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< 第2回 >
観光協会が主導する地域版OTAで
予約まで完結する利便性を来訪客に提供

[事業による価値創造]

地域観光の未来を持続可能にする
予約支援サービス

[事業による価値創造]

地域観光の未来を持続可能にする、予約支援サービス

< 全3回 >

< 第2回 >

観光協会が主導する地域版OTAで
予約まで完結する利便性を来訪客に提供

左から
イノベーションラボラトリ 助川 由樹
一般社団法人大洗観光協会 事務局長兼専務理事 鬼澤 保之 様
一般社団法人大洗観光協会 旅行事業部 マネージャー 平間 一輝 様
イノベーションラボラトリ ディレクター 川村 武人
以下敬称略

来訪目的の多様化が進む中で、茨城県大洗町では町全体で来訪者を迎える仕組みづくりが求められていました。そこで立ち上がったのが、『大洗オンライン トラベルエージェント(以下、OTA)プロジェクト』です。
大洗町は、NECソリューションイノベータの『NEC ガイド予約支援サービス』を導入し、この取り組みを推進しています。そもそも大洗町が全国的に注目を浴びるようになったのにはきっかけがあります。2012年からテレビ放映されたアニメ『ガールズ&パンツァー』です。戦車を操る女子高校生たちが活躍する物語の舞台として描かれたことでファンが急増し、町は大きな賑わいを見せました。
その後、リピーターの増加や新たな層の来訪により、近年はマリンスポーツやファミリー観光など来訪目的も広がっています。特定のコンテンツや一部の観光資源に依存するのではなく、町全体として来訪者を迎え、体験へとつなげていく受け皿の必要性を強く認識していました。そうした背景のもとで打ち出したのが、大洗町の魅力を横断的に伝える本プロジェクトです。

これまでも観光協会は、WebサイトやSNSなどを通じて積極的に情報発信を行っていましたが、予約対応は行っていませんでした。観光施設やアクティビティ、飲食店などの事業者が個別に集客・予約対応を行っていたため、来訪者は必要な情報や予約先を探しづらく、事業者側も十分に連携した集客ができない状況にありました。

そこで協会は、一つのサイトで情報発信から予約まで完結できる仕組みを構想。NECソリューションイノベータの『NEC ガイド予約支援サービス』が、その実現を後押ししました。

「サイトをつくること自体がこのプロジェクトの目的ではありません」と助川は語ります。「大切なのは、どうすれば地域の魅力が伝わり、予約につながるか。そのために私たちは現場に足を運び、対話を重ねながら魅力を整理していくことで、事業者自身も気づいていなかった価値が見えてくることがありました」。

2023年11月に参加事業者の募集を開始しましたが、プロジェクトの立ち上げは決して順風満帆ではありませんでした。OTAの利用経験がなく、予約は電話対応が中心だった事業者も多かったため、システム導入への不安は少なくありませんでした。しかしそのような声に向き合いながら、観光協会とNECソリューションイノベータの担当者は事業者のもとを繰り返し訪問し、操作説明や導入に向けた地道な支援を重ねていきました。一つひとつの対話と取り組みが、やがて理解と共感を生み、その積み重ねが徐々に理解と参加を広げ、2024年3月、30事業者が参加する形で『大洗OTAプロジェクト』のサイトが正式にスタートしました。

次回は、「新たな需要を掘り起こし、需給ギャップをコントロールする」をご紹介します。

プロジェクトのポイント

日本には自然や食、文化などの豊かな観光資源が点在しています。そうした恵まれた資源を有しながらも、地域によって状況は大きく異なります。オーバーツーリズムが問題になっている地域がある一方で、魅力を十分に発信できず、観光客を呼び込めない地域も少なくありません。こうした課題を解決するため、NECソリューションイノベータは、観光を通じた地域経済活性化に向け、トータルソリューションを提供しています。その一つが『NEC ガイド予約支援サービス』です。
茨城県の大洗観光協会は、同サービスを導入し地域の魅力を掘り起こしてオンラインで発信するとともに、観光事業者や飲食店の予約につなげる地域版OTAを立ち上げました。地域の魅力をその土地に関わる人々の言葉で世界に届ける取り組みは、日本の地域観光に新たな可能性を示しています。

UPDATE:2026.03.25