CROSS TALK #06 社会のインフラを支え、社会の未来を創る医療・ヘルスケア事業

日本の医療課題解決へ向けた医療ソリューション事業部の取り組みとは向けた医療ソリューション事業部の取り組みとは

NECソリューションイノベータでは、日本全国約300の病院に電子カルテシステムなどを導入し、病院情報システムの構築・運用を担っています。50年以上にわたり日本の医療を支えてきた事業は今、医療の社会課題を解決する時代へと突入しています。入社以来、一貫して医療領域に携わってきた医療ソリューション事業部の3人に、事業部の取り組みについて話を聞きました。

Cross Talk member メンバー

  • Y.S.

    プロフェッショナル

    2009年入社
    医療ソリューション事業部 医事ソリューショングループ
    2009年新卒採用で入社。中~大規模医療機関向けに医療事務システムのSIに従事。電子カルテ業務のマネジメントを経て、現在は医療事務専任部署のマネジメントを担当。

  • N.M.

    シニアマネージャー

    2005年入社
    医療ソリューション事業部 ヘルスケアDX推進グループ
    2005年入社。電子カルテをはじめとした医療情報システムのSI、プロジェクトマネジメントを経て、今年度より未病・予防をテーマとしたヘルスケアDXサービスの推進業務を担当。

  • M.S.

    事業部長代理、ゼネラルマネージャー

    1992年入社
    医療ソリューション事業部
    医療情報システム・ヘルスケア領域を中心とした事業・プロジェクトを遂行。また、パブリック事業ライン全体での品質を中心とした横断活動を推進。

皆さんはそれぞれどのような業務を行っていますか?

M.S.

私たちが所属する医療ソリューション事業部は、医療情報システムの導入・保守業務、医療パッケージ等のプロダクト開発、ヘルスケア商材等の企画・推進と、大きく3つのグループで運営しています。事業部全体で約450名、18拠点で事業を遂行していますが、私はその中で電子カルテを中心とした医療情報システムの導入・保守責任者、および医療事業方針設定・運営・組織管理を行っています。

Y.S.

私はM.S.さんの下で医事ソリューションに携わり、医療事務システムのSI担当者を取りまとめています。医療業界では2年に一度、診療報酬改定が行われますが、昨年はその自社作業方針の取りまとめ役でした。令和6年度診療報酬改定では影響のある複数システムに対し、総勢400名で対応に当たりました。

N.M.

私も以前はふたりと同じように電子カルテをはじめとした医療情報システムの導入に携わっていましたが、現在は未病・予防をテーマとした自社ヘルスケア商材の企画支援・開発・販促・運用サポートを行う組織で、マネジメントを行っています。まだまだ新しいチームなので、私たちがやっていることは事業部内でもあまり認知度が高くなく、どのようなことをやっているのか、とご質問いただくことが多いです。

Y.S.

そうですね。

N.M.

そのため今年度から、私たちの活動について情報を発信する共有会を月に2回ぐらいのペースで行うようにしました。事業部全体としては医療機関が主なクライアントですが、私の所属するヘルスケアDX推進グループの場合は、健診や人間ドッグなどを行っている医療機関、自治体、あとは企業の皆さん。その方々に向けて、健診結果予測シミュレーションやメンタルヘルスサービス、健康管理支援システムなどをご紹介して、病院に行く前段階の、病気にかからないようにするためのサービスをご提供しています。

NECソリューションイノベータならではの医療事業の強みを教えてください。

M.S.

われわれの強みは、会社としての規模の大きさ、長年携わってきた歴史と未来への取り組みです。当社は50年以上にわたって医療情報システムで日本の医療を支えてきました。現在は300以上の病院にシステムを導入し全国各地の拠点で対応しています。それだけにとどまらず、近年は先進的な技術を活用し、未病や予防の観点からソリューションを提供するまでになりました。このDX事業はN.M.さんの部署で対応しています。

N.M.

