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学会・研究成果発表
メンター支援に関する研究成果
DATE:2024.03.21
研究テーマ:Augmented Human
弊社では、人とAIの共生を目指して、代理存在の研究を進めております。
我々は、特定の人のスキルを学習して再現できる人工エージェントのことを代理存在と呼んでおり、AI による「人の創造性を高めるための支援」に注目し、多様な人財・スキルをデータ化して利活用するビジョンを掲げて研究開発に取り組んでおります。
本研究の一部に関しては、日本大学文理学部大澤研究室と共同研究を実施しております。
その成果として、共同研究成果を電子情報通信学会の教育工学研究会にて発表してきました。

電子情報通信学会 教育工学研究会(1月開催)
今回の研究会は、京都大学での現地参加とオンライン参加のハイブリット開催にて実施されました。
私はオンライン参加させていただき、半日開催ではありましたが、とても勉強になりました。
特に、教育コンテンツや教育デバイスのお話しは興味深く、生成AIを活用した最新事例も参考になりました。
また、我々の発表は、現地にて日本大学の皆様にご登壇いただきました。
多くの方に興味をもっていただき、たくさんのご質問をいただきました。
それぞれに関して真摯に受け止めて、今後の研究に活かしていきたいと思います。
誠にありがとうございました。
問いかけ文の生成機能に関するメンターサイドの考察
研究会では、メンターを支援する機能を有したメンタリングシステムに関して、メンター間の傾向を調査した結果を報告いたしました。
今回、研究で用いたメンタリングシステムには、メンターを支援するために、メンティーの内省を促すことを目的にした「問いかけ文」をボタン操作で作文する機能が搭載されています。
そのため、メンタリング経験を問わず、システム操作に慣れるだけでメンター役を担うことが期待できます。
また、メンター間で共通するメンタリングの傾向が確認されれば、メンタリングにおける戦略方針の発見や自動化に繋がると考えられます。
今回の検証では、メンター役として4名、メンティー役として16名の大学生に協力していただき、そのうち実験基準を満たした8組のデータを分析いたしました。
その結果、8名中7名のメンティーが気づきを得られており、メンティーにとって深める一助となるメンタリングを実施できたと考えられます。
また、メンターのボタン操作に一部共通した傾向が見られたため、メンターの基本方針が存在している可能性が考えられます。
更なる検証は必要ですが、代理存在の枠組みでのAIメンターの実現可能性を高める結果が確認されたと考えており、引き続き研究活動を進めていきたいと思っております。
もし研究内容にご興味がありましたら、お気軽にご連絡いただけると幸いです。
よろしくお願いいたします。
担当者紹介
研究テーマ:よい関係性を築き上げるためのインタラクション研究
担当者:佐々木 康輔
連絡先:NECソリューションイノベータ株式会社 デザイン・ラボ第一G
ha-contact@nes.jp.nec.com
