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コラム
デジタルウェルビーイングの実践と今後について

UPDATE : 2023.08.18
NECソリューションイノベータは1万3000人の社員を抱えておりNECグループとして、パーパス経営を行っております。NECソリューションイノベータ2030ビジョンという目標を掲げ、安全安心公平という社会価値を創造し、誰もが人間性を充分に発揮できる持続可能社会の実現を目指しております。 今回はその実現に向けて、健康経営を推進している担当の丸山より「NECソリューションイノベータが考えるデジタルウェルビーイングの実践と今後」についてお伝えいたします。
※本内容は2023年3月23日NECソリューションイノベータ主催、ウェルビーイングデイの内容をもとに構成したものになります。

講師プロフィール
丸山 一茂( まるやま かずしげ)
NECソリューションイノベータ株式会社 事業支援部長
当社入社後、人事総務関係の業務に幅広く従事。2017年に働き方推進室長に就任し、当社の働き方改革を牽引。 さらに2019年には事業支援部長に就任し、現在はオフィスマネジメント、健康経営、福利厚生、BCP、環境・社会貢献など、当社の総務・厚生全般を管轄。
現在の働き方と課題
コロナ禍ではリモートワークが急激に進みました。現在は各部署の状況に合わせて出社とリモートを組み合わせたハイブリッドワークを推進しています。リモートワーク率は約70%、オフィス改革も進み本社の面積は約30%削減しました。
オフィス改革を進める際に現場社員も含めたワークショップも開催し、リモートワークの負の部分を洗い出してもらいました。入社したばかりの社員新人/キャリア採用者は、一緒に仕事した方がよいであったり、社員同士が集まりアイディアを発散し意見交換する場であったり、信頼関係を維持し交流する場が必要という意見が出て、面積を減らすだけでなく、新しい働き方にあったオフィスに作り替えました。
また、リモートワークの2大課題として運動不足や、コミュニケーション不足を感じている社員は60%強おります。このような状況ですが、お陰様で会社業績は目標値を達成しており、今後もハイブリットワークを推進していきたいと思っております。
ウェルビーイング経営(健康経営)を推進する意義・背景
当社はITの会社。人の知恵、工夫によって新しい価値、サービスを提供しています。世の中の流れも「有形資産」から「無形資産」に企業価値の決定因子が移行しつつあります。その「無形資産」は紛れもなく人材です。 優秀な社員たちを引き留め、新たに優秀な人材を獲得して行くことが非常に重要な経営課題となっております。ウェルビーイング経営は優秀な人材に当社を選んでもらうための重要な戦略であり、当社の未来に直接的につながるものとして危機感を持って取り組んでおります。
ウェルビーイング経営の進め方
当社の目指すウェルビーイングとは、社員・個人、チーム・組織、会社の3つが一体となって、チームや一人ひとりが生産性高く働き、仕事と私生活において「幸せ」や「ワクワク」を感じられる状態を実現することです。 2種類の4つの側面から進めており、さらに当社らしさとしてデジタル技術を活用したデジタルウェルビーイングを推進しています。

ウェルビーイングの感じ方は人それぞれです。多様な価値観に応えられるよう、選択できるよう施策を取り入れています。具体的には、働きがいとして自身のキャリアを選べるジョブチャレンジや高度専門職制度、また働く時間や場所・服装など働きやすい環境づくりに取り組んでいます。一方でウェルビーイングの土台として必要な心身の健康や社風の整備にも取り組んでいます。
「デジタルウェルビーイング」を実現する施策
当社で取り組んでいるデジタルウェルビーイングの内容を簡単にご紹介いたします。 担当者として苦労したことや、実践している内容について、NECソリューションイノベータオンデマンド配信中の講演本編でより詳しくご確認いただけます。またソリューションについての興味を持っていただいた方は、一部製品サイトへアクセスいただくか、お問い合わせくださればと思います。

01,健康ミッションアプリ
課題:健康セミナーや健康イベントを開催しても一部の健康意識が高い人しか参加しない。開催したはいいが継続せず生活改善まで至らなかった。
概要:期待する行動を、ミッションとコインで提示し、ゲーム性を持たせ楽しみながら促進。 集めたコインは、個人、チームの頑張りの指標になる。コインの総量で社会貢献団体への寄付。
結果:改善のきっかけとなった83%、継続率71%、生活習慣改善が継続できた64%(2022年の実施回の結果)
02,NEC働き方見える化サービスPlus
課題:2017年頃、働き方改革の一環でリモートワークを推奨。当時は労働時間の把握に課題があった。
概要:社内で勤務時間の把握、現場改善活動の中でPC作業を振り返りチームコミュニケーションを促進するツールが、社内の事業部で開発、利用されていた。
結果:人事部門としては労働時間把握ができればよかったが、現場から改善につながるという口コミが2年間で22事業部、6千名に広がり130項目の機能改善が図られていた。現在は製品となって当社を含むNECグループをはじめ多くの企業に導入されている。
03,健診結果予測シミュレーション
課題:社員の高齢化、健康診断結果も産業医から説明を受けてもすぐに忘れてしまう。運動・食事の改善をやった方がいいと思うが結果につながるかが見えない。
概要:健康状態の具体的な将来像を提示することを目的に、健康診断結果をAIが分析し予測データの提供をしている。
結果:健康診断の解説動画、リスクシュミレーションなどで健康意識を促すことができる。
04,Thanks/Praise
課題:働きがいや貢献している実感を持ってもらいたい
概要:Microsoft Teamsをチャットツールとして使用しており、通常の絵文字機能に加えて感謝の気持ちなどを大きめのステッカーを送ることができる機能。
05,e-sports大会
課題:コロナ禍により各地域で実施していた対面イベントができない
概要:オンラインによる全国を横断したe-sports大会をメインとしたコミュニケーションイベントへ見直し、部門内や横断のコミュニケーション活動を応援
結果:2022年10月~12月に予選から決勝までのべ5,000人が参加、本イベントをきっかけに雑談コミュニケーションを創出
06,新たなチャレンジ。疾病リスク予測検査「フォーネスビジュアス」
課題:社員高齢化に伴う、医療保険料の負担増
概要:血液検査による心筋梗塞、脳卒中、がん発症、認知症リスクを検知し生活習慣の改善へ こちらは、社内でもチャレンジを始めたばかりの活動ですが、紹介させていただきました。