Interview #04世界水準の技術力を誇るNECの生体認証システム。

さらなる成長のため、最新知識の吸収や人材育成に注力

世界中で採用されるNECの生体認証システム。S.F.は2004年の入社より東海支社で、親会社であるNECと共にその導入開発や構築などに携わってきました。2013年には産休・育休も経験し、現在は課長に就任しているS.F.が、これまでのキャリアと、同社の生体認証システムへの想いを語ります。

Interviewee インタビュイー

  • S.F.

    プロフェッショナル

    2004年に入社し、東海支社へ配属。親会社であるNECと共に、海外向けの生体認証システム携わる。2013年には産休・育休を経験し、復帰後も元の部署へ。現在は課長に就任。

世界各国で導入される生体認証システムを担当。グローバルに活躍をする

私は入社以来、生体認証の照合システムの導入に関わる開発を担当しています。具体的には、海外向けの生体認証です。海外の警察で犯罪捜査のためのシステム(犯歴照会、遺留照会、余罪照会、同一犯照会)や、国民ID管理や出入国管理で本人確認を行うためのシステムを開発しています。地域は世界中で、北米を中心に南米やアジア、中東、アフリカ、ヨーロッパまでさまざまな地域で導入されています。

製品は主に北米で開発し、顧客の要望や環境に合わせてUI部分をカスタム。各地域に導入していきます。指紋・掌紋、顔、虹彩など非常にコアな領域で、専門性の高さが特徴。お客さまは警察や国の省庁なので、システムをどう運用するのか、その理解を深めないといけない点は難しい部分です。

また、海外の地域によって、インフラレベルも違えば、文化も異なります。各地域にフィットした製品、そしてサポートをしていけるかということも重要になります。

そんな壁も超えて、私たちのシステムをお客さまが喜んで使ってくれている場面を見るととても嬉しく感じます。実際に海外のお客さまに直接伺って、システムがどう使われているか見られる機会もあり、どのような助けになっているかを実感できます。

たとえば、システムを導入した警察署で、検挙率が上がったというような声をはじめ、海外に出張に行く機会の多い部署なので、現場でそういった声を直接聞ける、またはシステムが役立っている現場を見られることは大きなやりがいです。

初めての海外出張の経験が大きな転機。システムの全体像を見ることで視野を広げる

入社から携わってきた生体認証システムですが、当初は設計開発テストなどシステム全体の中でも下流工程を担当することがメインでした。そういったスポットでの対応から徐々に、実際に現地でシステムを導入したり、要件定義や仕様調整をしたりと、上流工程を経験するようになりました。

そんな変遷の中で、大きな経験だったのが、3年目にトラブル対応でアサインされた2カ月弱の初めての海外出張。お客さまは、アメリカの公的機関でした。

東京や現地法人などさまざまな方と一緒に対応をしましたが、若手ながら、グループ会社、現地法人と連携してトラブル対応をしました。自分に任せられたという責任感を今まで以上に感じる体験。わからないことがあれば、誰かに聞けばいいというのではなく、任された領域を自分の責任でやり遂げられたことが、成長につながりました。

同時に、お客さまが隣にいることで、直接システムの動きのフィードバックを聞けたことも貴重な体験でした。それまで、下流工程がメインで、システム全体のことや導入後にお客様がどのようにシステムを使っているのか、実際にお客さまの声を聞く機会がなかったため、その意見を直接聞け、コミュニケーションを取れたことで、より仕事の全体感を把握することができました。

そんな転換点から徐々に開発、実際の導入の感触、お客さまの声など細かい部分までトータルでシステムを見られるように。このように細部までトータルで考えられることは、現在でも私の武器となっています。

その後、プライベートでは2013年に出産、産休・育休を経験。翌2014年に現場に復帰しました。NECソリューションイノベータは、本人の意向や希望を考慮してもらえる風土があると感じています。

育休後に元の生体認証システムの開発部署に戻れたこともそのひとつ。もし私が違うキャリアを描いていたのであれば、その希望もある程度受け入れられただろうと思います。このように、柔軟にキャリアを積み上げていくための選択肢がある会社です。もちろん、復帰前のように出張に月単位で出ることはなく、1週間程度の短期間になったなどの変化はあります。そのような働き方の柔軟性も高いのではないでしょうか。

自分自身のキャリアを考えていく中で、ライフイベントやマインドの変化、さまざまなタイミングがあると思います。社員自身のマインドや状況を考慮してくれ、柔軟に対応してくれる働きやすさ、キャリア形成のしやすさがNECソリューションイノベータの企業文化だと感じています。

世界トップレベルの技術力を活かして、さらなる成長を。人材育成にも力を入れる

産休・育休明けで、同じ開発部署に戻りたいと思ったのは、指紋や掌紋、顔認証などの生体認証システムにおいて、NEC製品の精度の高さを感じていたからでした。米商務省傘下の研究機関である米国国立標準技術研究所(NIST)のベンチマークテストでは、何度も1位を獲るほど世界基準でもトップレベル。その技術を持って、さまざまな国の人の暮らしが守られている点は、誇りに感じます。

一方で、そんな技術力を持ちながらも、まだまだその最新の技術をスピーディに製品に落とし込めていないもどかしさがあります。世界トップレベルの精度を維持しつつ、お客さまのニーズに合った製品を作り上げていく。そこから、お客さまにしっかりと届けるところまで、できることがたくさんあります。今後さらにシェアを伸ばしていくために、部署のメンバーはもちろん、海外の現地法人のメンバーを含めて、NEC全体として挑戦していかなくてはなりません。

技術力をより活かすことができれば、さらなる成長が見込める領域ですし、そのためには、長く活躍できる人材も必要になってきます。2023年からは課長に就任し、若手育成にも力を入れたいと考えるようになりました。生体認証というかなりコアな領域なので、まずは知識の部分で専門性を高められるように、若手に伝えていきたいです。

加えて、私も経験したように、海外のさまざまな地域で経験を積んでほしい。働き方を考える社会になっていくからこそ、一度の経験で多くを学んでほしい。国内とは異なる環境だからこそ体感できる経験も大切です。私自身の壁を超える経験、自社の技術を客観的に見られるおもしろさも伝えていきたいと考えています。

前向きな姿勢を持って、さまざまな環境に対応できる人材と共に会社を成長させたい

すでにシステムの知識や経験を持っている方であれば、ポジティブなマインドが大切だと考えています。コアな領域について自ら進んで深く学んでくれたり、さまざまな人と積極的にコミュニケーションを取れたり。コミュニケーションの面では、国内はもちろんですが、海外のメンバーやお客さまとのミーティングがあるので、そこでしっかり意見を言え、後手に回らないように立ち回ったりすることも必要です。

入社当時は英語もできない私でしたが、伝えるべきことを伝えようと勉強しました。もちろん、将来的には英語も必要ですが、誰であれ主張するマインドは持っていてほしいです。

私たちのグループは世界トップレベルの技術を誇ります。その技術力の一役を担えることが一番の魅力です。また東海支社にいながらでも、世界を感じて、世界中の人々の暮らしをシステムで守っている。そんなスケールの大きさを感じられることも大きなやりがいです。まだまだ大きくなる領域なので、何事もポジティブに捉えられる方と一緒に大きくしていきたいと考えています。

海外出張や結婚・出産・育児、課長への就任など、さまざまな経験をさせてもらってきました。その経験とNECの世界水準の技術を広めつつ、次の世代の育成をしながら、まだまだ成長させていきたいと考えています。

※ 記載内容は2023年10月時点のものです