去る7月11日(水)~13日(金)の3日間、働き方改革に関連する製品やソリューションを展示・デモでご紹介する「第5回 働き方改革EXPO」が、東京ビッグサイトで開かれました。
NECソリューションイノベータは、自社の働き方改革を推進する実践活動から生まれた多彩な製品やソリューションをご紹介しました。
社員の長時間労働や残業の状況を見える化し、社内の緊密なコミュニケーションを通じて、働き方改革を推進
本ソリューションは、残業が多いNECソリューションイノベータの業務現場から生まれました。当社では残業や長時間勤務が恒常化していたため、現場の改善活動の中からボトムアップで残業を減らせる仕組みを検討し、本ソリューションのコアとなるツールが作られました。
ダッシュボード(アプリケーションの)画面で、メンバー全員の勤務状況を可視化し、残業が多い社員の状況をメンバー内で共有、時間外勤務を抑制することができます。わかりやすいUIを備えたダッシュボードの情報は、PCやスマートフォンでも随時確認・操作できるマルチデバイスに対応しています。
ダッシュボードには、早退や出張などひと言コメントを残すことができます。また、休暇管理の画面では、誰がいつ休暇を取るかがひと目でわかり、メンバー間での調整がしやすくなります。勤務情報を共有することで、メンバー同士が早退や休暇の前に打ち合わせを済ませるなど、チーム内のコミュニケーションツールとしても有効です。
既存の勤怠システムと連携し、社員が入力した勤怠情報と実際のPC操作ログを比較して閲覧できる機能も備えています。たとえば、勤怠システムでは18時退社となっているのに、PCの操作ログは21時まで続いている。というような状況も把握でき、PCを自宅に持ち帰っていわゆるサービス残業をしているケースも見える化することができます。
このような勤務の可視化を通じて、残業申請のない時間外労働を強力に抑制します。
また、分析機能を使って上司や人事部門が月ごとや四半期ごとの分析結果を参照し、残業が多いチームの負荷軽減対策を講じることができます。
本ソリューションは2018年の4月からNECソリューションイノベータ全社(社員13,000人)に導入され、ある部門では、3ヶ月の導入で平均残業時間が11%減、残業45時間超えの社員が12%減、残業60時間超えの社員が33%減というめざましい成果※を上げています。
- ※平行して実施している施策もあるのであくまでも参考値です。
「ダッシュボードでは、各メンバーの負荷状況、ストレス度、ひと言コメントなどが見え、メンバーの思いも共有しながらコミュニケーションを活性化できるようになっています。さらに、自己分析によって自分の働き方を振り返ることもできます。これらの機能は、単なる残業抑制だけでなく、これからも、お客さまのニーズや現場の声を反映しながらソリューションをさらに強化し、より多くの企業の働き方改革への取り組みを支援してまいります。」と、展示スタッフは思いを語ります。
SNSの便利さを社内業務でセキュアに活用し、コミュニケーションを深めることで効率化と活性化を推進
本製品は、SNSのような便利な仕組みを業務でも安全・安心に活用したいという社員の声から開発されました。働き方改革の考え方をベースに、コミュニケーションがすばやく手軽にできること、多様な立場の社員が簡単に利用できること、管理職も容易かつ頻繁に利用できることなどをコンセプトに生まれました。
本製品は、利用者がプロジェクトごとに設定したカラムを活用することで、メンバー全員の情報共有を実現します。タスク機能を使えば、仕事の依頼やスケジューリングが簡単に行え、チャット機能を使って即座に複数または1対1のコミュニケーションが可能です。
複数のプロジェクトをマルチカラムで見える化し、管理職はそれぞれの進捗状況を即座に把握できます。業務案件の承認をはじめ、「いいね」や「メンション」を付加することで部下とのコミュニケーションを深められます。また、プロジェクトに必要な人材探しなど、部門内だけでなく組織の横断的なコミュニケーションも可能です。
