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スマートワーク推進&ワークスタイル変革・コラムマーケティングにおけるデジタルシフト化のための組織形態・後編

前編では、DXの必要性やデジタルシフト推進のポイントについ
ての概略をお話ししました。今回は、デジタルシフトを推進する
ための「組織形態」「チーム体制」「インハウス化の度合い」に
ついての詳しい解説や、具体的な事例をご紹介します。

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前編では、DXの必要性やデジタルシフト推進のポイントについての概略をお話ししました。今回は、デジタルシフトを推進するための「組織形態」「チーム体制」「インハウス化の度合い」についての詳しい解説や、具体的な事例をご紹介します。

5.組織形態

各企業で展開されているデジタルマーケティング組織の典型的なパターンを、6つに分類してまとめました(図5)。
どれが良いということではなく、企業の現状と今後を見据えた組織づくりがポイントです。

組織形態のタイプ

図5:組織形態のタイプ

各パターンを個別に見てみましょう。

1)各部署から選出されたマトリクスチーム

各事業部から代表となる担当者が選出され、ひとつのチームとなってデジタルマーケティング組織をつくります。

<メリット>

  • 各事業部の代表なので、自分たちの業務について理解している

<デメリット>

  • どの事業部の誰がチームリーダーなのかがわかりづらいケースがある
  • 各事業部の代表者の役職や立場に差があると、チーム全体のパワーバランスに影響することがある
  • デジタルマーケティングについての知見がない場合が多く、どのように組織を取りまとめるべきかの議論が進まないことがある

2)マトリクス×各推進チーム

これは、1)のマトリクスチームと同様、事業部から代表が選出されますが、全社のタスクチームとしても機能し、業務理解を持ちながら共通の目的を持った組織として機能する点が1)と異なります。
メリット・デメリットは、1)の場合と同様です。

3)各事業部に推進チーム設置

この場合は、各事業部から代表が選出されるのはマトリクスと同じですが、事業部ごとの横のつながりはあまりなく、事業部の中で閉じてしまうパターンです。

<メリット>

  • 事業部単位なので、目的遂行のために動きやすい

<デメリット>

  • 部署間の連携が取りづらく、まとめるのが大変
  • 各事業部が同じ機能を持つため、全社的な効率が下がり費用対効果が低くなりがち

4)役員直轄組織が支援

社長や役員が直接プロジェクトオーナーとなり推進するケースです。

<メリット>

  • 決定権も予算も持っているのでプロジェクトが進みやすい

<デメリット>

  • デジタルマーケティングについての知見がない場合が多く、自社にとっての良い進め方がわからないことがある

5)推進チームが支援

マーケティング部や経営企画部などがリーダーとなり、各事業部を取りまとめていく形です。

<メリット>

  • リーダーの役割が明確なのでプロジェクトが推進しやすい

<デメリット>

  • 支援される事業部が“自分事化”されないため協力が得られず、単に言われたことをやるだけになりかねない

6)専門のシステムやエージェンシー(代理店)などの子会社が支援

大手企業の中には、運用やシステム構築などをメインに行う専門の子会社を持っている場合があります。そうした子会社がメインとなり、デジタルマーケティング組織をつくるためのサポートを行うケースです。

<メリット>

  • 専門の組織なのでデジタルマーケティングの知識や知見は持っている

<デメリット>

  • デジタルについての知見とDXを進めるための新たな組織づくりの知見とは若干異なるため、細かなところでうまくいかないケースがある

6.チーム体制

次に、具体的なデジタルシフトを推進する中核となるチーム体制を見てみましょう(図6)。デジタル組織の中でも、システム機能が切り離された広告代理店型とシステム機能を組み込んだコンサルティングファーム型に大別されます。
何を目的として、どんな成果を得たいのかによって、それぞれの企業に応じたチーム体制を構築することが重要です。

