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積み付け計算で積載率を最大化!積付計画システムのすすめ

物流コラム積み付け計算で積載率を最大化!
積付計画システムのすすめ

目次

荷崩れを防止しながら積載量を最大化させることは、輸送における重要な目標です。達成の鍵を握るのが、限られたスペースに効率よく貨物を積み込むための積付計画です。その重要性について考えるとともに、積載率の向上と安全性確保の方策を探ります。

  1. 積み付け計算で積載率を最大化!積付計画システムのすすめ
  2. 積み付けとは
  3. 積付計画とは
  4. 積付計画の重要性
  5. 積載率を最大化するには
  6. 「ULTRAFIX/積付計画」の機能
  7. 導入事例:工場から工場への部品の輸送
  8. まとめ:積付計画システムの活用で業務改善へつなげる

積み付け計算で積載率を最大化!積付計画システムのすすめ

積付計画は、輸送において安全性を確保しながら積載量を最大化させ、売り上げ向上につなげるための欠かせない業務です。本稿では、積付計画ではどのような点を考慮すべきなのかをあらためて考え、積載率の向上と安全性確保の方策を探ります。

積み付けとは

積み付けとは、トラックの荷台や輸送用コンテナなどの限られたスペースに、さまざまな形状、大きさの貨物をうまく配置して積み込むことです。効率よく積み付けを行うと、荷台やコンテナのスペースを有効活用することができます。積み付けの際に安定性や重量バランスを考慮し、ロープやワイヤーで適切に固縛することで、荷崩れや配送事故の防止にもつながります。

積付計画とは

積付計画は、積み付けを万全に行うための計画のことで、輸送においてはないがしろにできない業務です。ただ、安全で高度な積付計画を立てるには、積み付けに関する豊富なノウハウと経験が求められます。そのため多くの現場では、熟練した積み付け担当者のスキルに依存しているのが現状です。

積付計画の重要性

では、積付計画はどのように輸送の効率化や安全性に関わってくるのでしょうか。ここからは、積付計画の重要性について、効率、安全性の両面から詳しく見ていきましょう。

積載率と積み付けの関係

先述のとおり、効率的で無駄のない積み付けをすれば、荷台の限られたスペースを最大限有効に活用することができます。その結果、貨物の積載率向上が期待できます。例えば、積付方法の改善により積載率を5%程度向上させるだけで、輸送に必要なトラックが1台削減できたケースもあります。つまり、積み付けの最適化が貨物の積載率向上、コスト削減につながり、ひいては売り上げの向上にもつながる可能性があるのです。

荷崩れの原因と積み付けの関係

一方で、積み付けが荷崩れの原因になるケースもあります。貨物を輸送するトラックのような車両は、凹凸のある道路やカーブのある道路を走行することで、絶えず上下、左右の振動にさらされます。加えて、急ブレーキを踏んだ際には、車体は前後に大きく揺れ動きます。車体が振動するたびに、貨物には大きな衝撃が加わります。そのため、うまく積み付けされていない貨物は、容易に荷崩れを起こす可能性があるのです。荷台スペースにどんなに効率よく貨物を詰め込んでも、荷崩れを起こして製品が破損してしまっては元も子もありません。
荷崩れを引き起こす要因のひとつが、偏った積み付けによって貨物の重心が偏り、重量バランスが悪くなることです。貨物の重心が偏ることで車両全体の重心が偏り、横転事故につながる恐れもあります。荷崩れを起こさないためには、重心が左右や前後に偏らないよう綿密に重量のバランスを計算したうえで積み付けを行わなければなりません。その他、荷台やコンテナへの貨物の積み上げ方やロープやワイヤーを使った固縛方法にも工夫を凝らす必要があります。
なお、トラックの荷台に積む場合もコンテナを用いた輸送の場合も、積み付け時に重心を意識するという基本は同じです。ただし、コンテナの場合はコンテナへの貨物の積み付け、コンテナ自体の車両への積み付けと、二段階にわたって最適な積み付け方を計算する必要があり、二重に手間がかかります。

