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スマートワーク推進&ワークスタイル変革・コラムマーケティングにおけるデジタルシフト化のための組織形態・前編

大企業などでは、DXとは、進化し続けるデジタル技術や情報
システムを社会に浸透させ、人々の生活をより良く変革していく
ことであり、これからのビジネスにおいては欠かせない活動です。
なぜ、企業がDXを推し進める必要があるのでしょうか。

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1.今後のビジネスを左右するDX

近年、ビジネスシーンで「DX(デジタルトランスフォーメーション)」という言葉が取り上げられるようになりました。大企業などでは、DXとは、進化し続けるデジタル技術や情報システムを社会に浸透させ、人々の生活をより良く変革していくことであり、これからのビジネスにおいては欠かせない活動です。
なぜ、企業がDXを推し進める必要があるのでしょうか。
2018年9月に経済産業省が発表した「DXレポート ~ITシステム「2025年の崖」の克服とDXの本格的な展開~」というレポートでは、DXを推進しない企業には、大きな弊害が生じると書かれています。その弊害は「2025年の崖」と表現されており、2025年以降、最大12兆円/年(現在の約3倍)の経済損失が生じる可能性があると警鐘を鳴らしています。

今後、ますます多くの企業がDXの推進を図ります。その結果、今までできなかった新しい顧客体験をつくり、新しい価値やサービスを生み出し、従来にはなかったビジネスモデルを構築していくことでしょう。
DXを推進することにより、これまではぼんやりとしか分からなかった顧客像を明確化できるようになります。それぞれの顧客の嗜好を把握し、顧客の価値観や行動をデータとして理解することにより、本当の意味でのOne to Oneマーケティングの実現が可能になるのです。

たとえば202X年、山の中を走る“トレイルラン”が趣味のAさんが、新しくシューズをネットショップで購入。自分の足をスマホで撮影し、シューズメーカーのアプリで足の立体画像をつくってショップに送れば、ぴったりフィットして走りやすいシューズが自宅に届きます。
さらに、数ヶ月後に開催されるトレイルランの大会情報がスマホに届き、すぐに申し込み手続きが完了。Aさんの日頃の走行距離やタイムから、大会に向けたAさん専用の効果的なトレーニング方法が随時届きます。また、異業種企業間で連携を図られ、ユーザーが望む情報がタイミングよく送られてきます。体調管理や栄養補給を考慮した食事のメニューも届くほか、そこから食材を購入可能。さらには、調理済みのできたて料理を指定の場所に届けてもらうこともできます。
トレーニングのランデータやフィジカルデータは、スマートウォッチで計測され、スマホやPCに連携。自分と同レベルの人たちと情報共有してコミュニケーションを取ったり、トレーニングの様子をリアルタイムで動画配信して応援してもらったり、アドバイスをもらったりすることも可能です。
また、初めて走るコースでも、5Gの通信サービスによるVRでのシミュレーションができるので当日は安心。そして大会当日に走ったAさんをはじめ、同じメーカーのシューズを履いて走った参加者のさまざまなデータを基に、次のシューズ開発を行う―――。
数年後には、これらのすべてが実現するかもしれません。

日常にワクワクする体験を生み出し、ユーザーとの接点を数多く設けることで、DXの中で人の動きがリアルタイムでわかるようになり、確実なデータに基づいたDXの推進が実現できるようになります。

2.デジタルマーケティングやデジタルシフトとは

「デジタルマーケティング」という言葉は、すでにビジネス用語として浸透していますが、その意味や解釈が人によって異なるケースがあります。本来は、インターネットやリアルな顧客(消費者)とのタッチポイントといった枠組みを超えた「データを基にした売れる仕組みづくり」のことを示していましたが、デジタルの意味を「テクノロジー」や「メディア」などの領域にまで広げて解釈する方々もいます。

人によって異なるデジタルの解釈

図1:人によって異なるデジタルの解釈

図1に挙げたように、PCやスマートフォンといった「デバイス」、ADネットワークなどの「テクノロジー」、自社のWebサイトや公式SNSなどの「メディア」、GPSによる位置情報や口コミ・レビューなどの「データ」など、デジタルの領域は複数あり、企業によって取り組みが異なります。そのため議論する際には、相手がどういった意味で「デジタルマーケティング」や「DX」という言葉を使っているのか、もしくはどのテーマの話をしているのかをしっかり把握し、共通認識として持っておかなければなりません。

数年前から、さまざまな企業において「データを基にどのように企業活動を行っていくべきか?」「そのための組織づくりは?」「そのための知見は?」といったところが、経営的な課題となってきています。実際、「デジタルシフト」や「デジタルトランスフォーメーション」の推進について、我々にご相談いただく機会も多くなっていると実感しています。

3.デジタルシフト推進のポイント(1)

「デジタルシフト」を進める際に気を付けたい落とし穴は、デジタルの手段が目的になってしまうことです。あくまでも、各デジタル機能を活用することで、顧客にどのような便益(ベネフィット)を享受できるのか?を明確にしたうえで、推進していく必要があります。
デジタルデバイスやデジタルテクノロジーを活用することにより、自社の製品においてどういった特長を生み出すことができるのか。そして、顧客はどのような便益を得られるのか。図2にまとめてみました。

「デジタル」と「顧客便益」の関係性

図2:「デジタル」と「顧客便益」の関係性

また、顧客側からの発想で、全体像を描いてから知見の集積方法、組織づくりを考えることが重要とも言えます。
図3のように、「顧客にこんな便益を与えたい」という顧客体験を基点として、製品や提供プロセスをどう変革すべきか、そしてデジタルの活用方法を考えるというステップが理想的です。

デジタルシフト発想のポイント

図3:デジタルシフト発想のポイント

4.デジタルシフト推進のポイント(2)

「デジタルシフト」のための組織づくりは、各現場からテストトライアル的に始まり、後々、トップダウンで全社推進を図ることが多く見受けられます。しかし、顧客の便益を考えると、もっとも効率的に進化させられる「組織形態」「チーム体制」を考え、「どこまでをインハウス化すべきか」を考えながら推進することが重要となります。
「組織形態」について、6タイプの代表的な組織形態にまとめました(図4)。また、「チーム体制」では代表的な2タイプをベースに、よくあるパターンをまとめました。さらに「インハウス化の度合い」については、外部化(アウトソーシング)の多いイメージでまとめています。

デジタルシフト推進組織パターン

図4:デジタルシフト推進組織パターン

企業の状況やビジネス内容などを総合的に判断し、最適なパターンを組み合わせることが、デジタルシフト推進のポイントとなります。
次回は、「組織形態」「チーム体制」「インハウス化の度合い」についての詳しい解説と、事例をご紹介します。

執筆者プロフィール

国本 智映氏

国本 智映氏

株式会社シンクジャム代表。
NECグループ企業でシステムエンジニアとしてのキャリアをスタート。
いくつかのシステム構築プロジェクトに関わった後、当時Webインテグレーション企業だった株式会社メンバーズ社にてプランニング業務に従事。

その後、フリーランスで仕事をはじめ、個人事務所を設立。
システムエンジニアとプランナーの経験を活かし、官公庁のプロジェクトなどで、企画フェーズでの決定内容をシステム要件定義に展開することをPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)的な役割で支援。

2009年に新会社設立構想を計画し、総合的なデジタルマーケティングの会社である株式会社シンクジャムを設立。