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唾液中のストレスマーカーを検出する人工核酸の開発に成功

~ 天然型塩基に別の塩基を修飾した核酸アプタマーの創製 ~

2017年3月23日
NECソリューションイノベータ株式会社
国立大学法人群馬大学

NECソリューションイノベータ株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員社長:杉山 清、以下NECソリューションイノベータ)と国立大学法人群馬大学大学院理工学府(分子科学部門 桒原 正靖 准教授の研究グループ 群馬県桐生市天神町、以下群馬大学)は、ストレスにより増減する唾液中のアミラーゼのみに結合する核酸アプタマーの開発に成功しました。

NECソリューションイノベータと群馬大学は、2014年に独立行政法人 科学技術振興機構(JST)の研究成果展開事業 「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」の採択を受け、人工核酸によるバイオマーカー簡易検出センサの技術開発を行っています。これまで唾液アミラーゼをはじめとするストレスマーカーに対して結合する核酸アプタマーの開発は困難でした。

今後は、今回の開発で得た技術を用いて、他のストレスマーカーに結合する核酸アプタマーの開発を行い、誰でも簡単に健康をチェックできる社会の実現を目指します。

修飾塩基を導入した核酸アプタマー拡大する

修飾塩基を導入した核酸アプタマー

背景

近年、精神的または肉体的ストレスによって引き起こされる疾患の増加は大きな社会課題となっています。そのため、従来の心理療法に加え、疲労やストレスなどの体調を反映するバイオマーカーの検出に対するニーズが高まっています。

NECソリューションイノベータと群馬大学は、2014年より「研究成果最適展開支援プログラム(A-STEP)」の採択を受け、人工核酸によるバイオマーカー簡易検出センサの技術開発を行っています。これまで天然型塩基を用いて、唾液アミラーゼに結合する核酸アプタマーの創製を試みてきましたが、十分な結合特異性を示すものは得られていませんでした。

今回の開発概要

天然型塩基に別の塩基を修飾する新しいコンセプトに基づいて、核酸アプタマーを設計・合成しました。この修飾塩基の合成技術により、様々な修飾塩基を用いて開発を行った結果、唾液アミラーゼに対して高い結合特異性を示す核酸アプタマーの創製に成功しました。

今後の展望

  • 今回の開発で得た修飾塩基の合成技術を用いて、これまで開発が困難とされていた他のストレスマーカーに結合する核酸アプタマーの開発を目指します。
  • 今回開発したバイオマーカーの一つであるストレスマーカーに結合する核酸アプタマーを用いて、簡易試験紙と比較し、ストレスの変化量をより正確に測定することができる半導体チップの開発を目指します。

本研究成果は、2017年3月3日、英国科学誌「Scientific Reports」に掲載されました。
(オープンアクセス:https://www.nature.com/articles/srep42716

また、本研究の詳細は 別紙 をご参照ください。

以上

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本件に関するお客さまからのお問い合わせ先

NECソリューションイノベータ
イノベーションラボラトリ バイオ・ライフサイエンスグループ
電話:03-5534-2619
E-mail:bio-contact@nes.jp.nec.com

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