積載率を最大化するには

積載率を最大限に高めるには、積み付けはもちろん、梱包作業も見直していくべきでしょう。というのも、例えばダンボール箱に製品を詰め合わせる場合に、一箱にいくつ製品を詰めるかによっても、積載率が変わってくるからです。積載率向上のためには、輸送する製品に合わせて適切なサイズの資材を選び、効率よく箱詰めを行う必要があります。
そのうえで、荷崩れを防ぎながら効率も重視した積付計画を考案しなければなりません。貨物の重心はもちろん、平積みにするのかパレット積みにするのか、コンテナを利用するかしないか、貨物を積み込むトラックの形状や容量など、考慮すべき要素は多岐にわたります。
それらの判断は各現場の担当者に委ねられがちですが、人の力には限界があり、梱包から積み付けまでのすべての工程で、毎回最大限に効率を高められるわけではありません。安全性を第一に考えた結果、効率を落とさざるを得ない場合もあるでしょう。また、担当者個人のスキルや経験によって積載率や安全性が左右されてしまう点も問題です。輸送の質が安定しないだけでなく、経験豊富な担当者が退社すれば、たちまちこれまでどおりの輸送力を維持することが困難になるからです。
そうした課題を解決するための最適解と言えるのが、積付計画業務を自動化するシステムや梱包作業を効率化するソリューションの導入です。最新テクノロジーを使ったシステムを活用することで、現場の担当者のスキルに関係なく、荷崩れを防止しながら積載率を最大化することが可能になります。

「ULTRAFIX/積付計画」の機能

システム導入を検討する場合の選択肢のひとつが、積付計画システム「ULTRAFIX/積付計画」です。ここでは、その主な機能や特長を見ていきましょう。

自動計算機能

「ULTRAFIX/積付計画」は、貨物のサイズ、体積、重量といった情報をもとに、トラックやコンテナ、パレットなどの容積に合わせた積載方法を自動計算し、短時間で積付計画を作成する機能を備えています。貨物を運ぶのに必要なトラック数やコンテナ数を、画面に表示して確認することもできます。重心や重量のバランスを考慮した最適な積載方法が計算されるため、車両の重心の偏りによって起こる荷崩れや横転事故への対策としても有効です。

3D表示機能

自動計算した積載方法を3Dのシミュレーション画像として表示できるのも、同システムの特長です。3D画像は貨物の種類ごとに色分けされていて、ひと目で積み付けの全体像を確認できます。システムによる計算結果を担当者が微調整を行いたい場合は、手動で修正することも可能です。さらに、3D画像を帳票として出力し、現場への指示書として使うという活用方法もあります。担当者が、トラックの荷台に貨物が積み込まれた状態をイメージしながら作業することができるようになるため、現場の積み付け業務の効率化、担当者の負担軽減につながります。

「箱詰め計算エンジン」との連携

「箱詰め計算エンジン」は、梱包する製品のサイズや数量に対する最小のダンボール箱を自動計算するソリューションです。箱詰め作業は積み付け同様に現場スタッフのスキルや勘頼みになりやすい業務ですが、同ソリューションにより、経験の浅いスタッフでも最適なダンボール箱を選択できるようになります。「ULTRAFIX/積付計画」との連携が可能なので、あわせて導入することで、梱包作業の効率を高めてコストを削減し、さらなる積載率の向上を目指すことができます。箱詰め計算エンジンの詳細は、以下ホワイトペーパーをご参照ください。

導入事例:工場から工場への部品の輸送

「ULTRAFIX/積付計画」は幅広い業種の多種多様な製品の輸送に使われています。その一例が、部品製造工場から組立工場への自動車部品の搬送に同システムを活用したケースです。このケースでは、自動車部品という製品の特性上、さまざまな形状、重量、サイズの積み荷を扱うため、熟練した担当者でないと積付計画を立てられない、積載量に合わせて必要なコンテナ数を計算するのが難しいという課題がありました。
「ULTRAFIX/積付計画」を導入したことで、事務職員がシステムを操作して短時間で最適な積載方法を算出できるようになり、属人化の解消と業務効率化を実現しました。また、コンテナごとに振り分ける貨物の個数を簡単に把握できるようになったため、不要なコンテナを発注することがなくなり、コスト削減にもつながっています。

まとめ:積付計画システムの活用で業務改善へつなげる

貨物の積付計画は、これまで多くの現場で熟練した担当者に委ねられてきました。しかし特定の担当者に依存する体制を見直さずそのままにしておくと、その担当者が退社や病欠などで作業できなくなった場合には、事業が継続できないという事態になりかねません。業務を標準化し、どのような状況でも事業を継続できる体制を構築するためにも、積付計画システムの導入は有力な選択肢と言えます。積付計画の重要性をあらためて考え、自社に適した業務改善を図っていきましょう。

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