CROSS TALK #03 育成制度を活用して上流で価値を発揮

NECグループが注目するIFS事業ならではのキャリア形成とは

NECソリューションイノベータの製造業におけるIFS事業。NECと当社が一体となって遂行する事業として、NECグループの中で成長領域と期待されています。今回は、長年IFS事業に関わっている管理職のお二人に、近年のIFS事業の動向やIFS事業を支える育成制度についてお聞きしました。

Cross Talk member メンバー

  • T.Y.

    経営幹部

    1999年入社。アプリケーションエンジニアとして製造業のお客様に対するERPの導入SIを多数経験。現在はSCMものづくり領域(IFS事業)の事業戦略の策定、推進を担当。

  • A.N.

    SE プロフェッショナル

    2005年入社。2次元CAD製品の開発に2年間従事。2007年からNECへ出向し、製造業のお客様向けにERPの導入を担当。2017年に帰任し、PMとしてERPの導入に携わる。

おふたりの関係性と、これまでのキャリアについて教えてください。

T.Y.

私は現在ゼネラルマネージャー(組織長)(以下GM)、A.N.さんはプロフェッショナル(課長)のポジションに就いています。間には部長がいますので、私は彼の上位上司にあたります。

A.N.

一緒に仕事をし始めたのは2019年でしたね。

T.Y.

関西から新木場本社に異動後、しばらくして幹部候補に抜擢され、「何故自分が組織運営を?」と思いましたが、当時の上司の「お前しかいない!」という言葉に背中を押されて今まで頑張ってきました。

A.N.

当時のT.Y.さんと今の自分が重なっているように感じます。現在幹部候補として、T.Y.さんのリードで様々な活動にアサインされていますから。

T.Y.

組織マネジメントに絡んでもらいながら、事業戦略の施策推進リーダーとしてかなり多くのタスクフォースを見てもらっていますね。

A.N.

見積もりの適正化、生成AIの導入検討、IFS導入の最上流でお客様と折衝をするITコンサルタントの育成、他にもまだあるような気が…。

T.Y.

こういう場で話すことで採用活動にも貢献してもらっています。自他ともに「やる気がある」と認める、A.N.さんだからこその抜擢です。

おふたりの現在の仕事内容について教えてください。

A.N.

私は現在NECと共同で、大手製鋼業2社のプロジェクトを遂行しています。どちらもシステム仕様統括を担当し、A社の関西工場のプロジェクトでは13名のメンバーを、B社の関連会社のプロジェクトでは3名のメンバーをマネジメントしています。

T.Y.

IFS事業で、当社は主に上流からAP保守までデリバリ全般を担当。NECはPMやインフラ面、製品主管がメインです。A.N.さんを現在の案件にアサインした理由としては、2社を担当しているNEC側のPMが、元々NECに出向していたA.N.さんのことを良く知っていましたことが1つあります。また、仕事としてもプロジェクト横断で仕様を見ていくポジションがA.N.さんにぴったりだと思ったのでアサインさせてもらいました。

A.N.

なるほど。今の仕事でT.Y.さんには、大規模なプロジェクトを事前にレビューして早めにリスクを検知やアドバイスをもらったり、スタートしてからも週次で進捗や品質をチェックしてもらったりしています。

T.Y.

それでもトラブルは起こるので、リスクを早期に検知するためにプロジェクト側にアドバイスをしたり、体制の課題が発生した際にメンバーを変更するなど組織的なフォローをプロジェクトにかけたりしていくのが私の役割です。もう一つはNECと一緒に事業をどうやって拡大していくかというIFS事業の中期計画・事業戦略、いかにして人を獲得し育成していくかというキャリア採用・人材育成戦略を描いて実行する、ということがミッションになってきますね。

IFS事業の現状はどのようになっていますか?

T.Y.

IFS事業は非常に活況です。NECと当社が一体となって遂行する事業として、NECグループの中でも成長領域と期待されています。実際、NECでは中期売上計画に対して前倒しで目標を達成しました。そこで更なる拡大が求められているわけです。

A.N.

最近は『IFS Cloud』へのマイグレーション案件の引き合い、さらに新規ユーザの基幹システム刷新案件の対応も増えてきていますよね。NECと一体となって進めつつ、当社としての戦略はどうなっていますか?

T.Y.

日本だけではなくグローバル市場もターゲットになっているので、さらに需要が伸びる中でPMやソリューションコンサルタントの採用・育成などリソース面の施策を強化しています。最近の当社の取り組みとしてはインドのリソース活用。他のコンサルファームさんではインドのリソースを上流フェーズで活躍させていますので、当社もトライしてみようと。ここもA.N.さんに絡んでもらっていますよね。

A.N.

