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新型コロナウイルスと結合する人工DNAアプタマーの開発に成功
~エアロゾルに含まれるウイルス検知が可能な空間モニタリング装置の実現に向けて~

DATE:2021.05.24
研究テーマ:バイオセンシング
弊社では、天然核酸や人工核酸を用いたバイオセンサの技術開発を行っています。今回、2014年に群馬大学と共同で創製した修飾塩基(注1)を用いて、新型コロナウイルスと結合する人工DNAアプタマーの開発に成功しました。
新型コロナウイルスを用いたアプタマーの評価は、共同研究中の学術研究機関で行い、最初に中国の武漢で流行した武漢株の他、変異株にも強く結合することを確認しました。
現在、新型コロナウイルスと結合するアプタマーと MSS(膜型表面応力センサー、注2)との組合せで新型バイオセンサの開発をNECと共同で行っており、今後は公共施設、飲食施設、宿泊施設、イベント会場、オフィスなど人が密に集まるような空間での活用を目指しています。
今回の研究成果は、下記プレスリリースにて発表しました。
プレスリリースURL:https://www.nec-solutioninnovators.co.jp/press/20210506/index2.html
(注1)Base appended Baseという天然型のDNA塩基にさらに塩基を付加した新しい修飾塩基(特許第6763551号)
(注2)単一のデバイスで様々なニオイをかぎ分け、多用途に利用できる超小型・高感度センサー。感応膜に分子が吸着すると、感応膜に応力が生じてメンブレンを変形させるため、ブリッジに埋め込まれたピエゾ抵抗素子の電気抵抗が大きく変化する。電気抵抗の変化を計測することで対象の分子を検知することができる。
担当者紹介
研究テーマ:バイオセンシング
担当者:藤田 智子
コメント:アプタマーおよびアプタマーを用いた検出法の研究開発をしています。
連絡先:NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーション推進本部
bio-contact@nes.jp.nec.com
