企業にとって個人情報などの漏えいは、信頼失墜につながる重要なリスクの1つである。情報漏えいは、情報が初めて社外に流出する「一次漏えい」と、一次漏えいで流出した情報が拡散する「二次漏えい」に分類できる。また、正規のやり取りで社外に出た情報が、取引先などから漏洩してしまうことを二次漏えいという場合もある。
一次漏えいを防止することは、もちろん重要な課題だが、二次漏えい防止も同等、もしくはそれ以上に重要だといえる。二次漏えいを防止できれば、情報漏えいの影響を最小限に食い止めることが可能になるからだ。
二次漏えいを防止するには、ドキュメントを暗号化する、文書を開くたびに特定のサーバと通信を行いアクセス権の確認を行うといった対応が効果的だ。これによって許可された人しかドキュメントを開けなくなり、仮にドキュメントが第三者の手に渡った場合でも、内容を見ることが不可能になるからだ。また、ドキュメント側から、コピー&ペーストなどアプリケーションの操作機能の一部を制限するという方法もある。これなら、許可された人は、情報を閲覧することはできるが、それをコピーして配布する、といったことができなくなるからだ。