日本に呼び寄せてから、いきなりプロジェクトにはアサインせず、まずは育成・評価していくという取り組みですね。

T.Y.

リソース面で言うと、キャリア採用では人事部門や社外のエージェントさんに協力してもらって、ダイレクトスカウトを強化しています。面談は私のようなGM以上が対応して、スピード感のある採用を実施しています。

A.N.

リソース面の施策を強化しながら、AIの活用によるSIデリバリの効率化も進めていますよね。簡易的なデータ移行プログラムや、パッケージの外側にアドオンするインターフェースをAIでできないか?という。

T.Y.

既に開発が終わったプロジェクトで、ツールを使ったらどのタイミングでどれぐらい効果があるのかを検証している段階で、実際のプロジェクトへの活用はもう少し先になりますが。

NECソリューションイノベータならではのIFS事業の強みと、
その強みを支える育成制度について教えてください。

T.Y.

『IFS』の強みは、NECグループの工場への導入実績を元に、SIプロセス・テンプレートをメソッドとして確立・拡充してお客様に提案できる点でしょう。

A.N.

「IFSを導入するにはこう進めるといいですよ」という標準が用意されているわけです。さらにその導入を、NECの認定試験をパスしたITコンサルタントの専門部隊が行っている点も優位性につながっていますね。ITコンサルタントの育成プログラムの一つに、NECグループの工場を見学して問題点を抽出することで現場改革を学ぶメソッドも準備しています。また上流ケースメソッドにて業務課題に対してソリューション案をプレゼンする、というテストに合格することでITコンサルタントに認定する社内資格の制度も設けています。

T.Y.

社内の上流向けカリキュラムも充実させています。これはお客様と要件を決めていくためのロールプレイングを重視していて、私たち上司がお客様となってメンバーとワークセッションを行うというカリキュラムです。この他にも講師による座学はもちろん、NECが作成した動画コンテンツをオンデマンドで観ながら上流のノウハウを習得してもらうなど、メンバーのレベルに応じて様々なコンテンツをミックスしてカリキュラムを提供しています。採用・育成には投資は必要ですが、ありがたいのは会社としてIFS事業への投資を惜しまない環境が整っていることです。それだけ期待されているということでしょう。

実際の『IFS』導入SI業務での苦労・やりがいは?

A.N.

一口に製造業と言っても、お客様によって業務パターンは千差万別です。それらの業務を理解しつつ、『IFS』の標準機能を活用して業務の全体最適化を行うことに一番苦労します。
例えばお客様が、仕入先に部品を納品する支給品管理という業務があります。支給しただけの段階では、お客様は自社資産としてカウントしておきたいのですが、素直に使った場合『IFS』では思った管理ができないそこで私たちが「自社資産だけれども仕入先にある」という仮想の保管場所を作り、そこで管理しましょう、という提案をするわけです。

T.Y.

オフィシャルにはないけれども少し工夫することでお客様がやりたいことを表現する、そういう手札を持っていることが大切ですね。

A.N.

手札を増やすには場数を踏むのが一番です。私は長年この仕事をしているので、使い方を工夫した解決策を考える一種の「パズル」的な部分に魅力を感じています。今はT.Y.さんに幹部候補として鍛えてもらっていますが、「今の業務を卒業してモチベーションが保てるのか」と思うぐらい「パズル」を通じたお客様への貢献は楽しいですね。

T.Y.

導入後には、生産性の改善やリードタイムの削減、何より収益の向上といった効果が生まれます。その実績が評価され、支援という形でお客様との関係が続いていく。私は入社以来IFS事業に携わっていますが、その関係性の構築や継続を実現できることにやりがいを感じますね。

IFS事業に興味がある方に向けてメッセージをお願いします。

A.N.

製造業の業務知識のある人、パッケージ導入の経験がある人、パッケージを活用した課題解決に魅力を感じる人には特にお勧めです。タイプとしては、お客様の御用聞きにならず「こうするべきです」と自分の意見を言える人、お客様の業務を理解してパッケージの活用方法を工夫できるような応用の利く人が向いていると思います。

T.Y.

キャリア採用の応募者から「上流の経験を積みたい」「上流で価値を発揮したいが現在はその機会に恵まれていない」という話をよく聞きます。当社は育成制度や導入ノウハウが充実していて、上流工程やデリバリで活躍・成長できる機会にあふれています。専門性の高いITコンサルタントとしてキャリアアップすることも市場価値を高めることもできますから、是非当社でチャレンジしていただきたいですね。

※ 記載内容は2024年11月時点のものです