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過去から未来へ、挑戦と共創のビジョン
NECソリューションイノベータ創立50周年イベントレポート

NEC Solution Innovators 50th Anniversary

NECソリューションイノベータは2025年9月に創立50周年を迎えました。創立記念日である9月9日には、「これからの50年」を見据えた二部制のイベントを開催。第一部では、代表取締役 執行役員社長の岩井孝夫や、NECの取締役 代表執行役社長 兼 CEOの森田隆之らが登壇し、これまで築いてきた文化とテクノロジーを礎に、未来への挑戦を語りました。第二部は、全国9拠点をオンラインでつないだ懇親会。社員と経営層がともに節目を祝い、一体感を共有する場となりました。NECソリューションイノベータの“過去から未来へとつながる一日”の模様をお届けします。

「技術で超えろ。」を掲げ、次の50年へ

オープニングでは、社長の岩井が登壇し、50年の歩みを振り返りながら「私たちの最大の資本は社員一人ひとり。ITの力で社会に価値を提供し続ける姿勢は、この50年変わらず続いてきた」と語りました。創立時95名から始まった組織は、いまや12,000人規模へと成長しています。
これからは「生成AIをはじめとする革新的技術と、50年かけて培ってきたITの知見を武器に、NECグループのITサービス事業を牽引し、社内向けの周年キーメッセージ『技術で超えろ。』を体現する次の50年に挑む」と未来への決意を示しました。

(右から1人目)NEC 社長 兼 CEOの森田隆之、(2人目)NECソリューションイノベータ 社長の岩井孝夫

続いてNECの森田隆之社長兼CEOが登壇。「NECソリューションイノベータの技術力と実行力はNECグループの誇り」と称え、自ら最初のユーザー(クライアントゼロ/ワン)として新技術を試し、学びを広げていく姿勢を改めて提唱しました。「これからの50年は、さらにエキサイティングで大きな可能性に満ちている」と呼びかけました。

挑戦を楽しむ──現場が築いた50年の軌跡

『受け継がれる挑戦のバトン』と題したトークセッションでは、創業期を知るOBから現役社員まで、多様な世代が登壇。激動の50年をどう乗り越え、技術革新にどう向き合ってきたのかが語られました。

1975年、社員95名でスタートしたNECソリューションイノベータ(当時は日本電気ソフトウェア)。鉛筆で専用用紙にプログラムコードやデータを書き、パンチャーがパンチカードに打ち込むのが当たり前の時代。創業期を知るOBの堀江はその体験を振り返りつつ、やがてシリコンバレーやスタンフォード大学に出向いて新しい技術を吸収し続けたエピソードを紹介しました。「挑戦と学びを楽しむ文化こそが今の礎になった」と語ります。

創業期の歩みを知るOBと現役の社員たちが登壇。(左から)OBの堀江、現役社員代表の名越、川原

現役の名越は1990年代のダイヤルアップ接続の頃を懐かしみます。子育てと仕事を両立しながら、NECソリューションイノベータに統合前の各地のエリア会社のメンバーと連携し、プロジェクトを進めた経験を披露しました。さらに、技術が大きく進化する中で、ガラケーからスマートフォンへの転換期には、スマートウォッチとの連携やドローン映像解析など、新たな応用にも果敢に挑戦。「仲間とともに臆せず前に進み続ける風土があった」と笑顔を見せました。

川原は、コロナ禍に立ち上げたワクチン接種円滑化システムを紹介。数百人規模の仲間とノーコード基盤を駆使し、短期間でシステムをつくり上げた舞台裏を明かしました。「優先度をぶらさない規律が短納期を支えた」と振り返ります。

こうした挑戦の数々に触れ、岩井は「社員一人ひとりが楽しんで生き生きと取り組んできたからこそ、社会に価値を提供し続けられた」と語り、森田も「現場の挑戦こそが、NECソリューションイノベータの成長の原動力だ」と力を込めました。

SF思考とバックキャストで描く未来のビジョン

続いて行われた『50年後の未来を考える』セッションでは、社員参加型の「SF未来創造ワーク」で生まれたアイデアをもとに、未来への議論が繰り広げられました。生成AIを活用したプロトタイピングからは、大胆な未来像が浮かび上がり、それを小説化した作品が音声で披露されます。小説を手がけたイノベーションラボラトリの田中は「荒唐無稽に思えた発想が、今の技術の進化に重なり、未来へのワクワクにつながった」と振り返りました。

(左から)周年キーメッセージ「技術で超えろ。」の策定に携わった諸戸、SF未来創造ワークをもとに小説化した田中、CTOの塩谷

CTOの塩谷は「フォーキャストでは描けない未来像を、バックキャストで逆算することが重要」と語り、仮想の未来に身を置くことで「その状況で自分ならどう行動するか」と考える視点が生まれ、研究テーマの仮説や技術要件が見えてくると強調しました。森田と岩井も「AIが進化すればするほど、人間中心の価値がより大きくなる」とし、今後は心地良さや信頼といった感覚の領域で、テクノロジーとSEの力をどう発揮するかが問われると話しました。

さらに議論は、周年キーメッセージ「技術で超えろ。」を軸に、「CHANGE(変えるべきもの)/KEEP(大事にしているもの)/MORE(必要になるもの)」へ展開。諸戸は「職人気質にとどまらず、顧客の本質的な課題に踏み込む姿勢」、田中は「社内外の垣根を越えた誠実な共創」、塩谷は「多様性をイノベーションの源泉にすること」を提案。次の50年に必要な視点が次々と示されました。

森田は「価値の定義をお客様と徹底的にすり合わせること」「誇りを持って、利益を通じて自らの価値を証明すること」をあらためて要請。岩井は、グループ内外の壁を越えた共創によって価値を高め、成長の好循環を継続していく決意を表明しました。

そして最後に、取締役会長の石井が北海道からオンラインで登壇。この50年で従業員数が100倍、売上は460倍に拡大した事実に触れ、「その背景には劇的なテクノロジーの変化に追随できるDNAがあった」と総括。「次の50年は追随ではなく、一歩先を行き、テクノロジーで時代を創る会社へ進化する」と宣言しました。力強いメッセージに、会場は大きな拍手で応えました。

会長の石井は北海道支社からオンラインで登壇

9拠点をつないだ懇親会。次の50年への結束を強めて

第二部は雰囲気を一転、全国9拠点それぞれに会場を設け、オンラインでつないだ会社と労働組合による共催の懇親会へ。
東京の本社会場ではNECソリューションイノベータ管弦楽団の弦楽アンサンブルが響き渡り、華やかに幕が開きました。各拠点ではケータリング料理を囲んで談笑が弾み、豪華景品が当たるクイズ大会も開催。当社所属のNECレッドロケッツ川崎の選手・廣田あいも登場し、会場をさらに盛り上げました。
それぞれの熱気はオンラインで交わり合い、全国をつなぐ大きな一体感となって広がっていきました。経営層も各拠点に足を運び、社員と直接言葉を交わしながら50周年を祝い合う、節目にふさわしい時間となりました。

フォトブースやメッセージボードでは仲間と記念を残す姿が見られ、終盤には当日の模様をまとめたダイジェスト映像も上映。笑顔と熱気に包まれたまま、イベントはフィナーレを迎えました。

50周年はゴールではなく、新たなスタートライン。社員のつながりとカルチャーを礎に、NECソリューションイノベータは周年キーメッセージ「技術で超えろ。」のもと、次の50年へ挑み続けます。お客様、パートナーとともに新しい価値を創造し、未来の社会をより良くする挑戦を続けていきます。

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UPDATE:2025.10.15