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健康経営投資の対費用効果を試算してみた
健康経営のコスト評価
企業にとって従業員の健康問題は重要です。従業員の健康が損なわれている状態では、病欠や病気休職、勤務中の業務効率低下により、企業に利益損失をもたらすことが明らかになってきました。本稿では、健康経営投資における対費用効果と効果的な施策について解説します。
なぜ健康経営が求められるのか

経済産業省が推進する健康経営は「健康投資」とも呼ばれています。すなわち、従業員の健康に投資することで「業績向上」につながることが期待できるという経営戦略です。一般的には健康経営に1ドル投資することで3ドル分の投資リターンが得られるといわれています。本稿では、健康経営投資の対費用効果を、生産性向上という観点から、従業員500人の企業をモデルに試算しました。
健康経営が注目される背景には、企業経営における健康関連コストへの意識の高まりがあります。米国商工会議所が2009年に公表したレポート「Healthy Workforce 2010 and Beyond」では、健康問題による企業の損失について分析しています。まず、企業が健康問題により損失を受ける要因としてアブセンティーイズム(従業員の病欠や病気休職)があります。しかし、最も損失の比率が高いのは、プレゼンティーイズム(健康問題により、勤務している従業員の業務効率が落ちる状況)だと同レポートでは指摘しています。
健康問題による企業の損失については、経済産業省の調査でも明確な数値が示されています。経済産業省「企業の健康経営ガイドブック改訂第1版」(2016年)によると、健康関連の総コストに占める相対的プレゼンティーイズムによる損失は、実に約78%に上ります。一方アブセンティーイズムによる損失は約5%を占めるにとどまります。
従業員の健康関連コストの全体構造(米国金融関連企業の事例)

「データヘルス・健康経営を推進するためのコラボヘルスガイドライン」厚生労働省保険局 平成29年7月 P20をもとに作成
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ホワイトペーパー目次
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なぜ健康経営が求められるのか
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健康問題が利益にどれだけ影響しているのか
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健康経営が目指すべき目標
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健康経営を支援するフォーネスビジュアス
フォーマット | PDF(A4) |
ページ数 | 5ページ |
ファイルサイズ | 3,179KB |