チーム体制のタイプ

図6:チーム体制のタイプ

まずは、広告代理店タイプのチームの場合です。広告のメディアバイイング機能を社内に持ち、出稿する広告の企画や制作まで社内で行えるチーム体制を整えています。広告の出稿量が多い企業は効率的です。
さらに、商品開発も併せて行ってしまうケースもあります。デジタルマーケティングやECなどのオンサイトマーチャント機能をチームに備えることで、ユーザーコミュニケーションのデータを次の商品企画・開発に生かしやすくなります。
その他、広報業務も一緒に行う展開もあります。デジタルマーケティングを使って、企業メッセージを伝えたり、ブランドイメージを向上させたりするのに効果的です。

コンサルティングファームタイプのチームの場合は、顧客データや購買データなどの分析を社内で実施し、たとえばアプリなどを利用して顧客とのタッチポイントをつくり、直接コミュニケーションを取るといった体制を構築します。
B to Cのビジネスの企業であれば、自社のオウンドメディアを活用するなどさまざまな顧客接点を設けて、企業のメッセージや新商品・サービスのPRを展開します。
B to Bの企業であれば、SFAなどのシステムを活用し、保有するさまざまなデータを分析して、次のマーケティング展開のシナリオを考えられるようなチームつくりを行うパターンもあります。

7.インハウス化の度合い

デジタルシフトを推進するにあたって、実践すべきたくさんの事柄があります。それらのどこまでをインハウス(自社内で)行うのか、どこまでをアウトソース(外部委託)にするのかは、その会社の社内リソースやポリシー、予算などによって異なるものです。多くの企業では、社内に適切な人材がいない場合や、より専門的なノウハウが必要な個所のみをアウトソーシングで対応します。
デジタルマーケティングにおける方針や戦略などは自社内である程度方向性を決めておき、それに付随する施策や全体戦略において自社では対応できないところ(広告制作やSNSのコンテンツづくり、アクセス解析などの運用など)のみをアウトソーシングするのが一般的です。図7は、デジタルシフト推進において必要となる項目を、インハウスで行うか、アウトソーシングで行うか、あるいは協業によって行うかをまとめた表です。

インハウス化の例

図7:インハウス化の例

8.当社事例

参考までに、実際の組織でどのように活用されているか具体的な事例として弊社で行ってきたデジタルシフトを推進するチーム作りの例をご紹介します。

クライアント企業は通信業。社内の複数の部署を横断したプロジェクトチームを構成され、各種広告の戦略立案およびディレクションに加え、データ分析もインハウス化されました。広告代理店に依頼して、会社名や通信に関連したワードのリスティング広告を常時出稿し、効果測定を実施されています。
thinkjam.は、クライアント企業のデジタルマーケティング施策の 「受け皿」となるWebサイトを中心に、全体戦略の策定支援や各種データ分析に基づく改善施策の提示を行い、実際にコンテンツを企画・制作しています。

当社事例のデジタルチーム

図8:当社事例のデジタルチーム

弊社は、ご相談いただく企業さまの状況に適したデジタルマーケティング施策の設計をはじめ、コンテンツの企画・制作、各種データ分析と改善の提案など、企業さまと並走して必要な業務を担当しております。
さまざまなカタチのDXがあり、推進方法もまちまちです。自社内で担当する業務は無理のない範囲で収め、信頼のできるアウトソーサーを選択して、デジタルシフト化を成功に導きましょう。

執筆者プロフィール

国本 智映氏

国本 智映氏

株式会社シンクジャム代表。
NECグループ企業でシステムエンジニアとしてのキャリアをスタート。
いくつかのシステム構築プロジェクトに関わった後、当時Webインテグレーション企業だった株式会社メンバーズ社にてプランニング業務に従事。

その後、フリーランスで仕事をはじめ、個人事務所を設立。
システムエンジニアとプランナーの経験を活かし、官公庁のプロジェクトなどで、企画フェーズでの決定内容をシステム要件定義に展開することをPMO(プロジェクト・マネジメント・オフィス)的な役割で支援。

2009年に新会社設立構想を計画し、総合的なデジタルマーケティングの会社である株式会社シンクジャムを設立。