Interview #03「人」こそがプロジェクト推進の要。

30年超のキャリアの中で見つけたマネジメントの流儀

入社以来30年以上にわたり、製造業のお客様をシステム面から支援してきたK.A.。現在はプロジェクトマネジメントのシニアプロフェッショナルとして、大規模案件を牽引しています。長年のキャリアを振り返りながら、仕事のやりがいや業界の展望、そしてプロジェクトを支える「人」への想いを語ります。

Interviewee インタビュイー

  • K.A.

    シニアプロフェッショナル

    1991年入社。以降自動車部品、精密機械や工作機器メーカーなどさまざまな製造業界の基幹システムを約30年担当。2019年にはシニアプロフェッショナルへ昇格し、現在も大規模案件を牽引。

製造業一筋30年超。「思いやり」でチームを築くプロジェクトマネジメントの専門家

私が所属する東海支社の第一製造プロセスグループは、愛知や岐阜など、東海エリアの製造業のお客様に対してシステムやソリューションを提供しています。自動車部品をはじめ、精密機械や工作機器メーカーなど取引先はさまざまですが、とくに数十億規模の大型プロジェクトを担当しています。

その中で私が担っているのは、プロジェクトマネジメントのシニアプロフェッショナル。シニアプロフェッショナルとは当社独自の役職で、プロジェクトマネージャー(PM)として大規模な案件を管理する立場にあります。部長クラスのグレードにあたりますが特定の部下は持たず、PMのプロとしてプロジェクトを円滑に進めることがミッション。現在進行中の自動車部品メーカーの案件は、10億円規模、100名近くのメンバーが関わっています。

入社以来30年以上、製造業のお客様に主に基幹システムと呼ばれる生産管理や原価管理のシステムを導入してきましたが、基本的にはずっと「チーム」で仕事をしてきました。そのため、チームビルディングについては常に意識していて、その中でもっとも大切なのが「思いやり」だと考えています。

若手時代、多くの先輩たちに助けられた経験から「自分1人では何もできない」と実感し、仲間で協力し合い、チームの“行間”を埋めることの大切さを知りました。“行間”とは、それぞれが担当する役割と役割の隙間のような、ともすると誰も拾わず抜け落ちてしまうもの。皆がお互いを思いやってこれを埋めていくことで、プロジェクトは抜け漏れなく雰囲気良く動いていくと思っています。

入社3年目にして意図せずプロジェクトを推進する立場に。その経験が大きな成長に

私は商学部を卒業後、1991年にNECソリューションイノベータの前身であるNECソフトウェア中部に入社しました。入社から約10年間は、自動車部品メーカーの基幹システム導入を担当。顧客の要望に合わせたシステムをスクラッチで開発してきました。

その後、担当範囲を東海だけでなく関西・関東にも広げ、開発手法もスクラッチからパッケージ導入にシフトするなど、さまざまな案件を経験。さらに2014年からは、海外現地法人向けのシステム導入に参画し、2019年にはシニアプロフェッショナルに昇格しました。

長いキャリアの中でも印象的だったのは、3年目に担当した基幹システム導入のプロジェクト。全部で8つのシステムを、私と先輩社員、パートナー企業の方の3人で分担して進めていたのですが、導入本番の前日に先輩が急病で離脱してしまったのです。

先輩が担当していたメインシステムの詳細や全体像が見えないまま、半ば強制的に私がプロジェクトを推進することになり、しかも本番は翌日。導入後もトラブルがあり、それを解消するために遅くまで作業する、という苦労もありました。しかし、パートナー企業の方やお客様にもご協力いただきながらなんとか乗り切り、アクシデント的にではありましたがプロジェクトを率いる経験ができたことは、その後の成長につながったと思います。

昨今IT業界ではクラウド化やAI技術などがトレンドですが、私たちが支援している製造業界では、そうした新しい技術やサービスに対して保守的な傾向があります。これまで使い慣れたシステムを変えたくない、工場の環境面などからなかなか導入しづらい、などの事情があるためだと思いますが、業界の成長のためには避けて通れない道。コストや生産性などを劇的に変えられる可能性を秘めてもいるので、自分がおもしろいと感じたものは積極的にお客様に提案していきたいと考えています。

