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会計コラム・第11回
減価償却は正しい会計をするだけでなく節税にも役立つ!基本のおさらいと効率化の方法

  • リカさん、ずっとパソコンとにらめっこですね
    何をしているんですか?

  • 減価償却費の計算をしているの

  • 何を焼却するんですか…?

  • しょうきゃく違いね…
    パソコンや電話など会社のために購入した備品があるでしょ?
    それらを「固定資産」として、使用する年数にわたって「費用」として配分していく会計処理のことを「減価償却」と言うの

  • 支社も含めるとウチの会社の「固定資産」ってものすごい数じゃないですか!?

  • そうね、資産によって耐用年数が違うから、管理や棚卸しだけでも大変だわ

  • 建物と電化製品では全然違いますもんね

  • でも節税になるから、会社にとっても大切な会計処理なのよ

  • そうだったんですね
    リカさん、次からは減価償却は僕が引き受けます!

  • あ、ありがとう…
    でもその前にコラムで減価償却の基礎をしっかり学んでね
    注意点や効率的に行う方法もまとめているので要チェックよ!

すぐに役立つ!人事総務・経理コラム スーパー総務、岡本リカの人事・会計講座 会計コラム・第11回減価償却は正しい会計をするだけでなく節税にも役立つ!基本のおさらいと効率化の方法

減価償却には税負担を軽減する効果も期待できます。正しく、効率的に節税するためには、減価償却の仕組みのきちんとした理解が欠かせません。減価償却の基本をおさらいし、制度を有効に利用しましょう。

減価償却とは

まずは減価償却の意味や目的、仕組みなどをおさらいし、3つの償却方法についても確認しておきましょう。

減価償却の意味・目的・仕組み

資産取得に要した費用について、その資産が用いられる期間中、分割して費用計上することを減価償却と言います。建物のような資産は年度を超える長期使用に耐え、企業の利益獲得に貢献します。そのため、取得時に一括計上するのではなく、使用期間中に費用化するべきという考えに基づいて行われる会計処理です。
減価償却は損益の正しい算出の点でも求められる会計処理です。減価償却をしない場合、費用計上は資産取得時のみとなり、他の年度では行われません。資産が用いられているのにもかかわらず費用計上されないことを意味し、正しい期間損益が計算できなくなります。減価償却には、期間損益に貢献する資産に対応する費用を、しっかりと該当期間に対応させる役割があります。

「定額法」「定率法」「生産高比例法」の考え方と償却額の計算方法

減価償却には、定額法、定率法、生産高比例法の3つの償却方法があります。

  • 定額法

毎年、同じ金額を償却していく方法です。減価償却は日本では税法の規定に基づいて行われますが、税法は基本的に定額法を採用しています。毎年の償却額は「取得価額×定額法の償却率」で計算します。すなわち、定額法に基づいて1,000万円の資産を4年間で償却した場合の計算は「1,000万×0.25※1」のため、毎年の償却費は250万円になります。なお、定額法の償却率は国税庁のホームページに記されているものを参考にしましょう。
※1 2007年4月1日以後取得した資産で、2021年3月現在の、耐用年数4年の定額法償却率によるものです。

  • 定率法

資産取得時に多くの金額の償却を行い、次第に償却額を減少させていく方法です。年数が経過するにつれて示唆案価値は減少するため償却額も少なくなる、という考えに基づく方法で、毎年の償却額は「未償却残高×定率法償却率」で計算されます。すなわち、定率法に基づいて1,000万円の資産を4年間で償却すれば、「1,000万×0.625※2」となり、初年度償却費は625万円です。また、定額法と同様、定率法の償却率も国税庁のホームページで確認できます。
定率法を採用する際の注意点は、将来的に金額が償却保証額よりも少なくなってしまう可能性があることです。その場合、「改訂取得評価額」に「改訂償却率」をかけて、新たに計算し直さなくてはなりません。定率法の特徴は、償却初年度の金額が最も高くなることです。そして、償却を続ければ続けるほど、金額は少なくなっていきます。
※2 2007年4月1日以後取得した資産で、2021年3月現在の、耐用年数4年の定率法償却率によるものです。

