VR・ARは近年、製造業で広がりを見せている先進技術です。VRはヘッドマウントディスプレイを着用し、現実の空間とは異なる仮想空間を体験することができます。リアルなCGで作られた空間をユーザーに体験させることができるので、モックアップへの活用や教育への利用により、合意形成や人材育成に役立ちます。ARはスマートグラスを装着し、現実の空間に情報を重ねて表示する技術です。製造業のモノを作る現場においては、必要な情報をスマートグラスに表示しながら作業できるだけでなく、遠隔地の熟練者からサポートを受けることができ、作業支援ツールとして利用することができます。
また、2021年9月1日、日本のデジタル社会実現の司令塔としてデジタル庁が発足しました。デジタル庁は未来志向のDX(デジタル・トランスフォーメーション)を大胆に推進し、デジタル時代の官民のインフラを今後5年で作り上げることを目指しています。今まさに、DXの取り組みは国を挙げて推し進められており、利便性の高いデジタルテクノロジーの普及とともに、社会は大きく変化しています。例えば、人々の働き方は、従来はオフィスに出社することが当たり前でしたが、働き方改革やコロナ禍を契機に、リモートワークによる「時間や場所にとらわれない柔軟な働き方」が定着しつつあります。こうした社会変化に応じて、オフィスワークでもリモートワークでも、どこで働いていても円滑なコミュニケーションを実現する、リモートコミュニケーションが注目されています。