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Salesforce World Tour Tokyo イベントレポート
NECソリューションイノベータが出展したソリューションをご紹介

2023年11月28日(火)・29日(水)、東京および大阪(大阪は28日のみ)で、株式会社セールスフォース・ジャパン主催の「Salesforce World Tour Tokyo」(以下、SWTT)が開催されました。米セールスフォース社の共同創業者兼CEOであるマーク・ベニオフ氏が6年ぶりに来日することでも話題になったイベントです。
CRMソリューションの展望が示されたこのイベントの模様、NECによるセッション、NECブースに出展したNECソリューションイノベータのソリューションの概要をお届けします。
Salesforce社の大規模イベント
「Salesforce World Tour Tokyo」が開催
「Salesforce World Tour Tokyo」は、世界シェアトップのCRMソリューションSalesforceの最新動向が示されると同時に、企業がどのように導入し活用しているのかを体感できるイベントです。
会場には、Salesforceの活用に関心を寄せる日本全国のビジネスパーソンのほか、同社が「Trailblazer(トレイルブレーザー=先駆者)」と呼ぶ、企業のDXを支え、革新に挑戦する企業内担当者が多数来場。企業のDX推進が叫ばれる中、Salesforceの動向への注目度は年々高まっており、今年は約1万1000名※もの来場者数を記録したとのことです。
- ※基調講演「Now Everyone's an Einstein〜データ+AI+CRM+信頼でこれからの時代をリードする企業へ」において公表された来場者数

マーク・ベニオフ会長兼CEOが語る
Salesforceのこれまでの歩みと将来の展望
今回のSWTTが特に大きな盛り上がりを見せた理由の一つが、セールスフォース共同創業者兼CEOであるマーク・ベニオフ氏が6年ぶりに来日し、基調講演に登壇したことです。ベニオフ氏の語る未来を耳にすべく、多くのビジネスパーソンが来場。基調講演会場は満席となり、オンラインでの参加者は約8,000人に達しました。

(出展:株式会社セールスフォース・ジャパン「Salesforce World Tour Tokyo」ライブ配信)
ベニオフ氏が講演で特に強くアピールしたのが、今後のビジネスにおいて「AI(人工知能)」の存在が欠くべからざるものになるということ。「AIの可能性は信じられないほど大きい。企業の生産性を向上させ、私たちが達成できることを増やし、人間の経験を増大させる」と、AIが今後の企業ビジネスに与えるインパクトを熱弁しました。
一方で、AIについてはハルシネーション(AIが生成する事実に基づかない情報)など、信頼性に関する課題があると言及し、セールスフォース社では特にその解決を重要視していると強調。そして、今年9月に正式発表した「Einstein 1 Platform」は、安全にAIを活用していくための信頼できるプラットフォームであると紹介しました。

(出展:株式会社セールスフォース・ジャパン「Salesforce World Tour Tokyo」ライブ配信)
ベニオフ氏に続いて登壇した、パーカー・ハリス共同創設者兼グローバルCTOは、「Einstein 1 Platform」について、ローコードあるいはノーコードでAIを自社のビジネスに組み込める画期的なプラットフォームであると解説。対話型AIアシスタント「Einstein 1 Copilot」によってあらゆるCRMアプリケーションを自然言語で操作できるなど、高度な生成AIのパフォーマンスを全ての利用者が簡単に引き出せるようにしたと胸を張ります。
基調講演では、この「Einstein 1 Platform」を活用し、CRMを高度化した企業事例も紹介。デモンストレーションを交えて、イベントのテーマである、Salesforceを起点にした「データ + AI + CRM + 信頼」の可能性が示されました。

(出展:株式会社セールスフォース・ジャパン「Salesforce World Tour Tokyo」ライブ配信)
注目を集めるSalesforceを起点としたビジネス改革
もちろん、基調講演以外のセッションも満席が相次ぐ盛況ぶりで、SWTTのメインテーマにもあるAI、データ、CRMを活用したビジネス変革への関心の高さが伺えました。
そうしたなか、NECは、2日目のお昼に「NECが実現する営業プロセス改革支援 ~自走する組織を目指すブートキャンプ~」というランチセッションを実施。NECが多くの企業の営業変革を支援した実績からノウハウ化した「ブートキャンプ」プログラムを通じて、データに基づくスピーディな変革を継続的に行う“自走型の社内組織構築”に向けたプロセスを紹介しました。
営業DXのファーストステップで行うべき全体像策定・診断に関するNECの知見とノウハウが披露され、多くの参加者がランチを忘れて熱心にメモや写真を取る様子が見られました。

今回のSWTTでは、セッションやトークイベントだけでなく、30を超えるブースによる多彩な展示も見どころでした。会場入り口に設置されたSalesforceブースでは、基調講演で注目を集めた「Einstein 1 Platform」「Einstein 1 Copilot」のデモが行われ、多くのビジネスパーソンの目を引きつけていました。

また、スポンサー企業によるブースでは、日本を代表するテクノロジー企業がSalesforceを用いたさまざまな取り組み、ソリューションを紹介。NECブースの展示は、製造業向けに特化した顧客接点強化ソリューションという他にない内容だったこともあり、多くの来場者を集めていました。

出展した
NECソリューションイノベータのソリューションをご紹介
NECブースでは、NECソリューションイノベータが提供している2つのソリューションを展示しました。
1.NEC 製造業リカーリングモデルソリューション
製造業は新規顧客への販売だけでなく、既存顧客を重視したアップセルやクロスセル、リピートでのLTV(Life Time Value:顧客生涯価値)最大化が求められています。その実現策の一つが継続収益を期待できる「リカーリングモデル(循環型ビジネス)」への移行です。ただし、その変革は一足飛びには実現できず、段階的に一歩ずつ進めていく必要があります。
「NEC 製造業リカーリングモデルソリューション」は、顧客接点領域(コールセンター・フィールドサービス・顧客/代理店ポータル・営業支援)のシステムを、Salesforceを活用して構築するソリューション。顧客や機器情報の一元化によるサポート品質の向上により、業務を効率化しつつ、顧客との“つながり”を強化。IoTで取得した稼働情報に基づく、故障前の予防保全や生産性向上への提案など、顧客に向けての新たな価値提供も可能になります。

2.NEC 製造品質問題管理ソリューション
「NEC 製造品質問題管理ソリューション」は製造業における品質問題の発生から解決までを、Salesforceを中心にした効率的な管理環境を構築して支援するソリューション。品質問題(クレーム)への対応進捗の見える化や対応遅れの防止、品質保証部門やコールセンター部門など各部門の業務効率化に有効です。
品質情報が一元化できていなかったり、品質問題が多発して業務が煩雑になっているお客様、あるいは、分析が行えていないことによる、同類の品質問題発生の予見が不十分なお客様には、特におすすめのソリューションです。

Salesforceはローコード/ノーコードのプラットフォームのため、初期の開発はベンダーに依頼するものの、将来的には自社でメンテナンスを行いたいというお客様にもフィットするソリューションとなっています。
NECソリューションイノベータも進化を続けていきます
「Einstein 1 Platform」を武器に新たなステージへと向かうSalesforce。2023年冬のSWTTでは、Salesforceが描こうとしている未来を垣間見ることができました。NECソリューションイノベータも、これらの最新技術を積極的に取り入れ、ソリューションをより一層魅力的に強化していきます。今後の取り組みにもご期待ください。
UPDATE:2023.12.25