大豊工業株式会社様 SuperStream導入事例
導入事例
「POSITIVE」「STAFFBRAIN」「SuperStream-NX」「GroupVision」を導入いただいたお客さまの事例や提案事例、導入日誌をご紹介します。
- 人事/給与システムを刷新し、システム連携による
情報の一元化・業務効率化・内部統制強化等を実現。
業種 | 製造業 | 業務 | 人事/給与 |
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導入ソリューション | SuperStream-HR+/PR+ |
導入の背景
人事システムと給与システムに連携がなく、それぞれのシステムにもさまざまな課題があった。
大豊工業株式会社様が2009年に制定した、「VISION 2015〜更なる発展への挑戦」。これは常に成長し続ける企業を目指す大豊工業株式会社様と大豊グループが、その成長を確実なものにするために、2015年をマイルストーンとして達成しておかなければならない具体的な目標を定めたもの。今後どのように技術を高め、自動車産業の課題解決に寄与するのか。どのように企業価値を向上させ、サスティナブルな発展を続けていくかがまとめられている。「VISION 2015」の目標達成には企業としての基盤強化が欠かせない。今回の人事/給与システムの刷新もその一環である。
大豊工業株式会社様が使用していた従来のシステムは、人事システムと給与システムが、まったく異なるシステムであり、個人情報も人事情報用、給与計算用と別管理になっていた。データの互換性がないため、データの二重入力が必要であり入力ミスが発生するリスクが高く、効率のよいシステムではなかった。また従来のシステムは、それぞれにいくつかの課題や問題点を抱えていた。人事システムは、複数のAccessで管理していたため、情報が一元化されていなかった。人事部では、昇格や昇進、ローテーション検討のときなど、経営層からさまざまな情報が求められる。また、教育実施の際は、対象者の人選の母集団を抽出する必要がある。こうしたケースでも、情報が分散されているために、必要な情報を集めて1つにまとめるのに、多くの手間と時間を費やしていた。また、情報の精度もAccessを扱う社員のスキルによりバラツキがあり、閲覧権限などのセキュリティ面も課題のひとつだった。
一方の給与システムでも、勤怠給与体系が複雑なため、給与計算はパッケージソフト、給与管理はAccess、その他にもAccessやExcelなどの補助システムを使用していた。そのため、データ管理の効率が悪く、操作も複雑になっていた。また、システムそのものが老朽化していたこともあり、処理速度も非常に遅く、毎月の給与計算処理には膨大な時間が掛かっており、締め日における総務部の残業の多さの一因にもなっていた。
大豊工業株式会社
総務部 総務室 室長
人事/給与システムについて、総務部総務室室長の角田暁彦氏は、次のように語る。「人事情報管理や給与計算というのは、共に間違いがあってはいけない業務です。人事、給与の管理部門は、経営層と社員、両方の信頼を得られなければなりません。そういう意味でも、人事/給与システムの信頼性を高めていかなければならないと強く思っていました」。こうした従来の人事システム、給与システムの多くの課題解決を目指し、大豊工業株式会社様は、人事部・総務部・情報システム室の十数名からなる「人事/給与システム導入プロジェクトチーム」を結成し、システムの刷新に取り組んだ。
導入の経緯
構築体制などをトータルで評価し、NECと『SuperStream 人事/給与システム』を選定。
プロジェクトチームでは、新たな人事/給与システムを導入するに当たり、大きな目的を4つ設定した。
1つ目は、人事システムと給与システムの連携と情報の一元化。人事部と総務部には、人事システム、給与システム、勤怠システム、ワークフローシステムと4つのシステムがある。従来、各システムは単独で運用されていた。これらを上手く連携し、工数低減やセキュリティ向上、ペーパーレス化を目指したのである。
2つ目は、老朽化した給与システムの刷新による、業務効率化。2011年12月に年末調整の法改正が控えており、また2011年3月には保守停止というタイミングでもあった。
3つ目は、AccessやExcelなどの補助システムに依存しないシステムの実現。
最後が内部統制の強化。閲覧権限の設定、変更履歴管理などを徹底し、内部統制の強化につなげようと大豊工業株式会社様は考えたのである。
