従業員エンゲージメントとはいったい何?高めるメリットとは? | NECソリューションイノベータ

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コラム

従業員エンゲージメントとはいったい何?
高めるメリットとは?

UPDATE : 2023.01.06

近年、ビジネスの現場で「従業員エンゲージメント」という言葉が使われる機会が増えています。こちらでは、従業員エンゲージメントとは具体的にどういうものか、そして高めることでどういったメリットが得られるのかについて解説します。

INDEX

従業員エンゲージメントとはどのようなもの?

英語のエンゲージメント(engagement)は日本語で「約束・契約」といった意味になります。ビジネスにおいて従業員エンゲージメントという場合、それは従業員の会社や仕事に対する気持ちを量る概念を指す言葉となります。

従業員エンゲージメントは、愛着・情熱・共感の3語に集約することができると言われています。

まず「愛着」ですが、これは単に自分の勤める会社が好きという意味に留まりません。会社に対して愛着と信頼を持ち、組織のために貢献したいと思う気持ちです。もちろんベースに会社が好きという気持ちはありますが、単にそこで勤めることが楽しいということではなく、会社の成長のために自主的に貢献したい気持ちがあるかどうかが問われます。

仕事への「情熱」は、自分の関わっている仕事に対して誇りや価値を感じているかどうか、というところがポイントです。こちらもやはり、ただやらされているということではなく、自主的に取り組む気持ちが大切になります。

「共感」は、個人の目標と会社が掲げるミッションや目的が合致していること、すなわち会社のビジョンへの共感です。従業員にとって、会社に対する共感の気持ちは、働く理由や、目指すべき道の指針となる重要なものです。

従業員満足度やロイヤリティとの違いは?

従業員エンゲージメントと類似した言葉に「従業員満足度」がありますが、それぞれどんな違いがあるのでしょうか。詳しく解説していきます。

従業員満足度との違い

従業員満足度は、従業員が自分の働いている企業に対してどの程度満足しているかを示すものです。仕事内容が自分に合っている、職場の人間関係が良好で働きやすい、といった環境に対する満足度や、給与や福利厚生といった待遇面での満足度も関係します。つまり会社から与えられたものに対する従業員側の評価が従業員満足度である、といえます。

このように従業員満足度が従業員からの一方的な評価であるのに対し、従業員エンゲージメントは双方向的な評価であるという点で大きく異なります。 従業員満足度が高い社員は雇用主から与えられた環境や待遇に満足している。という状態に留まりますが、従業員エンゲージメントの高い社員は、企業に対する貢献という形でいわば「お返し」する気持ちをもっています。

従業員エンゲージメントの高い社員は従業員満足度も高いものですが、その逆は必ずしも成り立つとはいえません。というのは従業員満足度の高い社員の場合、待遇や環境に満足はしていても、必ずしも自分の会社や仕事に思い入れが強いとは限らないからです。そのため従業員満足度と企業の業績に相関関係はあまり見られません。

従業員エンゲージメントを高めることの意義

従業員エンゲージメントを高めることは企業と従業員にとってどのような意義があるのか、詳しく見ていきましょう。

生産性・仕事の質の向上

従業員エンゲージメントの高い社員は、仕事に対する意識やモチベーションが高い傾向にあります。
高いモチベーションをもって業務にあたることで、仕事の生産性・質が向上します。

離職率の低下

従業員エンゲージメントが高い従業員は、仕事に対する思い入れが強く、会社のビジョンへの共感性も高いです。本人が離職を考える可能性が低いことはもちろん、周囲の従業員のロールモデルとして好影響を与えることで、会社全体の離職率低下にもつながることも期待できるでしょう。

従業員エンゲージを高める方法

ここからは、従業員エンゲージメントを高める具体的な方法を紹介していきます。

会社と従業員がビジョンやミッションを共有する

従業員エンゲージメントの向上にとって大切な「共感」。
従業員が共感の気持ちをもつためには、会社がビジョンやミッションを共有することがとても大切です。従業員と会社が同じ方向をむき、ゴールに向かって一体感を持って仕事をすることになれば、従業員エンゲージメントはおのずと高まっていくでしょう。

よく取り入れられる施策としては、

  • 社内勉強会でビジョンやミッションについて学ぶ機会を作る。
  • 社内報や情報共有ツールで社長や幹部の考えを全従業員に発信する。
  • 研修の中で社長や幹部が直接話す時間を設ける。

などが挙げられます。会社が従業員一人一人としっかりと向き合うことが大切、といえるでしょう。

コミュニケーションをとりやすい環境を整備する

職場の人間関係を良好に保つことも、従業員エンゲージメントを高めるには必要です。人間関係に問題があると仕事への満足度が下がり、会社に対する愛着心も持てなくなるためです。
人間関係を良くするためには、円滑なコミュニケーションが必要です。具体的には、

  • 1on1ミーティングを定期的に行って上司と部下の意思疎通を図る。
  • 気軽にコミュニケーションが取れるツールを活用する。
  • 社内の人間関係を広げるために社内交流会などのイベントを開催する。

などが考えられます。

ワークライフバランスの向上を図る

人がそのポテンシャルを最大限発揮するためには、心身ともに健康であることが欠かせない条件となります。日本では隠れ残業や過労死がたびたび問題となりますが、そのようなことが起きる労働環境では従業員エンゲージメントの向上を図ることは難しいでしょう。
正確な勤怠管理や、人員配置、仕事の進め方の見直し、福利厚生の見直しなど、多くの施策が考えられます。

まとめ

従業員エンゲージメントの向上を目指すためには、従業員の働き方やコミュニケーションの取り方を見直すことから始める必要がありますが、そのためには、まずは働き方の見える化が必要です。
当社の「働き方見える化サービス Plus」は勤務時間や仕事内容の記録はもちろん、働き方の分析機能や、コミュニケーションの活性化にも役立つツールです。従業員エンゲージメント向上のために、こういったツールの利用を検討してみてはいかがでしょうか。