今は先ほどもお話した健診結果予測シミュレーションや、血中タンパク質による疾病リスク予測検査とその後の生活習慣改善までをフォローするフォーネスビジュアスサービスなどを組み合わせたヘルスケアサービスを提供していて、そういう観点では社会貢献に繋がる部分も強みだと思います。健診結果予測シミュレーションはNECグループ内でも使っていて、健診結果に対して3年後までの検査結果値の推移予測を確認したり、生活改善シミュレーションなどを実施することができます。

M.S.

事業の方向性としては、深化と探索の両軸経営を推進しています。既存の医療事業、医療のパッケージソリューションはより深く効率化の推進等価値を展開しています。一方でN.M.さんが対応しているヘルスケアDX領域では新たな価値への探索を目指しソリューションを企画・展開しています。また我々が対応している医療・ヘルスケア事業は全社でも特に注目されている領域で、更なる拡大・価値の創造を期待されています。

N.M.

事業内容や規模はもちろん、当社は人材育成にかける熱量もすごいですよね。

Y.S.

そうですね。教育プログラムが充実しているので、プログラミングの知識や経験がなくても十分やっていけると思います。

M.S.

医療従事者から転職いただける方も多いですね。元看護師の方がキャリア採用で入社されたり、ドクターをやられている方も一緒に連携していただいたりします。医療従事者の方の存在は本当に力になります。我々が知らない現場の困りごとなど、リアルな声を理解できるので創造へ活かしています。

N.M.

本当にそのご意見は貴重ですよね。例えば、ヘルスケアDX企画グループでは、企画段階から医療従事者の話を伺って、病院の働き方改革に繋がるようなソリューションを一緒に作っています。でもここ10年で業界を取り巻く環境はかなり変わりましたよね。私が入社した時は電子カルテを導入している病院は少なかったですが、今のカルテはAIの活用も進んできており、移り変わりの速さを実感しますね。

業務のやりがいや魅力を教えてください。

Y.S.

お客様に頼れる存在として認知していただき、感謝の言葉をいただけるとやっていて良かったと感じますね。また、医療制度やパッケージシステムの機能の有無、お客様の意向、コストなど、多くの要素がある中から最適な対応策を見つけられた時にもやりがいを感じます。何より、医療事業という社会インフラを支える一員であることに誇りを持ってやっています。

N.M.

私はまずメンバーや組織を育てていける点ですね。勤務地はバラバラでテレワークが中心のチームではあるものの、みんなでヘルスケアDX事業の拡大という共通の目標を目指して活動することで、組織としても個人としても成長を実感しています。また、人材戦略を担当している関係で若手メンバーの教育プログラムの作成も行っているのですが、このプログラムに参加したメンバーが第一線で活躍している姿を見たときにもやりがいを感じますね。

M.S.

プロジェクトを進める中で、お客様に評価されたり感謝されたりすることは何年たっても嬉しいことですよね。それと同時に、事業の戦略や組織について考え、方向性を打ち出して未来について考えることも非常に楽しくやりがいを感じています。

業務を担当していて大変なことは何でしょうか。

N.M.

始めて間もない新規事業でもあり、今はまだ何が正解か分からない手探りの状態で苦戦しています。これまではパッケージを導入するというある程度形のある中でやってきましたが、たとえば健診結果予測シミュレーションは電子カルテシステムなどに比べるとまだまだ生まれたてのものなので、どうすればもっと魅力を伝えていけるのか、どう使っていただくのがベストなのか、試行錯誤しています。同じサービスでも、使い方のご提案やポイントは相手と状況によって違うので、求められていることに応じて変えていかなければいけないですしね。

Y.S.

私は医療事務システムを扱っていますが、医療制度の改定に伴い機能が年々複雑化しているので、製品の品質保持には苦労しています。2年に一度の診療報酬改定の度に変更を重ねるので、どうしても品質が落ちてしまう瞬間もあります。システムをバージョンアップするだけでは、使うお客様側もただボタンを押すだけでOKという状態にはならないので、そこは使う側も渡すこちら側も大変なところです。

M.S.

