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京葉ガス株式会社様

倉庫管理システム(WMS)ULTRAFIX/WMS・導入事例京葉ガス株式会社様

主に都市ガス事業を展開されている京葉ガス様は、倉庫における
作業・業務の属人性解消と効率化を図るため、物流倉庫管理システム
「ULTRAFIX/WMS」を導入されました。そこで今回は、導入の
背景・経緯をはじめ、導入効果や今後のご計画などについてお話を
伺いました。

「ULTRAFIX」導入企業に聞く 京葉ガス株式会社様

国民生活に関わるインフラ事業においても資材・機器の物流面での効率化はコスト削減とサービス品質向上の両面から欠かせない取組であると言えます。物流については輸配送の効率化も重要ですが、物流拠点である倉庫内作業・業務の属人性解消や効率化も同様に重要な取組であり、昨今はそのためのDXを積極的に推進する動きが広がりつつあります。このような状況下、千葉県北西部を中心に主に都市ガス事業を展開されている京葉ガス様は、船橋倉庫における作業・業務の属人性解消と効率化を図るため、弊社提供の物流倉庫管理システム「ULTRAFIX/WMS」を導入されました。同システムの稼働は2023年1月からとまだ間もないですが、すでに京葉ガス様ではその導入効果を感じられており、今後さらにDX投資を進められるご意向もあります。
そこで今回は、同社 資材部 資材グループ 係長の西村拓也様、ならびに同グループの松本希様にご登場いただき、お二人に「ULTRAFIX/WMS」導入の背景・経緯をはじめ、導入効果や今後のご計画などについてお話を伺いました。

京葉ガス株式会社 資材部 資材グループ 係長 西村 拓也 様

京葉ガス株式会社
資材部 資材グループ 係長
西村 拓也 様

京葉ガス株式会社 資材部 資材グループ 松本 希 様

京葉ガス株式会社
資材部 資材グループ
松本 希 様

京葉ガス株式会社様・導入事例

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1.京葉ガス様について

千葉県北西部を中心に主に都市ガス小売・導管事業を展開

京葉ガス様は1927年1月設立以来、千葉北西部を中心に都市ガスの小売事業と導管事業(埋設ガス管の管理・整備)を展開され、90年以上にわたってこの地域の市民生活を支えてこられた実績があり、近年は家庭用燃料電池コージェネレーションシステムや太陽光発電システムの販売も手掛けられています。

資材・機器の保管・入出庫拠点である船橋倉庫

資材・機器の保管・入出庫拠点である船橋倉庫

現在はさらにホームセキュリティ販売などにも事業を広げられており、消費者の生活上の困りごとを解決する総合生活産業事業者に変化されようとされています。船橋市南海神に設置されている船橋倉庫は資材・機器(ガス管やメーターなど)の保管と入出庫のための物流拠点で、2022年6月に完成しました。9,180.65㎡の敷地に建設された倉庫建屋は耐震構造・鉄骨造3階建て(一部1階建て)で、延床面積は8,266.12㎡となっています。京葉ガス様がこの船橋倉庫に「ULTRAFIX/WMS」を導入されたのは、倉庫内作業・業務の属人性解消と効率化を実現するためと伺っています。

2.「ULTRAFIX/WMS」導入前に直面していた課題

倉庫内作業・業務の属人性が品質向上と効率化の阻害要因

――お忙しい中、大変にありがとうございます。まずは「ULTRAFIX/WMS」導入前に抱えられていた課題について伺いたいと思います。

西村様:「ULTRAFIX/WMS」導入以前の在庫品管理は会計購買システム(PAS)で行っているのみでしたので、倉庫内作業・業務に直結するシステムはありませんでした。そしてPASへのデータ入力は庫内オペレーター(5名体制)が手作業で行い、在庫品のロケーション管理や発注業務、入出庫作業などは熟練オペレーターの記憶や経験、勘に頼るという属人性の高い現場だったわけです。倉庫内作業・管理面では、①弊社倉庫の在庫品が約1,500品目もあるため、システムによるロケーション管理が必要なこと、②棚卸作業はオペレーターの手作業によるため、相当な労力(5名で1.5日/月を要する)がかかっていること、在庫管理面では、①入出庫データのPASへの登録を作業完了後に一括で行うため、リアルタイム在庫管理ができていないこと、②発注漏れによる欠品発生リスクがあり、少ないながらも実際に欠品が発生していること、などの課題を認識しており、このままでは倉庫内作業・業務の品質向上(欠品や誤出庫の発生抑制)も効率化も望めないと考えました。また、新型コロナのような感染症でのクラスター発生や、熟練オペレーターの高齢化なども属人性の高さゆえに現場を止めてしまうリスク要因ですので、属人性解消のためのシステム導入に早急に取り組むことを決断しました。

