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カルチャー変革インタビュー
「MeRISE」で1万2000人が主役の企業風土に
NECソリューションイノベータでは時代に合わせたカルチャーの変革が重要と考え、2030ビジョンの実現に向けた様々な施策を展開しています。
実際にどのように取り組んでいるのか。カルチャー変革活動の中で、「MeRISE(ミライズ)」をキーワードに進めている各組織の自律的な変革活動について、旗振り役を担う経営企画部シニアマネージャーの野田留美子に聞きました。
「自律」と「責任」が問われる時代
部門の自律的な変革活動をひとことで表す「MeRISE」
「MeRISE」にはどんな意味があるのですか。
野田 MeRISEは、NECの119年目の大改革「Project RISE」を意識した言葉です。「Project RISE」に共感しつつ、「Me」=「私の」ために、社員一人ひとりが自分で未来を描き変革を実現する、NECソリューションイノベータのあるべき姿を表しています。
ロゴマークは地図をモチーフにしたデザインです。MeRISEの頭文字「M」をかたどりました。真ん中にセットしたのは「目的地」。一つの小さなタスクでもいい、目標としていた自己実現でもいい。社員一人ひとりが違う色を持って輝きながら、それぞれが一つずつ目的を達成する。結果として会社も大きな成長を遂げるような、終わりなき旅路を描いています。
なぜ「MeRISE」という言葉を作ったのですか。
野田 当社では、NECの創業の精神でもある「ベタープロダクツ・ベターサービス」をモットーに、品質マネジメントの推進・強化、現場における改善活動などに取り組んできました。
このうち、現場改善活動については、標準化や厳しい管理・統制の下、トップダウン形式の施策展開が主流で、現場によってはやりにくさを感じているケースも出てきました。また、コロナ禍を通じた社会情勢の大きな変化など、予測できないことへの対応には、トップダウン形式では意思決定が間に合わないという問題も起きてきました。
そこで、全社一律のトップダウンではなく、「自ら考え、自ら行動する」ことを前提に、組織における自律的な変革活動を尊重し、会社として重視していく方向に大きく舵を切ることにしました。
まずチャレンジしたのは、「管理や統制をやめること」。
変化の激しい時代を生き抜くためには、社員一人ひとりが自ら考え、自ら行動する「自助」の姿勢が欠かせません。管理や統制がなくなることは、一見、楽そうですが、「自律」と「責任」が問われることになります。でも、ひとりで難しく考えず、そんな終わりなき変革活動を自ら楽しみ、仲間とともに乗り越えていこう!という我々の強い思いを共通言語にするためにMeRISEという言葉を作りました。
「MeRISE」がもたらす一番の効果は何でしょうか。
野田 会社全体が、共通の価値観を持って前に進めることでしょうか。「MeRISE」は、組織やチーム、個人ですでに取り組んでいる、またはこれから取り組もうと思っている、変革エピソードの総称です。社員一人ひとりが自律的に行動し、成長しようとする変革の輪は、すべて「MeRISE」なんです。自ら挑戦する人を、お互いに応援・称賛しあうような文化になっていけたらいいなと思っています。
NECソリューションイノベータには、全国に多くの優秀なエンジニアがいます。でも、それぞれが実際に関わることができる人は、限られてしまいますよね。
「社内にはこんなに素晴らしい人材が揃っているのに、出会えない人が多い」
「せっかく素晴らしい活動をしているのに、知られていないことが大半」
そんな状態を放置するのは、会社として損失ではないかと。そこで「MeRISE」を通じて、「こんな人いるんだよ!」とつい誰かに話したくなるような社員にスポットを当てたり、チーム単位での良い取り組みを全社に紹介することで、私たち社員が「仲間」としてつながるきっかけづくりをしたいと思っています。
ランチ会からAI開発まで
NECソリューションイノベータ「MeRISE」エピソード集
リアルな変革エピソードをいくつかご紹介します。
その1:直属の上司を飛び越えたスキップ1on1、クロス1on1
当社では1on1という面談を月1回、原則として直属の上司・部下で実施することになっています。このバリエーションとして、ある部署では「スキップ1 on1」が実施されています。これは自身のキャリアに悩む人などを対象にしたもので、直属の上司を飛び越えて、その上の上司に自分の思いを伝えられるものです。他に隣のチームの上司からフィードバックを受けられる「クロス1 on1」を実施している部署もあります。これらスキップ1on1、クロス1on1は、2023年度からは全社的にも取り入れられています。
NECソリューションイノベータのコーチング文化が、独自の進化を遂げていることが表れています。
その2:「顔出しNG」から生まれたチーム親交の好例
ある部署ではコロナ禍でオンラインランチ会を計画したものの、「カメラオンって抵抗があるな」との声が出て、なかなか開催できずにいました。
そこで、Teamsの専用チャネルに、ランチ会ごとのテーマを設定し、自分で撮った写真&エピソードを投稿することで、自身の顔出しはなくてOKにして実施することに。すると、投稿された写真は料理や景色、趣味のものなど多種多様で、ランチ会は盛り上がり、「メンバーの意外な一面を知ることができ、コロナ前よりも親しくなった」と好評でした。
ほんの少しの行動・変化かもしれませんが、「その手があったか!」と真似したくなりました。
その3:納会を知らない若手のために、バーチャルオフィスで開催
コロナ禍前は、年末に職場ごとにオフィスで納会を行うことが当社の慣例でした。コロナ禍の期間に入社した新入社員は「納会」を知らないことが発覚したある部署では、「バーチャルオフィス」を使って納会をやってみることになりました。
あらたなシステムの利用に費用がかかるものの、上司は二つ返事で「やってみなよ!」と後押し。さらに事前にひそかに操作練習を行い、当日はスムーズにバーチャル空間を操り、スピーチをばっちり決めたそうです。
若手の提案を受け入れる度量の広さ、実現に向け努力する一面も見られて、新旧交流の好事例となりました。
その4:メンバー全員がリーダー、自律的に動くチーム
あるプロジェクトの若手メンバーは、テレワークが主体となり、日常的なコミュニケーションが減ったことで、業務上のフィードバックや相談もしにくくなったと感じていました。
そこで、チームメンバーの様々な交流の場を設定し、それぞれが話しかけやすい雰囲気づくりを行いました。
自ら動いた本人いわく「私はリーダーじゃないんです。私たちは、メンバーそれぞれがリーダーなので」。この言葉が「MeRISE」を体現していると感激しました。
その5:チームが目指すありたい姿を未来図で表現
品質管理や運用保守にAIを活用する取り組みを教えてくれたあるチーム。
「AI活用は雑談から生まれたアイデアです」と、こともなげに語ってくれました。雑談がそう簡単にアイデアに結びつくものなのかと不思議に思っていたら、実はこのチーム、これまで歩んできた道とこれからのありたい姿を描き、これから皆で歩んでいきたい道を未来図として一覧表にまとめていたのです。
チームで共有した明確な未来図があるからこそ、雑談の中でポジティブな提案が飛び交い、アイデアに結びつくのだということがわかりました。
NECソリューションイノベータは
チャンスが開かれている会社
記事を読んでくださった方にメッセージをお願いします。
野田 NECソリューションイノベータは「チャンスが開かれている会社」です。一人でできることに限界はあるけれど、多様な考え・才能を持つ人が集い、高度な専門的知見を気軽に話せる人も揃っています。そんな仲間と一緒に進めば、目の前の困難を乗り越えたり、社会を支える壮大な仕事もできたりする、そういう会社なのです。
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UPDATE:2023.12.19