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会計コラム・第8回
月次決算を早期化し、管理会計の精度も上げよう

  • 月次決算の報告資料作るのって毎月のこととはいえ、やっぱり大変ですね

  • 特にうちみたいに部門や拠点がたくさんあると、なおさらね

  • でも、経理にとっては年度末の決算の手間を分散できるのはありがたいですけどね

  • それもあるけど月次決算の最大のメリットは、リアルタイムに業績が把握できるから、早めの経営判断に役立つことね!

  • 「管理会計」ですね!
    そうなると迅速な経営判断のために、経理はできるだけスピードアップして業務に取り組む必要がありそうですね

  • その通り!早く行うことでよりメリットが大きくなるから、経理の業務効率化も大切だと言えるわ

  • よし!僕もフルスピードで仕事するぞー!

  • しょうわくん、すごい早さ!無理しないで…
    というわけで今回は月次決算について、そのやり方やメリットをまとめました
    最後までじっくりご覧くださいね

すぐに役立つ!人事総務・経理コラム スーパー総務、岡本リカの人事・会計講座 会計コラム・第8回月次決算を早期化し、管理会計の精度も上げよう

月次決算は管理会計の手法のひとつで、経営成績と財政状況を把握するための重要な業務です。しかしながら毎月、月次決算作業に時間を取られていることはありませんか。月次決算を行う時間が短縮できれば、よりスピード感を持って自社の経営把握や改善に活かすことができます。月次決算業務をあらためて振り返るとともに、業務効率化や見直しのポイントを紹介します。

月次決算とは?基本と流れをおさらい

月次決算の目的とやり方をあらためて確認します。

月次決算の目的

月次決算とは月ごとに決算を行うことで、それぞれの経営成績と財政状況を確定するものです。月次決算に実施義務はありませんが、迅速な経営判断を行うことを目的に、多くの会社が実施しています。
年次決算との大きな違いはその期間です。年次決算は年に1回のみですので、決裁時には状況が変わっている可能性があります。一方、月次決算なら月ごと、季節ごとの経営成績と財政状況を把握することができるため、よりタイムリーな事業戦略を練ることが可能です。
さらに年次決算は年間の経営、財務状況を株主などへ公開することを目的にしており、実施方法も規定に則る必要があります。しかし任意の月次決算は、経営判断に必要な情報に特化して実施するといった柔軟な対応が可能です。

一般的な月次決算のやり方

1:残高確認
現預金をチェックして残高を確認し、帳簿上の残高と一致しているか確認します。差異がある場合は原因を特定して修正処理を行います。

2:月次棚卸高の確定
在庫の数量を確認し帳簿金額を確定します。なお、在庫を実際に確認しながら数量をカウントする「実地棚卸」は省略できる場合があります。

3:仮勘定の整理
仮払金や仮受金など「仮」の勘定を本来あるべき科目へ振り替えます。

4:経過勘定の計上
実際の支払いや受け取りが行われておらず、次月以降にお金が動く費用は「前払費用」や「未払費用」として計上します。

5:引当金や減価償却費の計上
将来発生する費用を見積もり計上するのが引当金です。退職給付費用、賞与、労働保険料、固定資産税などの年間費用を見積もり、月次決算ではその12分の1の金額を計上します。減価償却対象の固定資産がある場合は、同様に年間費用を月割りして計上します。

6:月次試算表の作成
仕訳を総勘定元帳に転記して月次試算表を作成し、数字に差異がないか確認します。試算表は「合計試算表」「残高試算表」「合計残高試算表」の3種類がありますので、任意に選択します。

7:月次業績報告
財務諸表には「損益計算書」「貸借対照表」「キャッシュフロー計算書」などがありますが、月次決算に法律上の規定はないため経営にとって役立つ書類を作成します。
また「前年同月実績」「月別の予算」などの比較資料も作成し、経営陣に報告するのが一般的です。

