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学会・研究成果発表

第3回日本唾液ケア研究会学術集会で小児の唾液sIgAと生活習慣についての観察研究を発表しました

DATE:2025.01.15
研究テーマ:バイオセンシング

2024年11月23日に開催された第3回唾液ケア研究会学術集会[1]にて、神奈川歯科大学の槻木恵一教授らと共同で「小児の唾液sIgAと生活習慣についての観察研究」という題目のポスター発表を行いました。

イノベーションラボラトリのバイオ研究グループでは、核酸アプタマー[2]を用いた電気化学免疫測定法(Gold Linked Electrochemical Immuno Assay; GLEIA)技術をベースとした、唾液中の分泌型免疫グロブリンA(Secretory Immunoglobulin A; sIgA)を簡易に検出できる測定システムを株式会社イムノセンスと共同開発しました。
一昨年に開催された第1回唾液ケア研究会学術集会においては、簡易測定器の技術展示を行い、来場された方々に実際に測定器に触れていただき[3]、昨年開催された第2回唾液ケア研究会学術集会においては、簡易測定プロトタイプの性能評価を目的として、既存測定法であるELISA(Enzyme-Linked Immunosorbent Assay)法との比較検証を行った内容をポスター発表しました。

sIgAは、唾液や消化管など全身の粘膜に多く存在し、ウイルスや病原体と結合して無毒化させる生体バリアとしての機能があることが知られています。新型コロナウイルスのパンデミック後には、インフルエンザウイルス、RSウイルスといった小児に好発する感染症の増加が懸念されており、口腔内環境や粘膜免疫との関連性への注目が高まっていることから、小学校4年生および5年生を対象としてsIgAと生活習慣に着目した本観察研究を実施しました。短い時間でしたが非常に多くの方々が当発表を見に来てくださり興味・関心を持っていただきました。ご来場いただいた方々とのディスカッションでは、日々の体調を管理するための簡易測定の重要性を示唆する貴重なご意見をいただきました。弊社といたしましても、これらの意見をもとに、簡易測定の製品開発および性能向上に一層尽力していきます。

担当者紹介

研究テーマ:バイオセンシング
担当者:秋山 優
コメント:アプタマーを用いた検出方法の研究開発を担当しています。
連絡先:NECソリューションイノベータ株式会社 イノベーションラボラトリ
bio-contact@nes.jp.nec.com