マルチデバイスに対応し、端末にデータを残さないので情報漏えいの心配がなく、個人のスマートデバイスを業務に活用するBYOD※環境にも適しています。NECが長年にわたり培った、シンプルで使いやすいUIやUXが本製品の随所に活かされており、バックヤードですばやく情報を処理するデータベースに独自の技術が活用されています。
- ※Bring your own deviceの略語。
本製品は、50ユーザ程度の部門で試用し、好評であれば100ユーザごとに利用範囲を拡げていくといった、コスト的に無理のないステップアップの導入が可能です。Webサイトでも販売しており、手軽に業務現場へ導入、活用することができます。
「社内の一部ではなく、多くの方々に使っていただくと良さを実感していただけます。使えば使うほど便利に感じ、操作に慣れると思いがけない使い方をする方も現れるなど、働き方改革や社内活性化のために、ぜひ導入を検討いただければ幸いです」と展示スタッフは強調しました。
役員会議資料の電子化へハードルを限りなく下げ、スムーズな議事進行とスピーディな意思決定を支援
本システムは、役員会議の効率化・省力化をめざした製品です。役員会議の課題は、何日もかけて資料を集め、レイアウトし印刷するなど、煩雑な工数が多い事前準備です。会議直前に修正が入ると、修正部分を差し替えて再印刷・再配布するなど手間と時間がかかりました。最新資料をスムーズに提供できず、役員が事前に資料へ目を通すことさえできにくい状況もありました。
本製品導入で、ペーパーレス化はもちろん、会議直前あるいは会議中でも最新情報に更新できるため、役員は事前に資料を閲覧できます。また、会議中のページめくりや説明中のマーキングなどを出席者全員で共有でき、会議を円滑に進行でき、意思決定スピードを上げることができます。
本製品は、NECならではの3つの特長を備えています。1つは、役員が見ている画面をモニタリングしながら誤操作を防ぎ、円滑な議事進行を支援できる会議運営者用の機能です。
2つめは、会議中に過去の資料をすぐに参照できる機能です。本製品のセキュアなキャビネット機能を使って、整理された資料一覧からすぐに情報を取り出せます。過去の資料を見るために、会議中の画面を閉じ、別の場所から資料を探すのではなく、本製品内で操作を完結。印刷不要で、会議後もキャビネットからいつでもすぐに会議資料が参照できます。
3つめは、直感的で迷わないUIとシンプルな操作性です。役員会議では、使いやすさが最大のポイントですが、企業規模や業種を問わず現在140社を超えるお客様の役員会議に導入されています。操作が簡単なので、お客様は一度の講習会で使いこなすことができます。
「会議中だけでなく会議前から会議後までトータルにご支援でき、紙から電子化へのハードルを限りなく下げた製品です。紙の利点を損なわず、電子化のメリットを的確に組み合わせ、迅速かつ円滑な意思決定をしていただける機能を満載しています」と展示スタッフは強調しました。
マルチデバイス対応で遠隔地との打ち合わせがスムーズ、いつでもどこでも誰でも手軽に情報共有を実現
本製品は、PCなどの端末を持ち寄ればチーム会議や遠隔地とのコミュニケーションにおいて、いつでもどこでも資料を共有できるシステムです。
従来、遠隔地との打ち合わせでは、事前にメールで送った資料を参照しながら電話でやり取りをしていました。しかし、相手がどの資料の何ページを見て、どこの説明をしているのかがわかりづらく、コミュニケーションロスが頻繁に発生していました。本製品を使えば、同じ資料を同じタイミングで、しかも同一箇所を共有することができ円滑な意思疎通が可能です。
わかりやすいUIと操作性に加え、レスポンスの速さも大きな特長です。Web会議でも資料を共有できますが、タイムラグなど遅延の課題があります。本製品は、NECの独自技術によりスピーディなレスポンスを実現し、効率的な会議が可能です。
誰かが資料にマーキングすれば、他の参加者は同一の画面を共有でき、紙のメリットである個人のメモ書きも残すことができます。会議モードと個人作業モードに切り替えられ、会議中に手もとでメモや見たいページを先読みすることが可能です。つまり、単に画面を共有するだけでなく、参加者はページを自由に操作、メモができ、資料はそのまま各自の手もとに保存できます。
