サイト内の現在位置

24名の大学生が描くウェルビーイングとは?

企業課題ワークショップ開催レポート

~IDEACTIVE JAPAN PROJECT×NECソリューションイノベータ~

2022年12月7日18:00〜@日本マイクロソフト本社

NECソリューションイノベータが取り組んでいる「ウェルビーイングな社会の実現」に向けて、IDEACTIVE JAPAN PROJECTとのコラボレーションをおこない、大学生のアイデアを集めました。

IDEACTIVE JAPAN PROJECTでは毎週ワークショップが開催されていますが、今回は定員を超える24名の大学生が参加。はたしてどんなアイデアが飛び出したのか?当日の様子をレポートします。

プログラム

IDEACTIVE JAPAN PROJECTとは?

一人ひとりのひらめきで世界を変えるIDEACTIVE JAPAN PROJECT

今回ワークショップを運営してくれたのは、IDEACTIVE JAPAN PROJECTの学生アンバサダー。ファシリテーターの片岡さんをはじめ現役大学生の方々です。参加者に向けて「IDEACTIVE JAPAN PROJECTとは何か」(※)という説明からワークショップがスタートしました。

大学生3年生が中心の学生アンバサダーが、ワークショップの企画から運営までを担当
出典:IDEACTIVE JAPAN PROJECT実行委員会

※IDEACTIVE JAPAN PROJECTとは?
日本マイクロソフト株式会社、ソフトバンク株式会社、Meta 日本法人 Facebook Japan株式会社、VISITS Technologies株式会社及び、IoT ビジネス共創ラボが立ち上げた任意団体「IDEACTIVE JAPAN PROJECT実行委員会」による日本最大級のビジネスアイデア&ハッカソンコンテスト。
IDEACTIVE JAPAN PROJECT公式サイト:https://www.ideactive.jp/

NECソリューションイノベータは、高い技術力とイノベータの目線で社会価値を創造するソフトウェア&サービスカンパニーとして、イノベーションを起こし、日本の未来に貢献したいという想いから、日本最大級ビジネスアイデア&ハッカソンコンテスト「IDEACTIVE JAPAN PROJECT」に共感し、シルバースポンサーとして協賛しています。

本日の課題(インプットトーク)を共有!

「デザイン思考」でウェルビーイングを考える

NECソリューションイノベータを代表して、デジタル事業ラインプロフェッショナルフェロー 兼デジタルビジネス推進本部長の大坂智之が企業紹介をしたのち、本日の課題を発表しました。

「『個人や働く人のウェルビーイングを実現するデジタルコミュニケーションの活用アイデ ア』がテーマです。ウェルビーイングとは何か。例えば健康ですね。社会人であれば働きがいを感じるとか、大学生のみなさんであれば学生生活が楽しい、というのも当てはまります。

ウェルビーイングに関する課題はたくさんあって、例えば地域が過疎化して近所でお買い物ができずに不便を感じている人たちがいます。大きくとらえれば、地球環境保護保全やSDGsの取り組みもウェルビーイングです。
もっと身近な自分の趣味やレジャーに関する内容も当てはまるし、コロナ禍で希薄になりがちなコミュニケーションをデジタルを使ってよくしたい、という切り口でも良いです。

みなさんの自由な発想でアイデアを出してください。自分のアイデアも、他の人のものも尊重しながら一緒に考えましょう!」

真剣に耳を傾ける学生たち。話を聞きながら「ウェルビーイング」の意味を検索する人も

アイデア出しの前に、ファシリテーターから今回の発想のフレームワークとなる「デザイン思考」(※)について説明がありました。

※デザイン思考とは?
ユーザーの立場に共感することで潜在的な課題を発見し、その課題を新たなアセットの活用により解決を目指すという考え方。アセットとしてデジタル技術を活用し、ビジネスモデルや組織文化を変革する場合にDXと呼ばれる。

顧客やユーザーの立場になって課題を発見し、解決する力は、新規事業開発に関わる人だけでなく、営業や企画、マーケティング、社員のマネジメントなど、ビジネスに関わる全ての人に必要となる能力です。このワークショップが、学生たちのデザイン思考を磨くための、素晴らしいトレーニング機会になります。

