作っていきませんか?

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定型業務にするには

業務を「定型業務にする」には、業務の定型化・マニュアル化が必要です。「このように業務を進めると効率がいい」といった「業務の進め方」を明確にし、その「業務の進め方」をマニュアル化することで、定型化できます。マニュアル化・定型化できると、「業務が定型化した状態」となり、定型業務と呼ばれる業務になります。

定型業務のメリット

定型業務には主に次に示す5つのメリットがあります。

ミスの削減 業務の進め方が決まっているため、その進め方通りにやるだけでミスはなくなります
誰でもできる 業務の進め方がきまっているため、やり方を覚えれば誰でもできるようになります。属人化の防止につながります。
自動化しやすい 業務の進め方が決まっているため、自動化(ロボット化)しやすいです。
他人に任せやすい 誰でもできるため、他人(部下など社内の誰か、もしくは外注など)に任せやすいです。定型化されているため、業務の進め方の指導もしやすく、すぐに任せられます。
作業品質の安定 誰でもでき、ミスも少なくなるので、作業品質が安定します。

定型業務と非定型業務の違い

定型業務は、業務の進め方・フローが決まっている業務のことです。それに対して、非定型業務は業務の進め方が全く決まっていない業務のことです。例えば、(1)顧客からのクレーム対応業務・問い合わせ対応業務、(2)顧客への営業提案業務、(3)部下の育成業務などです。臨機応変な対応が求められ、マニュアル化が難しい業務です。
ただし、非定型業務でも、(1)の例でいえば 受付→台帳記載→調査→回答 というプロセスは決まっていて、調査や回答の詳細は案件ごとに異なる、というようなケースは多くあります。非定型業務についても、可視化を行い、「毎回異なる業務」や、「スペシャリストが行わなければならない業務」などを特定(限定)することで、分担や効率化の検討を進められるようになります。

定型業務と定常業務の違い

定常業務とは、毎日、毎週月曜、月末など、発生タイミングが決まっている業務のことです。
一方で、発生タイミングが決まっていない業務を非定常業務、あるいは突発業務ともいいます。

定常業務=定型業務 であることが多いと思いますが、「タイミングは決まっているがプロセスは決まっていない」という非定型業務が無いとはいえません。15時に訪問することは決まっているが、訪問後に顧客の話を聞いて対応方法を決める、などが例になるでしょうか。
非定常業務=非定型業務 と思われるかもしれませんが、予め発生することを想定してプロセスが明確化(マニュアル化)されて「定型業務」となっているケースもあります。

通常業務と定型業務の違い

通常業務とは、平常時に行なっている業務全般のことです。定常的に発生している業務、定型化された業務、たまにしか発生しない業務など、普段行なっている業務全般のことを言います。そのため、定型業務、定常業務よりもさらに上位の概念になります。なお、通常業務以外の業務は、特別業務あるいは臨時業務です。特別業務(臨時業務)は非常時の作業なので、担当者の力量に負うところが大きくなります。

定型業務を管理する方法

定型業務の可視化の重要性

定型業務はプロセスが決まっているとはいえ、それが可視化(マニュアル化)されている場合と、暗黙のルールとなっている場合があります。定型業務は改善や自動化が行いやすいものですが、そのためにはまず可視化することが重要です。可視化の方法・ツールはいろいろありますが、私たちは石橋博史氏が考案したHIT法を学び、HITツールを活用しています。習熟は必要ですが、誰でも実践可能で、改善効果が数値で出せる点が大きなポイントです。その他にも多くの特徴があり、見える・測れる・改善できる手法として、皆様にもお勧めします。

定型業務を可視化するメリット

定型業務は繰り返し行われるので、改善した場合の効果が大きいことがポイントです。加えて、プロセスが決まっているため、可視化されている(手順書・マニュアル等がある)、あるいは可視化されていない場合でも、可視化しやすい、という特徴があります。可視化された定型業務には主に次に示す3つのメリットがあります。

1.作業品質の向上 手順が明確になることで、作業品質(作業の結果)のバラツキや、作業ミスの発生を抑制できます。
2.変動対応力の向上 業務量が増えた場合に、あらたな要員を追加することが容易になります。可視化されているため、説明・指導もしやすく、すぐに任せられます。
3.自動化しやすい コンピュータ上の作業であれば、自動化を実現しやすい状態になります。自分で自動化することが難しい場合でも、有識者に可視化された手順を説明することで現状と同じ作業結果を得ることが容易です。

定型業務を管理する方法

業務を可視化する重要性は先に述べましたが、定型業務は可視化しやすく、効率化を進めやすい部分です。
理想的には、業務プロセスの見直し→自動化 の順で進めたいところですが、一方で現状のまま自動化を行うメリットもあります。それは「早く恩恵を受けられる」点です。見直しを行っている間、何の効果も発生しないばかりか見直しのために多くの時間を費やすことにもなります。それよりも、自動化できるところは自動化してしまって、浮いた時間を使って改善を考える、その改善を適用してさらに効果を高める、という進め方も知っておくとよいでしょう。
実はHIT法にも、時間がかかる大きな改善より、すぐにできる小さな改善を積み重ねて、早く楽になりましょう、という考え方が含まれています。

まとめ

定型業務の意味やメリット、定常業務などとの違いについて、定型業務の基礎を解説しました。定型業務はRDAツール(デジタルレイバー)を活用することで、自動化・効率化が行いやすく、生産性向上や人手不足解消にも繋がりやすいです。ぜひ御社でも定型業務のあり方を再検討いただき、自動化・効率化できそうな定型業務がないか、確認してみてください。

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