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NECシステムテクノロジー、聴覚障がい者向け要約筆記作業を遠隔地から行える技術を開発、岡山の2大学で実証実験を開始

2012年9月26日
NECシステムテクノロジー株式会社

NECシステムテクノロジー株式会社(本社:大阪市中央区、代表取締役執行役員社長:富山卓二、以下NECシステムテクノロジー)はこのたび、聴覚障がい者向け要約筆記を遠隔地から行える遠隔要約筆記支援技術を開発し、吉備国際大学(岡山県高梁市、学長:松本皓)、および川崎医療福祉大学(岡山県倉敷市、学長代行:川﨑誠治)の2校にて、9月末から実証実験を開始します。本技術の開発は、独立行政法人情報通信研究機構(以下NICT)の「平成23年度情報バリアフリー助成事業」による助成金交付を受け実施したものです。

要約筆記とは、発言者の話を聞き、要約して文字で表し、聴覚障がい者に話の内容を伝える通訳のことです。教育現場においては、通常、聴覚障がいを持つ学生の隣席に2人の要約筆記者が座り、ノートやパソコンを用いて講義内容の音声情報を要約し文字情報に置き換えて受講の支援を行います。しかし、要約筆記技術の修得者の数は限られており、また、特に地方での修得者が不足しているため、聴覚障がいを持つ学生に対して潤沢に要約筆記者を配置することが出来ないのが現状です。

今回開発した技術では、遠隔地からでも要約筆記に参加できること、要約筆記の初心者でも要約筆記を容易に行えること、そして、要約筆記者を授業一コマのような細かい単位で広く募集することを可能にします。これにより、支援する要約筆記者を場所や経験にとらわれず広く募ることを実現し、恒常的な要約筆記者不足の解決につながることが期待されます。

  1. 遠隔地からの要約筆記内容の配信
    教室と遠隔地にいる要約筆記者をインターネットで接続し、支援者が教室から配される先生の音声を聞きながら要約筆記したテキストを教室にいる生徒のパソコンに配信。
  2. 発話の切れ目を自動認識し要約筆記作業を支援
    システムが文節や息継ぎを自動認識して発話の切れ目を判断。要約筆記者が、遠隔地の先生の音声を聞き漏らした場合、要約筆記者がシステムに対して、繰り返し再生の指示をすると、1つ手前の発話の切れ目から自動的に発話を再生。要約筆記者は、聞き漏らした部分からの後追いや打ち込んだ内容確認を容易に行うことが可能。
  3. 依頼者と支援者の整合と予約
    学校や保護者からの要約筆記支援の依頼と支援者からの要約筆記参加の登録を、要約筆記する授業の内容や支援者のスケジュール、スキル等を勘案して整合させ、依頼授業に対応できる要約筆記者を配置。
  4. 要約筆記内容のライブラリ保存
    授業の映像・音声・要約筆記内容はライブラリに記録。授業終了後に要約筆記者もしくは講演者自らが内容の加筆や修正、また、授業時間に要約筆記者を配置できなかった場合、後日でも要約筆記を生成することが可能。聴覚障がいを持つ学生が、後で繰り返し授業内容を学ぶことも実現。

聴覚障がい者向け遠隔要約筆記支援技術の詳細については下記URLをご覧下さい。
https://www.necst.co.jp/company/rd/hikkishien.html

実証実験の実施概要

  1. 実証実験への協力大学
    吉備国際大学、川崎医療福祉大学の2校
  2. 実施期間
    2012年9月末~2013年3月末の6ヶ月間
  3. 評価内容
    聴覚障がいを持つ学生が実際の授業を受ける際に本技術を用い、異なる教室などの離れた場所から要約筆記を実施。本技術の有効性と実用性を評価。

本開発内容については、9月26~28日の3日間、東京国際展示場(東京ビックサイト)で開催されるイベント「第39回国際福祉機器展」のNICTブース内の「視覚聴覚障害者向けゾーン」でNICTの助成対象事業成果として展示します。また、今後、本技術の実用化を進めるとともに、要約筆記者不足の解消を目指し、就労機会の少ない視覚障がい者が要約筆記に参加できる環境の実現に向け研究開発を進めてまいります。

聴覚障がい者向け遠隔要約筆記支援技術の概要、NECシステムテクノロジーについては別紙をご参照下さい。

NECシステムテクノロジーは、人と地球にやさしい情報社会の実現に、ITで貢献してまいります。

以上

本件に関するお客様からの問い合わせ先

NECシステムテクノロジー システムテクノロジーラボラトリ 足尾
電話:0743-72-3591
E-Mail:ashio-txa@necst.nec.co.jp

本件に関する報道関係からのお問い合わせ先

NECシステムテクノロジー 経営企画部 川村
電話:06-6945-3411
E-Mail:press@necst.co.jp

NECコーポレートコミュニケーション部 高橋
電話:03-3798-6511
E-Mail:mari-t@ct.jp.nec.com

別紙

聴覚障がい者向け遠隔要約筆記支援技術の概要

聴覚障がい者向け遠隔要約筆記支援技術の概要

  • Skypeは、Skype Limitedもしくは関連会社の米国およびその他の国における商標です。

吉備国際大学について

  • キャンパス所在地: 岡山県高梁市伊賀町8
  • 学長: 松本 皓
  • 在籍学生数: 2,109名(2012年5月1日現在)
  • URL: https://kiui.jp/

川崎医療福祉大学について

  • キャンパス所在地: 岡山県倉敷市松島288
  • 学長: 川﨑 誠治
  • 在籍学生数: 3,661名(2012年5月1日現在)
  • URL: https://www.kawasaki-m.ac.jp/mw/

NECシステムテクノロジーについて

  • 本社所在地:
    大阪本社 大阪府大阪市中央区城見1-4-24 NEC関西ビル
    東京本社 神奈川県川崎市中原区下沼部1753 NEC玉川ルネッサンスシティ
  • 代表取締役執行役員社長: 富山 卓二
  • 売上高: 788億円(2011年度)
  • 従業員数: 3,787名(2012年3月末現在)
  • 主な事業内容:
    SIサービス事業:
    官庁・公共・企業システムのソリューションおよびサービスの提供
    IT基盤開発事業:
    ITの基盤となるソフトウェア・ハードウェアの開発
  • URL:https://www.necst.co.jp
  • このページに掲載している情報は、実際に報道機関等に発表したプレスリリースの内容を転載したものであり、その後時間の経過または様々な後発事象によって変更になった場合でも当該ページの情報は更新いたしませんので、あらかじめご了承願います。

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