NECソリューションイノベータ、研究開発フェーズから共創活動を行うためのWebサイトを公開
2017年3月6日
NECソリューションイノベータ株式会社
NECソリューションイノベータは、社会のニーズをとらえた製品やソリューション等をより早く提供することを目的に、自社の研究テーマを公開し、仮説検証を行うWebサイトを本日より公開します。
本サイトでは、当社のさまざまな研究テーマに関する詳細な情報や研究の試作物を随時公開していきます。社会的課題の解決や最新技術に関心がある方など、多くの方々が自由に当社の研究テーマに触れることができます。また、当社の研究者とTwitterなどのSNSを介して意見交換を行うこともできます。
さらに、研究領域のトレンドやノウハウへの理解を深めてもらうことを目的に、共同研究を行っている専門家のインタビューやコラム、学会発表報告等のブログ記事を配信していきます。
当社は本サイトにより、仮説の設定と検証を迅速に繰り返す「リーンスタートアップ」の手法を用いて、研究開発フェーズから広く社会の声を取り入れることで、社会価値創造の実現につながるオープンイノベーションを目指していきます。
当社は、今後もさまざまな共創活動を通じ、豊かな社会の実現に貢献していきます。
背景
近年、社会が抱える課題の解決や、新たな価値の創出には、異なる知見を持つ専門家やさまざまな業種の企業とともに、互いのノウハウを共有したり、相乗効果により新たなニーズを発見したりすることが重要、という認識が高まってきました。この流れを受け、産官学連携や異業種間による協働が盛んになっています。
NECグループにおいても、社会との対話を大切にしながら、仮説設定と検証を繰り返し、社会にとって価値あるものを共に創り出す動きを加速しています。
こうした環境の中、当社は広く社会の声を聴き、共創によるオープンイノベーションを起こしていく場として、本サイトを公開しました。
研究テーマの概要および仮説検証の目的
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「ICTを活用した睡眠習慣の改善」を目指した研究
<研究概要>睡眠の専門家の指導・協力のもと、不眠に対する認知行動療法「CBT-i」(注1)をベースに、不眠の改善を目的としたスマートフォンアプリ「睡眠日誌」を開発しました。本アプリでは、「記録:睡眠状況の可視化」「学習:睡眠に関する正しい知識を習得」「チェック:簡単な質問で『ねむり度』を確認」の3つのサポートにより、利用者がよりよい睡眠習慣を獲得することを目指しています。
<仮説検証の目的>
本サイトの来訪者が「睡眠日誌」を使用し、利用者視点で本アプリに求める機能を当社にフィードバックすることで、今後の機能拡張に反映していきます。
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「感謝による組織の生産性向上」を目指した研究
<研究概要>「感謝を伝えることが、よりよい組織風土を醸成する」という仮説に基づき、謝意を表明する頻度を高めて、組織の構成メンバーが前向きに働くことで、組織の生産性を向上するための研究を行っています。
<仮説検証の目的>
本研究では、謝意を”見える化”することで、組織風土に与える効果を実感することを目指しています。本サイトの訪問者から、この研究の活用方法、対象としたい組織や利用シーンなどについて広く意見を収集し、今後の研究開発に活かします。
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「バイオ技術による計測の簡易化」を目指した研究
<研究概要>アプタマー(注2)を用いた新しいバイオセンサ試薬により、生態情報や食品安全情報を誰でも簡単に計測可能にする研究を行っています。
<仮説検証の目的>
煩雑な操作や大型分析装置による解析が必要ないため、検査場所を選ばず、迅速に結果を得ることができます。本サイトの訪問者にバイオセンサ試薬のコンセプト動画を見てもらい、計測したい対象物や、計測するシーンなどについて広く意見を収集し、今後の研究開発に活かします。
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「人々の振る舞いの理解」を目指した研究
<研究概要>人の振る舞いを撮影し、その画像や映像を分析することで、人の行動理解・感情理解につなげる研究を行っています。例えば、人の顔画像から「フレッシュ」「キュート」といった印象を分析する技術などを開発しています。
<仮説検証の目的>本サイトの訪問者から、この研究の活用方法、分析したい対象者やシーンなどについて広く意見を収集し、今後の研究開発に活かします。
今後、本サイトにおける仮説検証に加え、ノウハウの共有など幅広い共創活動を進めていくことで、より高い社会価値の創造につなげていきます。
NECグループは、安全・安心・効率・公平という社会価値を創造する「社会ソリューション事業」をグローバルに推進しています。当社は、先進ICTや知見を融合し、人々がより明るく豊かに生きる、効率的で洗練された社会を実現していきます。
以上
- (注1)
気づきにより認知を変えて気分を改善する認知療法と、日々の活動を規則正しく整え、習慣を改善する行動療法を合わせたカウンセリング手法。認知行動療法は、うつや不安に対して多く活用され、一部の不眠症でも改善効果が認められている。
- (注2)
生物の設計図であるDNAやそれから合成されるRNAのような核酸は、4種類の成分で構成し、その並び方(配列)が遺伝情報になる。1990年代、多様な核酸配列の中から、検査対象物にだけ強く結合する配列を探し出す技術(SELEX法)が確立され、そのような核酸配列をアプタマーと呼ぶ。
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本WEBサイトに関する情報
本件に関するお客さまからのお問い合わせ先
NECソリューションイノベータ イノベーションラボラトリ
電話:03-5534-2619
E-mail:ilab-contact@nes.jp.nec.com
NECは、社会ソリューション事業を推進する
ブランドメッセージ「Orchestrating a brighter world」のもと、
今後の世界の大きな変化(メガトレンド)に対応する
様々な課題解決や社会価値創造に貢献していきます。
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