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研究試作「組織エンゲージメント調査システム」の
エンタープライズトライアル版を公開しました
DATE:2019.3.13
研究テーマ:エンゲージメント
はじめに
日本企業で働く人は世界的にみると仕事に対して熱意をもって働いている人が少ないようです(2017年、米Gallup社の調査結果で日本には従業員エンゲージメントが高い従業員が6%しかいないと発表されました)。それはなぜでしょうか。
日本で働いている方は、今のままでもある程度のお給料がもらえて、趣味に使う時間もないわけではない。健康でさえあれば、このままなんとなく仕事を続けても十分暮らしてくことができる。そんな意識から、もっと会社に貢献したい。今の仕事じゃないといけないのだ。という気持ちが薄いのかもしれませんね。(個人的な印象ですが…)
さて、米Gallup社の調査で測定している仕事に対する熱意は、エンゲージメントという指標で測られています。エンゲージメントとは「結びつき」を表す概念で、これまで「ワークエンゲージメント」(従業員と仕事の結びつき)や、「従業員エンゲージメント」(従業員と会社の結びつき)といった尺度で利用されています。
私たち研究チームは、エンゲージメントをより的確に測るためには、従業員自身、そして、より身近な所属部署との結びつきを表す概念が必要なのではないかと考え、「組織エンゲージメント」を定義しました。そして、この「組織のエンゲージメント」の向上に役立つIT技術の研究を進めています。
従来の紙によるアンケート調査では、回収と集計に時間と手間がかかります。加えて、分析結果を報告書にまとめるとなると、さらに時間がかかります。私たちは、まずそれらを解消するために、「アンケートの回収」、「結果の集計」、「報告書作成のインプットとなる分析結果」、「対策のヒント」を1つのWEBサイト上で得ることができるシステムのプロトタイプを開発しました。
つい先日、私たちの研究試作「組織エンゲージメント調査システム」のエンタープライズトライアル版を公開しましたので、今回はその概要をご紹介します。
【 組織エンゲージメント調査システムとは 】
当研究チームが開発したアセスメントに基づき、組織の状態を見える化し、改善サイクルを生み出すことで組織エンゲージメントの向上を支援するサービスです。今回公開しましたトライアル版では、50名までの組織であれば無料でお試しいただくことができます。

組織エンゲージメントシステムでできること
<アセスメント>
当社のアセスメントは43問の質問にお答えいただき、①働きがい、②上司関係、③同僚関係、④組織文化の4つの観点でエンゲージメントを測定します。アセスメントは、アンケートシステム上で簡単に5分程度で回答できます。

図:アセスメントのイメージ
<分析>
組織に所属するメンバーのみんなの回答結果を集計して、多様な分析が可能です。
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組織の傾向を見る
メンバーの分布を様々な角度で見ることで組織の状態を把握します。
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組織間の比較をする
当社が収集した業界平均値や他組織と比較し、向上できる要因を見つけます。
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これまでの推移をみる
2回以上調査を実施すると要因別の推移が分かります。
- 図:1. 組織の傾向



<対策のヒント>
このシステムでは、学術研究や実践事例から集めた60個の対策のヒントを提示します。このヒントを読んで、調査結果に合わせた対策の参考にすることができます(ただし、提示されたヒントは効果を保証するものではありません)。

図:対策のヒントのイメージ
運用の流れ・お申込について
組織エンゲージメント調査システムのエンタープライズトライアル版は、申込~調査~分析まで一連の流れを利用者様ご自身で行うことができます。

図:運用イメージ
担当者紹介
研究テーマ:エンゲージメント
担当者:西井 一輩
コメント:研究デザインやシステム設計、研究成果の事業化、営業サポートまで幅広く担当しています。
連絡先:NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーションラボラトリ ウェルビーイングAIグループ 組織エンゲージメント担当