2010年9月、NECを含めたベンダー5社によるプレゼンテーションが実施された。2010年の秋から冬にかけて、各社による数回のデモが行われ、プロジェクトメンバー全員での比較検討が進んだ。大豊工業株式会社様は最終的に、NECが提案した『SuperStream 人事/給与システム』を採用。最大の理由は、導入目的に『SuperStream』が合致しており、NECのサポート内容にも期待が持てたことだ。選定理由を角田氏は次のように語る。
「人事/給与システムの連携が図れ、機能も魅力的だったということです。NECの営業姿勢もよかった。デモもとても手際がよく、しっかり丁寧に対応いただいて好印象でした。機器やパッケージの設定サポートをNECにお願いできるという点も大きかったですね」。大豊工業株式会社様は、構築に向けての体制なども含めて、トータルで考えて最終的にNECと『SuperStream 人事/給与システム』を選んだ。導入教育を受けるだけでは心細く、不安なのは当然である。その点でも、NECは最初から親身な導入サポートを提案しており、安心感があったという。
NECが業務ヒアリングを開始したのは、2011年2月。そこから、社内構築、パラメータ設定、操作説明、年間テスト、並行本番を経て、2011年8月に人事システム、2011年11月に給与システムが稼動した。稼動までの9ヵ月間、大豊工業株式会社様はさまざまな課題を克服していった。たとえば、給与システムは、2011年の夏に給与計算が正確に行えるかどうかのテストが行われた。担当者が忍耐強く確認作業を実施したことで、テストの成功にこぎつけた。人事システムでは、複数のAccessに分かれて存在していた既存のデータを整理して、『SuperStream』に移行するのに大変な時間を要した。
大豊工業株式会社
人事部 人材開発・教育推進室
人事システムの構築を担当した、人事部人材開発・教育推進室の織田明菜氏が苦労した点、工夫した点を挙げる。「従来の情報自体が決して精度が高いものではありませんでしたので、移行するにあたりどのように精度を上げていくか、かなり苦労しました。当社が今まで使っていた項目やコードと『SuperStream』のそれが異なるという問題もありました。NECには、当社に合わせて項目を作成してもらったり、逆に当社がデフォルトに合わせたり、協力しながらシステムを作っていきました」。キックオフから導入までの9ヵ月間という短期間の中で、NECは進捗管理を徹底。プロジェクト自体をリードしていった。
大豊工業株式会社
総務部 総務室
総務部でプロジェクトを担当した杉本篤紀氏は、NECのサポートについてこう感想を述べる。
「一緒に構築してくれる点がよかった。さらに、道筋を決めてくれるので私たちはそれに乗ってやっていくという安心感がありました。毎週、1つ1つ課題をもらい、次の週までに当社が解決する。私たちが迷ったら改善策を提案してくれることも大きな支えでした。そのようにしてステップが確実に進むので、すごく有り難かったですね」。
導入成果
人事と給与のシステムを連携、プロジェクト当初の目的を達成。
大豊工業株式会社様は、『SuperStream人事/給与システム』導入により、人事システムと給与システムの連携、データの一元化に成功。データの二重入力が不要になり、工数軽減を達成した。もちろん入力ミスのリスク低減にもつながる。従来の人事システム、給与システムが持っていた課題も解決できた。
人事システムでは、分散されて管理していたデータが1つに集約され、必要な情報が1つのシステムから一度に取り出すことができるようになった。大幅な工数軽減により、業務の効率化も図れている。さらに、社員のスキルによる情報の精度のバラツキという問題もなくなり、大きな課題だったセキュリティ面も向上した。
給与システムでも、給与計算システム、給与管理システムの2つを使い分ける必要がなくなり、データ管理が効率化された。補助システムの大幅な削減にも成功。給与計算処理時間が大幅に短縮された。以前は約2時間掛かっていたものが、現在は約5分で完了する。
大豊工業株式会社
人事部 部長
人事部部長の川越公男氏は別の観点から、経営における導入効果を語る。