本製品は企業規模や業種を問わず、多彩なお客様に導入されています。セミナーにも活用されており、教材ページの閲覧タイミングをコントロールでき、メモなどはユーザビリティに配慮し各自で残せるプレゼンモードも備えています。
また、災害時の迅速な情報共有にも適しており、スマートフォンで災害現場の写真を撮り、本部にマーカー機能で危険箇所を知らせるといった、リアルタイムの情報共有や意思疎通が容易です。
「本製品はPCやタブレット、スマートフォンなどマルチデバイス(Windows/Android/iOS)対応で、サーバにアクセスできる環境さえあれば、場所も人も問わずアドホックかつ自在に資料や情報を共有できるツールです。ぜひ、お気軽にお試しください」と展示スタッフは締めくくりました。
RPAの導入で定型業務の自動化を推進しつつ、RPAにBPMを組み合わせることで業務フロー全体の整流化と効率化を実現
今回は、NECグループ内で実際に活用するRPA※ソリューションをもとに、その経験やノウハウを結集したRPA導入支援ソリューションと、RPAとBPM※連携による業務改善ソリューションを展示しました。
- ※RPA:Robotic Process Automationの略語。BPM:Business Process Managementの略語。
単純だが作業量が多く、しかも厳密さを要求される重要な業務に、RPAを活用したいというお客様の声を多く聞きます。たとえばデータの転記や収集、集計、比較、マージといった、どこの企業でも発生する定型業務が、RPAの導入で迅速かつ効率的に自動化できます。
RPA導入支援ソリューションは、RPAを活用したいが適用業務がわからないというお客様のために、適用診断サービスや適用業務選定サービスなどの支援サービスを提供し、導入効果や費用対効果を明確にしながら導入をサポートします。
また、RPAとBPMの連携により、さらに高い相乗効果をめざすのがBPM-RPA連携による業務改善ソリューションです。作業単位でRPA化しても、一定範囲の作業負荷を低減するだけですが、本ソリューションを使って関連する業務全体の流れを見直すことで、効率化し、より広い視野から最適化の実現が可能です。
たとえば、伝票の発生以前に受注があり、発生後には納品、請求、売り上げ管理などさまざまな業務が連携しています。RPAで一部を自動化しても、業務プロセス全体で効率化できているかどうかがより重要なテーマです。本ソリューションは、RPAで効率化を推進しつつBPMの観点から業務の整流化やナビゲーションシステムを提供するなど、より広範な課題を解決します。
なお、両ソリューションは業務の一部からスモールスタートし、徐々に適用範囲を拡げていくステップアップ導入が可能です。
「RPAとBPMを組み合わせれば、1業務だけでなくプロセス全体の最適化やガバナンス強化を実現し、より大きな効果が生み出せます。当社は、RPA導入から運用までをワンストップでサポートできますので、ぜひお気軽にお声がけください」と展示スタッフは締めくくりました。
本展示会では、安全で効率的な情報の活用で働き方改革を推進する「企業間・部門間情報共有プラットフォーム PROCENTER/C」についてもご紹介いたしました。詳細は「リテールテックJAPAN 2018」出展レポートに掲載していますので、ぜひこちらもご覧ください。
IT導入補助金とは
IT導入補助金は、中小企業・小規模事業者等のみなさまが自社の課題やニーズに合ったITツール(ソフトウエア、サービス等)を導入する経費の一部を補助することで、みなさまの業務効率化・売上アップをサポートするものです。
当社もIT導入支援事業者として登録しておりますので、ぜひご活用ください。
詳細は「IT導入補助金 平成29年度補正サービス等生産性向上IT導入支援事業」のページをご確認ください。
ご紹介した働き方改革の関連製品やソリューションにつきましては、これからもお客様のニーズに深く寄り添いながら、さらに機能性と使いやすさを追求してまいります。NECは持てる技術やノウハウ、ソリューションなどのアセットを結集し、より明るい社会や豊かな未来を築くために、今後とも業務現場の改革をはじめ社会へ広く貢献してまいります。