Part4 これからの管理会計システムとは?
第2回 次世代の管理会計システムで、勝ち残れ!
第2回 次世代の管理会計システムで、勝ち残れ!
【Part4】これからの管理会計システムとは?
管理会計は発展途中
さて、いよいよここから「これからの管理会計システム」についてのお話になります。
申し訳ありません。ただこの領域は、順を追って説明しないとなかなか伝わらないもので・・・ということで、この先も少しずつ課題を紐解くスタイルで進めます。
どうぞご了承を。
管理会計と財務会計の要件は異なります。高度化・多様化するニーズに応えるには、それぞれの本質を理解し、本領を発揮できる仕組み作りが重要です。
川上情報システム部長は、悩んだ末に次のような対応を行ったようですよ・・・
これで販売分析はばっちりだろう!
オレにまかせとけ!
おい、各部門からの報告と全社の売上高が合わないぞ!どうなってんだ!
いや~どうしてなんでしょう・・・
昔の状態に逆戻りしてるじゃないか!
いい加減にしろ!
製品別に分析したいと言われ、こうするしか思いつかなかったのです・・・
しどろもどろ…
数字が合わないことよりも、その原因がわからないことが問題です。
では、もうひと工夫してみましょう。
じゃ、後は任せた。あざやかに解決してくれよ。
ゼロから作っていくのはとても大変なので、GroupVisionというツールを活用して、こんなシステムを作りました。
管理会計(分析)のためのデータ集めという観点では、次の点が重要です。
- 詳細データ(分析に必要なセグメント情報)を保持できること
- クリーンなデータだけを蓄積できること
- 管理会計と財務会計の整合がとれること
- コードの統一化ができること
- 会計データと取引データが紐付けできること
上記イメージは、1~5を満たしているでしょうか?確認してみて下さい。
これで、分析に必要な元ネタの確保はOKです。
あとは、お好みの分析ツールを使って自由に分析して下さいね。
分析ツールには、「Dr.Sum」や「BusinessObjects」等があり、それぞれに特色がありますので、目的・用途・予算に合ったものをお選び下さい。
盛り上がってきたところ申し訳ない
このシステム構成のままで分析して頂いてもいいのですが、A社の場合、複数の子会社、複数の事業をお持ちですし、それなりの事業規模です。詳細な明細データだけで分析するのは大変かもしれません。
必要なセグメントが保持されていないと、手作業でセグメント毎に数字を按分するなどの対応が必要になります。監査役に数字の根拠を説明できるようにもしておかないといけませんし・・・セグメント情報をきちんと管理していないと結構大変ですよ。
ということで、A社の管理会計システムが動き出しました。
管理会計システム導入のプロセスの中で、A社の皆さんの管理会計に対する意識もかなり高まったようです。
管理会計をしっかり行うためには、こうした分析システムの骨格部分を最初にきちんと作っておくことが大切なんだな。
管理会計と財務会計を分離したら、決算処理が早くなった。システムもスッキリして、保守もしやすくなったよ。
管理会計と財務会計を分けても、相互の整合がとれているからデータが信頼できる。それに、分析もしやすくて良いですね。
経営の見える化」の第一歩は「問題箇所の見える化」です。
GroupVisionの柔軟なインターフェース機能を活用して、問題領域から見える化していきましょう!
コード変換や仕訳展開のルールを集中管理できるし、仕訳の元となった取引伝票もしっかり保存できるので、内部統制におけるリスクポイントの低減になりますよ。
関係会社が増えても、事業規模が拡大しても、これなら対応しやすそうじゃな!
重要度の高い部分(会社や業務)から順に対応できるというのも気に入った。
一歩ずつ、着実に、経営の見える化を推進するのじゃ!