アイデアの数で勝負!「ひらめきトライアル」

20分間耐久アイデアバトル「ひらめきトライアル」

課題とデザイン思考のインプットを終え、学生たちによるアイデア出しがスタートしました。まずは制限時間20分のうちにどれだけのアイデアをアウトプットしたのかを競う「ひらめきトライアル」。アイデアの中身ではなく「ひらめきの数で勝負」です。優勝者には記念品が用意されました。

参加者の様子を見てみると頭を抱えて悩むというより、「検索しながら考える」という方が少なくないのが印象的でした。

大坂をはじめとするNECソリューションイノベータのメンバーもトライアルに参加し、アイデアを提出しています。

とにかくアイデアの数が多い人が勝ちなので、懸命に手を動かしてアウトプットしている学生たち

ビジネスアイデアを可視化する「リーンキャンバス」の作成

自慢のアイデアを「リーンキャンバス」に落とし込む

4人1組のチームで、ひらめきトライアルで出したアイデアを共有。チーム毎に1枚のリーンキャンバス(※)を作成し、発表します。制限時間はわずか40分。4人それぞれリーンキャンバスを書く人、タイムマネジメントする人、1分間に発表内容をまとめる人など役割分担をして、グループワークを進めました 。

※リーンキャンバスとは?
アイデアを可視化し、ビジネスプランを作成する際に用いられているツール。ビジネスモデルの検証・改善がしやすく、メンバー同士で目線を合わせやすいなどのメリットがある。主にスタートアップ企業で用いられている。

リーンキャンバスは起業家アッシュ・マウリャ氏が提唱するフレームワーク

NECソリューションイノベータ社員もメンターとして入り、グループワークをサポート

あっという間に時間が経ち、アイデア発表の時間に。発表時間も1分程度とかなり短いため、要点をおさえて伝える必要があります。アイデアをカタチにすることだけではなく、それをわかりやすく伝えることの難しさを実感している様子でした。

限られた時間の中でアイデアをまとめるのは大変そうでしたが、どのチームも堂々と発表していました

<6チームから生まれたアイデア>

  • ARグラスとアプリを連動させたビジネスマナーおよびハラスメントチェッカー
  • 学生向け食事サポート。コンビニの利用額をポイント化、廃棄商品と交換できる(フードロスと学生の貧困という課題両方から着想)
  • 学生証のICカード化。学生の校外活動などの努力をポイント還元する(校外活動など学校側から見えない学生の”努力”を可視化できないかというところから着想。また、学会発表時の交通費精算に時間がかかり不便というペインもある様子)
  • 顔認証システムを活用し、高齢者や未就学児などの迷子を捜すアプリ
  • 「自分」が主人公になれる超体感型VRゲーム(既存商品は自身が主人公にはなれないことから着想)
  • 学生限定の趣味でつながるコミュニティアプリ(コロナ禍で友だちづくりに課題を持つ学生が多いことから着想)

優秀チーム発表&熱気あふれる交流会

本日の優秀チームとアイデア王を発表

アイデア発表後、NECソリューションイノベータの社員で優秀チームを決定しました。今回は「学生証のICカード化。学生の校外活動などの努力をポイント還元する」を発表したチームが選ばれました。

優秀チームのメンバー:(右から)東京電機大学理工学部理工学科情報システムデザイン学系IoE/M2Mソリューション研究室(神戸研究室)学部4年 竹内龍太郎さん、阿部佳樹さん、芝浦工業大学工学部情報工学科 学部2年 関田大雅さん、法政大学理工学部創生科学科 学部2年 岡崎航大さん
記念品はマーケティング推進本部本部長の飯島圭一から贈呈

チームを代表してアイデアの発表をした阿部さんにお話を聞きました。

「学生証の機能は各大学によって異なると思いますが、ほとんどの場合、身分証明や出席確認くらいでしか使わないんですよね。『これだけICカードが普及している世の中なんだから、便利な機能をつけられないかな?』というのが発想の起点でした。学生証にポイントや仮想通貨のような価値を貯められる仕組みにしたら、学生生活が便利になるんじゃないかと思ったんです。

