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< 第3回 >
地域コミュニティ課題の解決へ。
共創を導く「課題解決型ハッカソン」

[事業成長のためのエンジン]

未来をともに創る
実践型ハッカソンの挑戦と成長

[事業成長のためのエンジン]

未来をともに創る、実践型ハッカソンの挑戦と成長

< 全3回 >

< 第3回 >

地域コミュニティ課題の解決へ
共創を導く「課題解決型ハッカソン」

左:HR統括部 プロフェッショナル 松本 好則
中央:アサインメント統括部 佐竹 江利那
右:イノベーションラボラトリ ディレクター 茂木 貴洋
以下敬称略

NECソリューションイノベータが年2回実施している全社横断活動『NECソリューションイノベータ Hack Challenge』。各年度の下期には、地域課題の解決をテーマにした「課題解決型ハッカソン(※1)」を展開しています。

2025年度は前年度に続き、鹿児島県大島郡徳之島町が舞台となりました。きっかけは、NECグループの企業市民活動「NECプロボノイニシアティブ(※2)」に参加した社員からの提案です。参加者は事前にオンラインで地元住民へインタビューを行い、地域課題や暮らしの実態を調査。その後現地を訪れ、懇親会などを通じて理解を深めました。ハッカソン開催時には、社員30名に加え現地のSEや高校生など6名も参加し、世代や立場を越えた交流の中でソリューションを考案しました。

  • ※1

    システムの解析や改良を意味する「ハック(Hack)」と「マラソン(Marathon)」を組み合わせた造語。エンジニアやデザイナーが短期間でアプリケーションやシステム開発に挑むイベント。

  • ※2

    社員がそのプロフェッショナルスキルを活用し、自治体やNPO、社会起業家などが抱える課題に取り組むプログラム。社員が社会課題の現場へ参画することで、生活者視点の感覚を磨き、社会課題を起点とした新たなサービスやソリューションを創出することを目指す取り組み。

最終日には各チームがプロトタイプを発表し、地元来賓と社員が「技術へのこだわり」「実現性」「ビジネス価値」「独創性」の4基準で評価し、オンライン投票で審査。徳之島の伝統文化「闘牛」をAIで可視化するエンターテイメント企画や、観光客と地元住民の交流を促す“つながりアプリ”などが選ばれました。これらの提案は地元メディアでも紹介され、大きな反響を呼んでいます。

運営チームの佐竹は「現地で実際の課題に触れることでアウトプットの精度は向上しました。既存の知識だけで仮説を立てるのではなく、現地の方とのディスカッションから課題を設定し、実践的な体験ができました」と振り返ります。

参加者の若手SEからも現地での学びや人との出会いから「理想のロールモデルに出会えた」との声があり、現地に直接足を運び、新たな出会いの中で実課題と向き合い、検討を重ねていく体験は参加者にとっても特別な経験となっています。この「課題解決型ハッカソン」は活動の広がりに伴い、参加希望者も増加しています。今後はより魅力ある活動にするため、以前から実施していたAIによる参加者選定のほか、技術に詳しいメンバーだけを集めるのではなく、発想力や多様性につながるチーム編成を行い、新たな気づきの場の提供へとつなげていきます。

NECソリューションイノベータは2030年に向けたVision「テクノロジーとイノベーションで人と社会が輝く未来を創るバリュークリエーションカンパニー」を掲げています。ハッカソンはその未来像を先取りし、若手の成長と地域の変化が交わる共創の場として、今後も進化していきます。

プロジェクトのポイント

社会課題が複雑化する中、持続可能な社会の実現には企業と社員が継続的に成長し、新たな価値を創出していくことが欠かせません。NECソリューションイノベータはそのために「多様な価値を生み出す人材育成と文化醸成」を目指し、全社的な取り組みとしてハッカソン『NECソリューションイノベータ Hack Challenge』を開催しています。このチャレンジは、最新技術に触れる「技術特化型」と地域の課題に取り組む「課題解決型」の2つの形式で展開し、次世代を担う人材の育成と挑戦を称える共創の場と位置づけ推進しています。

UPDATE:2025.12.15