「本業をサポートする人事/給与システムをIT化することで、人事ならば本業の人材育成などの仕事に、十分な時間を確保することができるようになります。現在当社は、国内だけでなく海外に向けての伸びしろが必要とされており、それに対応する人材育成に力を入れています。人材育成が順調に進めば、当然、経営のメリットにも つながります。また、一部上場企業としてのリスク管理が求められる中、セキュリティ強化や企業統治の強化が図れる点も、『SuperStream』を取り入れた大きなメリットです。経営のレベルに合わせた指標管理ツール、経営活動や人事戦略に生かす情報を、リアルタイムでいち早く経営トップに提供できるようになりました」。
大豊工業株式会社
総務部 部長
大豊工業株式会社様は、システム導入の過程で業務の見直しも実施した。その理由を総務部部長の池田清志氏が説明する。
「NECから提供された他社情報によって、今まで無駄な仕事をかなりやっていたということが見えてきたため、規程の変更などを行い、仕事の進め方自体を改良しました。業務の見直しにもつながったのは大きかったですね」。
このように、大豊工業株式会社様は両システムの連携、工数軽減、補助システムの削減、セキュリティ向上、内部統制の強化など、当初の目的を『SuperStream 人事/給与システム』により達成した。精度の高い人事/給与情報は、従業員にも安心を与える。こうした点も、経営に寄与するはずである。
『SuperStream 人事/給与システム』は、インターフェースに優れており、見た目もとても分かりやすいのが特長である。また、法改正が発生した場合は、NECからバージョンアップモジュールが提供されるため、迅速な対応が可能になるという大きなメリットもある。
今後の展望
システムのさらなるIT化により中長期戦略の基礎固めを行い、攻めに転じる。
大豊工業株式会社様にとって、『SuperStream人事/給与システム』導入は、まだ人事/給与の情報が一元化できた段階にほかならない。今後は、勤怠システム、ワークフローシステムとの連携も視野に入れている。人事部人材開発・教育推進室室長の稲垣徹氏は、今後について次のように語る。
大豊工業株式会社
人事部 人材開発・教育推進室 室長
「人事部としてはまだ道半ば。これからやるべきことは多い。人事システムを導入しただけでは意味がありません。それをいかに、昇格、ローテーション、組織改訂など、適材適所という観点で人事戦略の中で活用していくかが重要になります。必要な情報を、必要なタイミングで、迅速に活用できるようにするのが目標です。その中で勤怠システムも見据えて、システムの拡大などさらなるIT化を実施し、人事業務の効率化を進めていく考えです」。
企業基盤強化のために、人事システムの情報活用は必ず必要になる。それに威力を発揮するのが『SuperStream』である。
大豊グループは、国内に6社、海外に5工場があり、今後はグループ全体の管理、グローバル化対応なども課題になる。今回、大豊グループの株式会社タイホウライフサービス様でも、『SuperStream 給与システム』を導入した。今回のプロジェクトにおいて、NECは大豊工業株式会社様から高い評価を得ている。NECへの今後の期待について、川越氏と池田氏は次のように語る。
「グループの管理や海外の管理で、良いシステムがあれば提案いただき、効率を図りたいと思っています。生産に近い管理部門も含めて、従来の枠にとらわれずにIT化を進めてスピードアップを図っていかなければなりません」(川越氏)。
「今後はNECに、私たちが気付かない将来的なことも考えた広い意味での提案を期待します。こういうプログラムやシステムを入れた方が、将来的に効率がよくなる。今このシステムを入れておくと、将来こういったシステムとの連携が図れる。そのような提案をいただけると非常に有り難いですね」(池田氏)。
大豊工業株式会社様は、今回のプロジェクトを第一歩として、今後もIT化を推進し中長期の戦 略の中で基礎固めをしっかりと行い、それを武器に今後は攻めの経営に転じるという。NECは今後も、さまざまな提案を通して、大豊工業株式会社様の「VISION 2015」と、中長期戦略をサポートしていく。
お客さまプロフィール
大豊工業株式会社
- 住所:
- 愛知県豊田市緑ヶ丘3-65
- Webサイト:
- http://www.taihonet.co.jp/
- 事業内容:
- 軸受製品、アルミダイカスト製品、ガスケット製品、組付製品他、精密金型の製造および販売
- 創業:
- 1944年12月
- 資本金:
- 61億9,300万円(2012年4月現在)
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