サイト内の現在位置を表示しています。
NECソリューションイノベータと酪農学園大学、獣医学教育における食肉衛生検査トレーニング向けVR教材を共同開発
~NECソリューションイノベータより「NEC 食肉衛生検査実習VR」として提供開始~2022年3月29日
NECソリューションイノベータ株式会社
学校法人酪農学園 酪農学園大学
NECソリューションイノベータ株式会社(以下、NECソリューションイノベータ)と学校法人酪農学園 酪農学園大学(以下、酪農学園大学)は、獣医学系大学における学生の食肉衛生検査トレーニング向けに、VR(バーチャルリアリティ)を活用した実習用教材を共同で研究開発しました。本教材は、4月から酪農学園大学 獣医学群獣医学類の授業で利用を開始します。 そして、NECソリューションイノベータは、本教材を「NEC 食肉衛生検査実習VR」として、4月より提供を開始します。
「NEC 食肉衛生検査実習VR」は、3次元のCGによって食肉衛生検査所を再現し、バーチャル空間で食肉衛生検査を体験・実習できる、実践的なVRコンテンツです。座学で勉強するよりも情報量が多く現実に近い環境で体験できるため、没入感を得ることで脳を刺激し、高い学習効果と学生の自発的な学習意欲の向上が期待できます。
また、酪農学園大学 獣医学群では、ヨーロッパ獣医学教育機関協会(EAEVE:European Association of Establishments for Veterinary Education)の国際認証取得を目指し、獣医学教育の質の保証と国際化に取り組んでおり、本共同開発はEAEVE認証取得に大きく寄与するものと考えています。「NEC 食肉衛生検査実習VR」の対象は牛の検査のみですが、将来的に豚の検査も実習できるよう機能強化を検討しています。
背景
近年、公衆衛生獣医師(と畜検査員)の確保は自治体にとって課題となっていますが、その育成環境は整っていない状況です。具体的には、検査員育成に必要となる食肉衛生検査所での学生向けの実習は、入場がと畜場条例で規制され、また衛生保持や管理面からその機会が制限されています。ここ数年はCOVID-19の影響により、部外者の入場は禁止となりさらに制限が厳しくなっています。また、食肉衛生検査所には危険な場所もあることから実習生の立ち位置が十分に確保できず、結果的に短時間での実習となり、見学のみで終わってしまうケースもあります。
2019年よりNECソリューションイノベータと酪農学園大学 獣医学群獣医学類は、共創による北海道発の価値創出を目指し、様々な検討を進めてきました。その中で、検査員育成における課題を受け、立ち入りが難しい場所での実習をVR技術で解決することを目的に、3次元のCGによって食肉衛生検査所を再現したバーチャル空間で食肉衛生検査を体験・実習できる教材を共同で研究開発しました。
「NEC 食肉衛生検査実習VR」の特長
-
食肉衛生検査所を再現したバーチャル空間でリアルな体験を実現
食肉衛生検査所の検査室、検査に必要な機材、検査対象の臓器などをリアルに再現しています。これにより、実際の施設の中で検査しているような没入感を体験でき、質の高い学習環境の実現を支援します。 -
食肉衛生検査の中心である「解体後検査」を学習可能
「解体後検査」のうち、牛の内臓検査、枝肉検査から実習する検査を選択し、VR内の指示に従って操作するだけで検査方法を学習できます。これにより、各検査におけるそれぞれの臓器の検査ポイントや検査方法、また必要に応じて切開方法に関する学習を支援します。更に、一部廃棄や全部廃棄となる疾病の特徴について、豊富な事例(2次元の画像)を併用して学習することも可能です。 なお、テストモードとして、各臓器の2次元の画像を確認し、疾病または病変の判定とその対応についてテスト形式で学習することができます。多くの事例がランダムに出題されるため、学習効果をより高めることが可能になります。


価格および販売目標
製品名 | 販売価格(税別) | 備考 |
NEC 食肉衛生検査実習VR | 学生1名あたりの年間ライセンス15,000円 | ハードウェア費用(Oculus Quest2)は別途必要 |
販売目標:今後2年間で全国の約3割の獣医学系大学への導入を目指します。
NECソリューションイノベータおよび酪農学園大学は、今後も本共創を通じて、獣医学教育の質の向上・保証、獣医学を取り巻く課題解決に貢献していきます。
以上
- ※記載されている会社名および製品名は、各社の商標または登録商標です。
「NEC 食肉衛生検査実習VR」について
本件に関するお客さまからのお問い合わせ先
NECソリューションイノベータ 北海道支社
E-Mail:hkd-vr-rgu@nes.jp.nec.com