  • 生産高比例法

生産に用いられる資産について、生産量などに応じて償却していく方法です。工業用設備に限って採用が認められています。他の方法が、特定の計算式によって償却額を求めるのに対し、生産高比例法はあくまで企業の活動量によって償却額を求めようとします。そのため、決まった償却率があるわけではありません。計算するにあたっては、資産の活動量を予測しながら、当該期間の割合を算出します。この割合によって、償却額が算出される仕組みです。生産高比例法は年度ごとの収益と費用を対応させるため、正確性の高い方式だといえます。そのかわり、計算を適用できる業界が狭く限られています。製造業以外の業界で使われることはまずないでしょう。

減価償却の会計処理方法は?減価償却できる資産・できない資産と耐用年数

減価償却できる資産

建物や建物付属設備、機械装置、器具備品、車両運搬具など、原則として形のある資産は減価償却が可能です。また形のない資産でも漁業権、ダム使用権、特許権、実用新案権、意匠権、商標権、ソフトウェアなどは無形減価償却資産として減価償却することができます。

減価償却できない資産

土地や骨董品、ゴルフ会員権などは年月が経過しても価値が減少しないため、減価償却対象とはなりません。また、業務に使用していない資産も減価償却できないため、稼働していない機械装置や次年度以降に使用する器具備品も対象から外されます。年度使用可能期間が1年未満の資産や取得価額が10万円未満の資産も、減価償却は行わず一括償却します。

主な資産の耐用年数

主な資産の耐用年数は、次のとおりです※3
※3 償却資産の中の一部です。詳しくは国税庁のホームページでご確認ください。

  • 事務所用建物
鉄骨鉄筋コンクリート造、または鉄筋コンクリート造の場合 50年
レンガ造、石造、またはブロック造の場合 41年
金属造(骨格材の肉厚が4mmを超えるもの)の場合 38年
金属造(骨格材の肉厚が3mmを超え4mm以下のもの)の場合 30年
金属造(骨格材の肉厚が3mm以下のもの)の場合 22年
木造、または合成樹脂造の場合 24年
  • 事務机・事務いす・キャビネット
主として金属製のもの 15年
その他のもの 8年
  • 応接セット
接客業用のもの 5年
接客業以外のもの 8年
冷房用、または暖房用機器 6年
電気冷蔵庫、電気洗濯機、その他これらに類する電気・ガス機器 6年
時計 10年
看板、ネオンサイン、気球 3年

減価償却を会計処理する際の注意点

資産ごとに正しく会計処理する

減価償却の会計処理は、資産ごとに正しく行わなければなりません。減価償却の会計処理に誤りがあると、貸借対照表や損益計算書といった財務諸表にも影響があります。財務状況や経営状態の正確な把握ができないだけでなく、対外的に虚偽の情報を開示すると、悪影響を招く恐れがあります。また減価償却中の資産を処分した場合に処理を間違えると、未償却分について課税され続けてしまう場合もあるので注意が必要です。

会計上の動きであることを忘れない

減価償却には費用計上の先延ばしという意味合いがあり、財務状況を実際より良く見せることができます。また、毎年減価償却費は発生するものの、それは実際に出費したわけではありません。減価償却は実体を伴わない、会計上だけの動きです。数字によって変化があったと錯覚しないよう、注意が必要です。

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固定資産に関しては、ひとつの台帳に記載したデータを他の台帳に簡単にコピーできる複写機能を持つ固定資産台帳が、5つまで作成できます。取得日が2007年4月1日以降である資産に適用される定額法・定率法・生産高比例法だけでなく、2007年3月31日以前に取得した資産に適用される旧定額法・旧定率法・旧生産高比例法などのさまざまな減価償却法に対応し、個別に行う必要のあった手計算の手間の省力化も図れます。将来に発生する減価償却費の予測も可能で、設備投資計画にも役立てることができます。

まとめ:節税のうえでも資産・減価償却の管理は重要!システム化で効率化しよう

減価償却は資産取得にかかった費用を使用期間に対応させることで会計的に正しいものとする処理方法です。一方で、人の手で行うことによる労力、誤登録のリスクなども無視できません。今後の経営活動にも関係してくる部分なので、正確に償却額を計上する必要があります。減価償却管理のシステム化はこれらの効率化に大きく貢献します。

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