近年標準化の動きも出てきているので、これからはもっと改善されていくと考えています。ただ、今大変なのは事実ですよね。

N.M.

電子カルテに付随するシステムもどんどん増えて、複雑になっていますからね。社内的な話では、個人のキャリアと組織の在りたい姿のベクトル合わせが大変だなと。私はシニアマネージャーという立場で30人ほどのグループをまとめていますが、会社として目指したいこと、組織として求められているミッション、それと個々のメンバーが目指したいものは必ずしも一致しないこともあり、どうすればみんなのモチベーションに繋がるのか、その擦り合わせに苦労しています。

M.S.

私もマネジメントは長年やってきましたが、人と人とのことなのでうまくいかない場合もありますよね。

N.M.

そうなんですよ。もっとスキルを磨いていきたいから新しいスキルを身につけられるような業務にチャレンジしたい、開発をやっているけれどもう少し上流の企画職みたいなことをやってみたい、担当する領域を変えて新たな挑戦をしたい、など、それぞれキャリアに対する自分の思いをしっかり持っていますよね。

M.S.

私は決めた事業方針をいかに浸透させていくかということに頭を悩ませています。どのようなビジョンがあって、その実現へ向けてなぜこの対応が必要なのか。それを周知していくことに難しさを感じていますが、我々がもっとなぜの部分をしっかり説明していくことが重要と考えています。また、不確実性の高い時代において、未来を考え、事業を設計していくことの難しさと楽しさも業務をやっていて感じます。

働く上でのキャリアについてはどうお考えですか?

Y.S.

私は今30代後半ですが、この先技術者として専門職のキャリアを重ねていくか、部門長を目指すか迷っています。今はどちらのキャリアも選べるように準備していますが、おふたりはどのように方向性を定められましたか?

N.M.

私は最初から組織長を目指していました。今は人材戦略などもやっていますが、もともと組織作りや人を育てることにやりがいを感じるタイプだったので、迷わずこの道を選びましたね。

M.S.

私も同じで、組織運営や事業戦略などに面白みを感じていたので迷うことはなかったですね。でも十分悩んでいいと思います。以前は組織長を目指すことが多かったですが、今は専門性を活かしたキャリア形成も重要視しています。それは個々が経験と自分自身を考えた上で自由に決めてもらっていいと感じています。

N.M.

今はリファラル採用で50代の方が中途入社されることもありますし、キャリアは本当に多様化してきましたよね。

この仕事はどんな方におすすめですか?医療に関わる業務に興味がある求職者の方へメッセージをお願いします。

Y.S.

会話が好きな人にお勧めしたいですね。私の職務ではお客様と話す機会が多いので、いかに物怖じすることなくお客様と会話できるということが一番大事ですから。医療の知識はあとからでも得られるので、人と話すのが好きな方、人に頼られることが好きな方、チームで仕事をすることが好きな方に来ていただけると嬉しいですね。

N.M.

私もそこは同感ですね。やっぱりコミュニケーションをしっかり取れる方。あとはうちの部門でいきますと、ヘルスケア領域に興味を持ってくださる方、未病、予防のキーワードでウェルビーイングな世の中に貢献したい方。ヘルスケアは身近なテーマで、たとえば自分の家族が病気になるなど経験していくと、健康の大切さをより自分ごと化しやすいですよね。積極的な気持ちで前向きに取り組んでくれる方にぜひ来ていただきたいと思います。

M.S.

我々の仕事は、社会のインフラを支えている仕事であり、社会の未来を創造している仕事だと考えています。我々がより高い価値を提供することで皆さんの課題が解決し、社会の発展にも寄与しています。より良い社会を創りたいという意識を持った方とぜひ一緒に仕事をして、社会を創る手助けをみんなで行いたいです。

※ 記載内容は2025年1月時点のものです