利用者に応じた入力候補を表示する文字入力支援システムを開発
~キー操作でも音声でも自然な文字入力を実現~
2013年12月18日
NECソフト株式会社
NECソフト株式会社(本社:東京都江東区、代表取締役 執行役員社長:古道 義成、以下NECソフト)は、利用者が日ごろ使用している言葉を自動で学習することにより、利用者に応じた文字入力を支援する、文字入力支援システムを開発いたしました。
近年、わずかな文字を入力するだけで、入力候補を表示する自動補完機能や、人の声を使用し直接入力できる音声入力機能といった、利用者の入力を支援する仕組みが普及しつつあります。しかしながら、商品名や社内用語、業界用語など、一般的な辞書には掲載されていない専門用語はシステムが認識できないため、利用者自身の手で入力するか、新たに辞書を作成する必要がありました。
今回開発したシステムは、過去に作成した文書、議事録、マニュアル、入力ログなど、利用者が蓄積した文書の中から日ごろ使用している言葉を学習し、入力支援に利用する辞書を自動で作成するため、固有名詞や専門用語であっても、自動補完や音声入力が可能となります。また、膨大な数の言葉を含む辞書でも、コンパクトに圧縮できる当社独自の圧縮検索技術を用いることで、スマートデバイスのような記憶容量が少ない環境でも入力支援を可能にします。
主な特長は、次のとおりです。
- 様々な文書形式から入力支援辞書の自動生成が可能
Microsoft® OfficeドキュメントやPDFファイルなど、様々なフォーマットの文書の中から、入力候補となりそうな言葉を自動で収集し、辞書を生成します。 - 読みがな推定技術により、文字形式に依存しない推薦候補の推定が可能
一般的な辞書にない言葉についても、読みがな推定技術を利用し、読みがなを辞書に登録することで、アルファベットや漢字、カタカナなどの複雑な組み合わせでも推定することが可能です。また、漢字を含む用語では、「かな入力」の途中から自動補完することができます。本技術によって生成された辞書は、音声入力用としても使用可能です。 - 省メモリでの高度な推薦を実現する圧縮検索技術
当社独自の圧縮検索技術により、利用者が入力した文字を含む入力候補を重要な順に高速に表示することができ、同等の機能を備えた辞書の中では、世界最小(注)のデータ構造を実現しています。 - 既存システムへの導入が可能
既存の企業向けの検索サービスや基幹系サービスなどに、専用のJavaScriptを組み込むだけで導入が可能です。
想定している本システムの利用シーンは、次のとおりです。
- 販売員が自社の商品名を迅速に入力する。
- 会社員が社内用語を使用して容易にスケジュールを入力する。
- 医療現場において、手元が使えない環境で音声入力によって記録を取る。
- 小学生が入力する際、学校で習った語彙だけを表示させる。
NECソフトでは、さらなる技術強化を図り、1年以内に製品化を行う予定です。
圧縮検索技術の研究成果の一部については、2014年1月5日に行われる国際学会「Algorithm Engineering and Experiments (ALENEX14)」(場所:アメリカ合衆国オレゴン州ポートランド)にて発表する予定です。
文字入力支援システムの詳細につきましては、別紙 をご参照ください。
- ※(注)圧縮全文索引「FM-Index」との比較。2013年9月NECソフト調べ。
- ※Microsoftは、米国Microsoft Corporationの米国およびその他の国における登録商標または商標です。
- ※JavaScriptは、Oracle Corporationおよびその子会社、関連会社の米国およびその他の国における登録商標または商標です。
- ※その他、記載されている会社名、製品名、サービス名等は、各社の商標です。
以上
本件に関するお客さまからのお問い合わせ先
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