3.「ULTRAFIX/WMS」導入の経緯と現在の運用

システムの魅力とともに担当の姿勢と人柄を評価して導入を決定

――では、「ULTRAFIX/WMS」システム導入の経緯について教えてください。

西村様:2021年の3月にシステム検討に着手しました。弊社倉庫を建て替えるタイミングで話が持ち上がり、完成時には前述の課題を克服し、倉庫内作業・業務の品質向上と効率化を実現するという計画でした。システム導入にあたっては書類での情報管理を極力減らし、ペーパーレス化を進めようと考えました。当社もSDGsを重要な取組と位置づけていますので、これもその一環としての意味も持ちます。システム選定については、コンサルタントを通じて10社ほど候補を挙げ、一次選考で4社に絞り、オリエンテーションを行いました。システムは各社それぞれに個性があり、いずれも魅力的でした。ただ、その中でもNECソリューションイノベータさんのご担当が当社の要望に寄り添うために何度も倉庫現場を見学され、当社の倉庫内作業・業務を深く理解したうえで様々なご提案をしていただいたことを重視しました。システムは導入して終わりではないので、ご担当の姿勢や人柄なども踏まえ、NECソリューションイノベータさんとは永くパートナーとしてお付き合いしていけると考え、NECソリューションイノベータさんの「ULTRAFIX/WMS」導入決定に至りました。

ハンディターミナル活用により庫内作業を効率化

ハンディターミナル活用により庫内作業を効率化

――導入後の「ULTRAFIX/WMS」の運用についてはいかがでしょうか。

西村様:クラウドパッケージで導入した「ULTRAFIX/WMS」には当社業務に合わせたカスタマイズもしていただきましたが、「ULTRAFIX/WMS」それ自体の基本構成はそのままとなっています(図表)。属人性解消が重要な目的の一つですので、倉庫内作業・業務は「ULTRAFIX/WMS」に合わせて見直しを行い、ハンディターミナルを活用した作業・業務として標準化を図りました。ハンディターミナルの活用により、入出庫や棚卸などの作業現場での効率的な情報登録のほか、登録情報の閲覧も行えるようになりました。「ULTRAFIX/WMS」はPASと連携する仕組みになっており、入出庫情報と購買情報の紐づけも自動的に処理されるようになっています。

図表 「ULTRAFIX/WMS」のシステム概要

図表 「ULTRAFIX/WMS」のシステム概要

4.「ULTRAFIX/WMS」導入による業務効率化効果

出庫時のピッキング作業効率が大幅に向上、誤出庫防止も

――「ULTRAFIX/WMS」導入から間もない中で恐縮ですが、現時点での評価や導入効果について伺えますでしょうか。

松本様:導入当初は想定通りにシステムを操作できるのかという不安もありましたし、実際最初は操作に手間取りましたが、その後は出庫頻度の少ない品目のピッキングでもハンディターミナル画面表示の位置に迷うことなく移動し、作業を完了することができるようになりました。熟練オペレーターでも全ての品目の格納場所を記憶しているわけではないので、誰でも簡単かつ迅速に作業を遂行できる状況となったことは、属人性解消というシステム導入の目的達成にかなったものと言えます。

西村様:現場オペレーターにとっては仕事のやり方が変わるので相当不安だったと思いますが、今後の弊社倉庫における作業・業務の標準化のために協力を要請しました。実際に稼働してみるとこれまで以上にスムーズに作業・業務が進んでおり、「ULTRAFIX/WMS」を利用した作業・業務にもだいぶ慣れたと感じています。実際に誤出庫もほとんどなくなったと思います。発注点管理については、定時に発注点アラートが発信される仕組みになっており、作業者が在庫補充品目(発注点切れ)を明確にして遅滞なく発注をかけることができますので、欠品防止でも相当効果が出るものと見込んでいます。PASとの連携で在庫のリアルタイム把握が可能になり、関係者との情報共有化(在庫状況の見える化)が実現しましたので、サプライチェーン全体での動きも効率化されるものと考えています。入出庫に関わる帳票類もかなり減らせますので、今後のペーパーレス化効果も期待しています。ロケーションについては、システム稼働後のデータを分析し、どの品目をどの位置に格納することがより最適なのかということも追求し、現場作業・業務のさらなる改善につなげて参ります。

5.今後の展望・計画

構想段階ながら自社便配送のための管理システムも検討

――DXの推進という点で今後のお取組につきご予定・ご計画はありますか?

西村様:配送管理の面でのシステム化を検討していきたいと考えています。現在、資材・機器の出荷については、お客様である施工会社様に弊社倉庫まで回収に来ていただいているのですが、施工会社様にとっては手間もコストもかかります。また、施工会社様の拠点あるいは施工現場までの距離も様々であり、その分のお客様の負担を軽減とサービス標準化などを実現するためには、配送を自社便で行っていく必要があるのではないかとの意見が出てきています。まだ具体的な話ではないのですが、この方向性で検討を進めていければと思っています。

松本様:配送管理もそうですが、業務全体のDXを推進し、ペーパーレス化を加速したいと考えています。ペーパーレス化は、環境面だけでなく作業・業務の効率性にもかかわりますので、引き続きこだわっていきたいですね。

――顧客サービス拡充への真摯なご姿勢と、作業・業務効率を徹底的に追求されるお考えに感服いたしました。弊社も京葉ガス様のご方針・ご計画にそえるよう、今後も様々なご提案させていただければと存じます。本日は大変にありがとうございました!

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