例えば、今日も学外の活動ですが、この活動実績を学生の努力と認めてポイント還元するとか。もしくは、学生証にPASMOのような機能があれば、紙でやっている精算が簡単になるとか。身近なところからアイデアを広げました。学生証の機能が『大学が選ばれる理由』のひとつにもなり得ると思います」

「ひらめきトライアル」のアイデア王の発想法

続いて、「ひらめきトライアル」で最も多くのアイデアを出した学生を発表。東京電機大学に在学中の山田さんが26個というダントツの数字で優勝しました。
今回の1人あたりの平均提出アイデア数は5.7個で、全体のアイデア数は168個でした。

東京電機大学理工学部理工学科情報システムデザイン学系IoE/M2Mソリューション研究室(神戸研究室) 学部4年 山田隼人さん

アイデア王の山田さんに「アイデアを出すコツ」を聞きました。

「自分が価値を感じているものを、生活の色々な場面に結びつけて考えました。例えば僕は電話に価値を感じています。SNSやLINEのほうが気軽だけれど、声によるコミュニケーションって大事じゃないですか。

当たり前ですけれど、一人暮らしをしていると朝、玄関を出るとき誰も声をかけてくれない。もしも、ドアが『いってらっしゃい』と話しかけてきたら、ちょっと気持ちが明るくなります。一人暮らしをしていると、人とあまり話さないまま1日が終わることもありますから。

また、僕は普段からプログラムを書いているので、『みんなどんなサービスがほしいんだろう?』って考えています。既存のものを組み合わせるだけで、新しい価値を生み出せると思っているので、どんどんアイデアがストックされているんです」

学生と社員の親交が深まる交流会

最後は、お菓子やジュースを囲んでの交流会です。就職活動中の学生も多く、大学生同士で盛り上がるのではなく、自分から積極的に社員に話しかける姿が印象的でした。

「僕たちのアイデア、どうでしたか?」と率直な感想やアドバイスを求める学生や「NECソリューションイノベータのインターンシップ申し込みます!」と言ってくれた就活生も。大学生たちのピュアなパワーを感じた時間でした。

アイデア王の山田さんが、自分が開発している作品を社員にプレゼンして回っていました

大学生を対象にしたワークショップは今回が初めての取り組みです。ウェルビーイングという広い意味をもつテーマに対して、短い時間の中から多くのアイデアが生まれたことは驚きでした。

また、大学生たちが「ウェルビーイング」というテーマに共感し、真剣に向き合う様子を目の当たりにすることで私たちが得たものもありました。

「ウェルビーング」は私たちの幸せを形づくる重要なテーマです。今後も一人ひとりにとってのウェルビーイングとは何か、その声に直接耳を傾ける機会を大切にしアイデアを共に考えることで課題解決に少しでも貢献できるよう、チャレンジを続けていきます。

<参加者データ>
(計:24名)
東京電機大学 5名
明治大学 4名
慶應義塾大学 3名
学習院大学 2名
関西学院大学 1名
芝浦工業大学 1名
早稲田大学 1名
中央大学 1名
東京工業大学 1名
日本女子大学 1名
日本大学 1名
法政大学 1名
他(開示なし)2名

【NECソリューションイノベータからの企業課題へのアイデアを募集中】
当社は、IDEACTIVE JAPAN PROJECTサイトにて「#幸せなつながりを創りたい」と題し、 ①個人や働く人のウェルビーイング ②社会・地域のウェルビーイングを実現するデジタルコミュニケーションの活用について、皆さんからアイデアを募集しています。
※詳細はNECソリューションイノベータの企業課題 をご参照ください。

・応募方法:
以下にて、ユーザー登録からアイデア応募までの流れをご案内しています。
IDEACTIVE JAPAN PROJECT公式サイト(コンテストの参加方法の解説)
※応募期限:2023年3月31日まで
※上記サイトには、PJ全般についての説明もあります。あわせてご確認ください。


NECソリューションイノベータが提供する「ウェルビーイング社会」を実現するソリューションについてご紹介