CROSS TALK #04 注目度が高まるAI・データアナリティクスの仕事

データ分析を価値に変え、社会課題を解決するAI事業の最前線

さまざまな情報を収集・分析するデータサイエンティストは、課題解決をサポートする存在として今や多くの分野で活躍しています。社会が高度に情報化する中、その役割は増し、NECソリューションイノベータでも重要な業務を担う職種の1つです。実際の業務ややりがいについて、AI・データアナリティクス事業部の3人にお話を聞きました。

Cross Talk member メンバー

  • A.K.

    シニアプロフェッショナル

    1998年入社。データベースの開発・保守を経験。2013年からAI・データ分析業務に従事し、通信、交通、製造業等の分析経験を持つ。

  • H.H.

    主任

    2015年入社。SAP導入を担当後、2020年に現事業部へ。異動後はdotDataやNEC causal analysis等のデータ分析製品を用いた分析支援等を担当。

  • A.S.

    プロフェッショナル

    2011年入社後、電力SEとしてシステム開発に従事。現在はデータサイエンスのチームで、国内外のお客さまに対して、AI技術を用いたデータ分析・AI関連SIのプロジェクトを担当。

これまでのキャリアとAIに関連した業務に携わるようになったきっかけを教えてください。

H.H.

私は2015年に入社後、約5年間、基幹業務システムの開発に携わっていました。チームリーダーなどプロジェクト全体のマネジメントを任されるようになった頃からデータサイエンスに興味を持ち、今の事業部に異動してきました。

A.S.

私の場合は、2011年の入社後はシステムエンジニアとして電力会社向けのシステム開発などを行っていました。その頃はまだ、当社でもデータアナリティクス的なことを専門に扱う部署はなく、私自身もAI関連の事業について、あまりピンと来ていませんでした。その後、データサイエンスに特化したチームが立ち上がり、人手が足りないということで声がかかり、携わるように。同時に、NECのAIを担当している部門にも兼務出向するようになりました。

A.K.

私の入社はA.S.さんのさらに前の1998年ですから、世の中的にもデータアナリティクスなどがビジネスに活用されるという具体的な話はなかった時代です。ただ、私は入社後から長くデータベースの開発、保守業務を担当していたため、データを扱うこと自体は得意としていました。AIの事業に携わるようになったのは2013年からです。当時はビッグデータという言葉が流行っていた頃で、当社でもデータ分析を専門に扱う部署を立ち上げようという機運が高まり、私に声がかかりました。

現在の主な業務内容を教えてください。

H.H.

これまでは、様々な業界のお客様に対してデータ分析支援を行ってきました。現在では製造業向けのAIソリューション開発支援を行っています。最近では、生成AIの中でも自然言語処理の分野に特化したLLM(大規模言語モデル)の社内検証用プラットフォームの開発や、中国のメンバーとともにリモートでLLM関連の新たなビジネスを探索する業務も行っています。

A.S.

私は製造業のお客様などに対して、データ分析によって課題を解決したり、AIを組み込んだシステムを実装したりといった業務を15名ほどのチームで行っています。そのほか、NECグループの研究所が取り組む研究開発をサポートすることもあります。

A.K.

私のチームでは実際にお客様のところへ行き、さまざまなデータを基にお客様の業務を効率化できないかなどを検証する仕事をしています。もう1つは当社全体のAI人材育成プロジェクトに携わっていて、施策の立案や遂行、セミナー開催などの取りまとめをしています。

業務を行う上で、大変なことは何でしょうか?

A.S.

今は次から次へと新しい技術が登場するので、そのスピードに並走できるくらいの速さでこちらも行動しなければならないのは大変です。

H.H.

私も最新技術をキャッチアップすることの大変さは感じています。ただ、技術だけがどんどん進化して、実はお客様が取り残されているケースもあります。最新技術の取り入れ方とお客様が求めていることとのバランスを取るのが難しいなと思います。

A.K.

3人の中では私が最年長ですが、正直、最新技術を追うのは大変です。ChatGPTが公開されて、「これは使えるぞ」となると、似たような技術が次々に出て、それらがどんどんアップグレードされていく。昔だったら数年はかかっていた技術革新が、今は1〜2年の間に起こるような状況です。ただ、H.H.さんが言うように、お客様が何を求めているのかを見極めることがこの仕事にとっての本質だと思っています。最新技術を追うことはエンジニアやデータサイエンティストとして大切ですが、最適な提案をするためには、お客様をよく知ることが重要ですし、それが一番、力を入れるべき点かもしれません。

A.S.

