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TNFD情報開示

自然資本・生態系サービスへの取り組み

私たちの生活や企業の活動は、森林、土壌、大気、水、生物資源、鉱物資源等などの「自然資本」およびそれらが組み合わさって提供される「生態系サービス」に支えられています。しかし、自然資本の減少や生態系サービスの喪失は急速に進行しています。このような中、いま当社が実行すべきは減少や喪失を止め、さらには回復させる「ネイチャーポジティブ」に向けて行動することと考えています。

当社の主力事業はソフトウェア・サービスであり、自然資本や生態系サービスに対する負荷は相対的に大きくありません。しかし、当社はマテリアリティの一つに「地球環境への貢献」をあげ、「事業活動に伴う環境負荷低減をはかるとともに、 製品・サービスの提供をとおして社会全体の環境負荷低減に貢献する「環境経営」を推進します」と宣言しています。

豊かな地球を次世代、さらに次の世代に残すため、また、企業の社会的責任を果たすため、当社は自然資本・生態系サービスの保全・回復に取り組んでいきます。

生物多様性・生態系サービスの保護・保全と事業活動の関わり外観

ガバナンス

当社は「環境方針」において、気候変動対応や資源循環推進とともに生物多様性保全に取り組み地球環境保全に貢献するとしています。
また、当社のマテリアリティの1つに「地球環境への貢献」を挙げており、これを実現するためのテーマとして気候変動対策、循環型社会、生物多様性を設定しています。そしてテーマごとにKPIを設定し、その達成状況を経営会議で審議することとしています。

取り組み例

生成AIを活用した「ごみ処理ゲーム」の研究

本ゲームは、経営者が抱える「利益」と「環境負荷低減に伴うコスト」といったジレンマを取り上げ、環境問題について考えるオンラインゲームです。参加者をランダムに振り分けて3人1組のチームを作り、10回のゲームをプレイします。参加者の組み合わせには生成AIを組み合わせたチームと、人のみのチームがあり、参加者にはどのプレイヤーが生成AIなのかは周知せず実施しました。
各プレイヤーには予めポイントが支給され、工場の経営者として工場から出るごみを処理します。ごみを可燃ごみとして処理する場合、ポイントは不要で、資源ごみとして処理する場合はポイントが必要ですが、資源ごみ量に基づいてチーム全員にポイントが分配され、チームに貢献することができます。

「ごみ処理ゲーム」の資源ごみ量の選択画面

5ゲーム終了後、約半数のチームで、ごみ処理についてチャットによるコミュニケーションを実施します。

チャットによるコミュニケーションの様子

結果、人間同士よりも生成AIとコミュニケーションを行った参加者の方が、より多くの資源ごみを処理することが確認できました。
これにより、生成AIとのコミュニケーションは協力行動を促し、環境配慮行動を促進する有効な手段であることがわかりました。

尚、本研究は、2025年8月27日、第12回 気候変動・省エネルギー行動会議「BECC JAPAN 2025」において「新規性部門賞」を受賞しました。

NEC田んぼ作りプロジェクト

2004年からNECグループで取り組んでいる霞ケ浦の水源地である耕作放棄地再生および生物多様性保全を目的とした活動に参画しています。本プロジェクトの目的は、稲作をはじめとした自然体験活動を通して自然と触れ合うことによる従業員の環境意識向上と、活動そのものを通した生態系の回復にあります。生態系の回復については、生物多様性の指標であるカエル、メダカ、トンボ、ホタル、哺乳類(カヤネズミ)、鳥類(フクロウ)等の復活が認められました。
また、本プロジェクトのフィールド(茨城県牛久市)が環境省「モニタリングサイト1000」に認定され、これに則した生態系調査を2024年より開始 。本取り組み内で、NECとともに種の多様性を評価する技術として注目されている環境 DNAを用いた研究も進めています。

チャリティハーブガーデン活動

チャリティハーブガーデン活動は、NECソリューションイノベータの企業市民活動の一環として、東京都江東区の景観美化を目的に2006年に始まった取り組みです。地域住民とともにラベンダーを中心としたハーブガーデンの維持・管理を担い、また加工品づくりや地域イベントでのチャリティ販売をしています。販売を通して預かった寄付金は、主に「花苗基金」の原資として活用されており、区内の緑化活動の活性化につながっています。本活動は、持続可能な社会の実現に向けた東京都の地域戦略(※1)で定められる基本戦略「Tokyo NbS」(※2)にも合致しています。

  • (※1)
    2022年に東京都として行政、事業者、民間団体(NPO・市民団体)など、様々な組織と連携・協議しながら取り組みを進めることで、2030年までにネイチャーポジティブの実現を目指す「東京都生物多様性地域戦略」を策定しています。
  • (※2)
    自然を活用した解決策(Nature-based Solutions, NbS)。IUCN(国際自然保護連合)では、NbSを「社会課題に効果的かつ順応的に対処し、人間の幸福及び生物多様性による恩恵を同時にもたらす、自然の、そして、人為的に改変された生態系の保護、持続可能な管理、再生のための行動」と定義しています。