プロジェクトの成功の鍵は「人」であり、そのマネジメントこそが難しくもおもしろい

現在私がPMを務めているプロジェクトは、実は入社当初にも担当していた自動車部品メーカーのお客様の案件。偶然ではありますが、30年越しに再度支援させていただくことになりました。生産管理システムの刷新を目的に、2019年から2024年まで5年かけて進める長期プロジェクトです。

これまで使っていたのは20~30年前につくられた、いわゆるレガシーシステム。お客様の社内にも当時の要件定義や全体像を把握している方が誰もいらっしゃらず、現場の方たちと細かな仕様を確認しながら進めているところです。

自身のキャリアを振り返ってみると、最初にスクラッチ開発に携わり、そのときにNECのハードウェア上で自社のツールやデータベースを使った開発を経験できたことは大きな財産になったと感じます。その後パッケージ導入にも携わり、両方のメリット・デメリットを熟知しているからこそできる提案があると自負しています。これは長くSEを務めてきた私の強みですね。

また、キャリアとして管理職ではなくシニアプロフェッショナルを選んだのは、「プロジェクトの中で多くの人と関わるのが好き」という理由から。PMとして痛感するのは、プロジェクトをうまく回すための一番の肝となるのは人であり、人をマネジメントするのがもっとも難しいということです。

たとえば品質やリスク、コストの管理であれば、ある程度マニュアル化されているので、それに沿って担保することができます。しかし人に関しては、モチベーションやコンディションに浮き沈みがあり、どうすれば100%のパフォーマンスを出せるかも一人ひとり違います。だからこそ、大きなプロジェクトを推進する上では、メンバーの心情や体調にも配慮し、モチベーションを高く保つことが最重要だと考えています。

メンバーと良い関係を築くために、私が大事にしているのは自己開示。自分を開示するからこそ相手も心を開いてくれると思いますし、仕事のことだけでなくいろんな話をすることもお互いを知る上で大切です。プロジェクトのメンバーとは意識的にコミュニケーションの時間を設け、一人ひとりの性格や強みを知りたいと思っています。

また、マネジメントを行っていく上では常に判断や決断を行う必要があります。その時、少しでも「判断に迷う」、「決断できない」と感じた場合は、必ず「自身に情報が足りていない」と考え、メンバーやお客様からの情報収集・情報整理を行うようにしています。そうする事で自然と道筋が見え、根拠のある判断・決断ができると考えています。

成長するために必要なのは素直さや聞く力、そして負けず嫌いであること

2021年からは、全社共通でお客様に提案できるソリューションの創出をめざし、全社のタスクフォースに参加しています。具体的には、当社が課題としているMES(Manufacturing Execution System:製造実行システム)のソリューションをつくるべく、各拠点の製造業担当のエキスパートたちと構想を練り、研究開発を進めています。費用面などの壁はありますが、当社の新たなソリューションとして2024年には形にしたいと思っています。

プロジェクト成功の鍵は「技術」よりも「人」という話をしましたが、これまで多くのSEを見てきた私が思うに、成長するために必要なのは「素直さ」や「聞く力」、そして「負けず嫌い」であることではないでしょうか。周りからのアドバイスをしっかり受け止め、自分に取り入れようとする人は成長できますし、「できなくて悔しい!」という気持ちで努力できる人は必ず伸びます。

NECソリューションイノベータには、しっかりとした教育制度が整っているので、技術面は入社後にいくらでも磨くことができます。また、年代や経験、専門領域も多様なメンバーが在籍しているので、それぞれに強みを持った人たちと切磋琢磨できる環境も魅力。

キャリアパスとしても、管理職だけでなく「シニアプロフェッショナルとなってその道を極める」という選択もできるので、自分に合ったキャリアを歩めます。技術力を高め、お客様や業界の課題解決に貢献したい、という方にぜひ入社していただきたいですね。

※ 記載内容は2023年12月時点のものです

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