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病院における会話システムに関する共創活動をご紹介

DATE:2020.09.28
研究テーマ:人間拡張研究
医療法人社団KNI様との共創活動として、会話システムを通して、利用者から生活に関する意思の開示を促すことを目的とした研究を取り組んでおります。
これまで共創活動を通して、会話システムのキャラクタデザインや利用シーンに注目しておりました。
今回は、会話システムに登場するキャラクタの話す態度に注目し、病院スタッフが話す態度として意識している傾聴的な態度と共感的な態度をキャラクタに搭載させると、キャラクタは病院スタッフのように意思の開示を促すことができるかを検証しました。
検証の結果、話す態度に寄らず、24人中13人から16人に対して促すことができました。 しかし、一部の利用者からシステムの感想として、会話を進めていくうえで、応答の違和感や応答に感情がないことに指摘がありました。
このことから、会話を継続することによって会話の機微が気になってくる人も存在し、長期的な利用において、話す態度を設計することが効果的である可能性が考えられます。 本研究の成果として、会話システムに登場するキャラクタの話す態度が人の情報開示にどのような影響をもたらすかを検証して報告する予定でした。
しかし、発表予定であったHAIシンポジウム2020は新型コロナウイルス(COVID-19)感染拡大への対策として中止となりました。
(シンポジウムを運営する委員会の英断に感謝いたします。)
また、医療法人社団KNI様との報告会も直接お会いしてご報告することが難しく、昨今話題になっている遠隔でできるオンライン会議システムを用いて、共創活動の成果報告会を開催いたしました。
共創活動に携わっていただきました皆様の元気なお声が聞けて、我々も嬉しい限りです。 これからも、積極的な研究活動を通して新たな時代に役立つシステムを届けられるように研究していきます。
担当者紹介
研究テーマ:人間拡張研究
担当者:佐々木康輔
コメント:AIと心の懸け橋を社会実装するために貢献していきたいです。
連絡先:ilab-contact@nes.jp.nec.com