私たちに必要なスキルは技術だけではなく、そこにプラスして瞬発力や洞察力といった『考える力』です。現場では機敏な対応が求められていると日々、感じています。

業務のやりがいや魅力を教えてください。

A.S.

魅力を一言でいうと、自分の世界が広がるところです。お客様と話をすると、さまざまなことを知ることができます。世の中にはこんな業務があり、こんな困りごとがあるのだなと新しい発見があるたびに、この仕事の面白さを感じます。

H.H.

新たな気づきや発見が得られる機会が多い仕事だと私も思います。最新技術を追うことは大変ですが、一方で最新技術を使って仕事ができるのは、やはり楽しいです。それから、悩みながらもチームで課題を解決した時にはやりがいを感じます。

A.K.

私も課題を解決し、お客様からお礼の言葉をいただけると嬉しいですね。私の場合は、当社のAI人材育成にも携わっているので、自分が施策したプログラムを受講した人たちがそれぞれの部署で活躍している話を聞くと喜ばしく思います。

NECソリューションイノベータのAI事業が他社と比べて優れている点は何だと思いますか?

A.S.

NECは国内外に研究所があり、独自に最先端技術の研究開発を行っています。そんなNECと深く連携していることは強みだと思います。

H.H.

加えて、その最先端技術を社会に実装できる力があること。ITだけではなく、その周辺の仕組みや基礎的な技術力を含め、包括的にAIソリューションを提供できることが多くのお客様からの信頼につながっていると思います。

A.K.

私も2人と同意見です。特に現在、業界的に大きなトレンドになっている生成AIは、NECグループ全体としても強く推進していて、他社にはない強みとなっています。

データサイエンティストとしての今後の展望を教えてください。

A.S.

AIに限らず、さまざまな技術を習得し、お客様に寄り添ったソリューションが提供できるようになりたいです。その結果、世の中が少しでも良くなったら嬉しいですね。それから、個人としてもチームとしても、今以上にグローバルな活動ができればと思っています。今年もアメリカとシンガポールに出張しましたが、AI技術で解決できる課題は世界中にあります。だからこそ、グローバルな対応力をチーム全体で底上げできればと思っています。

H.H.

私はお客様の望むことをプロジェクトに落とし込む力を身につけられるように頑張りたいです。スキルアップという意味では、当社はICT関連のテクニカル講座などを無料で受講できる法人向け学習サービス「Udemy Business」を導入しています。こうした制度が充実している点はありがたく思っています。

A.K.

AI人材育成でも、「Udemy Business」を使って社内に学習コンテンツを提供しています。時間や場所を気にせずに受講できるため、多くの社員に喜ばれています。これからも社員のスキルアップにつながる取り組みを積極的に続けていきたいです。そのほかの展望としては、誰にでも得意なこと不得意なことはあるので、誰かが不得意なことは、それを得意とする他のメンバーが補うというように、チーム力を高めるような体制づくりをしたいと考えています。

AI・データアナリティクス事業部の仕事はどんな方に向いているのでしょうか?

A.S.

データ分析はすぐに答えが出ないことがたくさんあります。ああやったらいいかな、こうやったらいいかなと粘り強く試行錯誤ができる方に向いていると思います。

H.H.

試行錯誤という意味でも好奇心は大事ですよね。言われたことだけをやる、決まったことだけをやる、という仕事ではないので、自分でいろいろなことに興味を持ちながら取り組める方にとっては楽しい仕事だと思います。

A.K.

データ分析で大切なことは、現実に起きている事象に興味を持つことです。
好奇心が旺盛だと、分析対象となる事象に対して自然と興味がわきますので、仮説をたくさん出しやすくなり、それが良い分析につながります。
そうして導き出された分析が仮説通りの結果だと、テンションが上がりますね。

AI・データアナリティクスに興味がある方に向けてメッセージをお願いします。

A.S.

AI技術は多様な分野で社会課題を解決できるポテンシャルがあると思っています。AIを使って、世界を良くしたいと少しでも思っている方がいたら、ぜひ、一緒に仕事がしたいです。

H.H.

そうですね。最新技術に触れたい、新しいことにチャレンジしたいという方に仲間になっていただけると嬉しいです。

A.K.

分析結果を価値に変え、それによってお客様の役に立てた時の喜びは格別です。AI技術に興味のある方は、ぜひ当社で様々な経験を積んでいただけたらと思います。

※ 記載内容は2024年12月時点のものです