月次決算の効果は会社全体に及ぶ

月次決算を行うことで会社経営にどのような効果をもたらすのか見ていきます。

月次決算は管理会計の手法のひとつ

管理会計とは企業会計の一種で、経営者の意思決定の材料となる会計です。管理会計は会社の「安全性」「収益性」「生産性」「成長性」などを分析して経営の方向性を決定するもので、組織内部の業績、評価、コスト削減など、経営に幅広く役立てることができます。なお、株主、銀行など外部へ公開することを目的とした年次決算は「財務会計」に属します。管理会計の手法のひとつである月次決算は、その実施により毎月の経営実態をタイムリーに把握できます。

なお実施する際には、事前に事業計画と目標を設定しておくことが望ましいです。そのうえで月次決算を行うことで、計画に対して月ごとに評価、もしくは進捗管理ができるからです。「今月は売上が予想を上回ったが、今後も数字を維持するにはどうすればいいか」「予測よりも収益性が悪いが、原因は?」などのように、状況に応じた改善や対策が迅速に行えます。

経営上のメリットも生じる

月次決算には目標を達成するための対応を迅速に行えるという効果がありますが、長期的なスパンでの経営メリットも持ち得ます。というのも、月次決算を実施することにより、精度の高い年次予測が可能になるからです。次年度以降の事業計画も効果的に立案できるでしょう。さらに財務状況の正確な把握により、経営の透明性も向上します。

ただし、月次決算は年間全体の経営状況を反映しているわけではありません。季節要因やスポット要因により一時的に売上が伸びたような場合は、その要因が終了すれば伸びも終了すると考えられますので、広い視野で状況判断をすることが大切です。

月次決算を早期化するメリット

すでに月次決算を行っている場合、「これ以上の早期化は難しい」と考える会社もあるかもしれません。しかし月次決算を行う、もしくは行っているならできる限り「早期化」を実現したいところです。短期間で月次決算を行うメリットは、次のとおりです。

1:毎月の経営実態をタイムリーに把握することにより、迅速な意思決定と対応が可能

「ある製品の売上が今月は落ちている」「先月に比べ、出張費が異常に増えている」などの問題が生じた場合に、素早い原因究明と対策を行うことができます。原則として早い段階の方が打てる手が多く、同じ対策でも早い方が効果は高いです。そのため、経営へのダメージを最小限に食い止めることができます。

2:金融機関への開示を早く行うことができ、それにより社外からの信用が増す

直近の経営状況を提示することができ、金融機関が融資の可否や金額を判断するための情報として、月次決算は有効です。

3:業務プロセスを継続的に改善できる

月次決算によって日々の会計業務で起こる誤りを早期に発見することができます。誤りの是正はもちろんですが、誤りを引き起こす業務プロセスを見直すことで改善に結び付けることが可能です。また、不正な会計処理の早期発見が可能になります。

月次決算早期化にはシステム見直しも有効

日々の業務効率化には「チェックリストを活用してミスを削減する」「業務フローを見直して工程を削減する」「集める証憑の締め日を早くする」などの方法があります。証憑の締め日を早くする場合は、月次決算の重要性を周知して社内の理解を得ましょう。
しかし、使用している会計システム自体に使いにくさを感じている場合は、会計システム見直しも有効です。会計システムを刷新することで、下記のような抜本的な業務効率化が期待できます。

  • 経理担当者の使いやすさが向上。例えばカスタマイズや画面レイアウトの変更が容易になるなど
  • 機能向上による仕訳入力のスピードアップ。例えば伝票入力をパターン化、過去に入力した伝票を複写して効率的に入力できるなど
  • 決算書作成がしやすくなる。データや帳票の出力が柔軟、グラフ化機能が充実しているなど
  • 全体として機能面の向上が見込めるため、月次決算の精度が上がる

まとめ:月次決算の実施により、効果的に会社運営を行おう

月次決算を実施することで「早期に正確な経営状況を把握できることにより、迅速な意思決定が可能」「次年度以降の事業計画を効果的に立案できる」などのメリットを得ることができます。すでに月次決算を行っている会社も、早期化を実現すればメリットをより享受できることでしょう。ただし、月次決算の早期化を実現するために経理部の負担が重くなりすぎるのは避けたいものです。無理なく決算早期化を実現するために、経理部の業務効率化も図っていきましょう。
日々の記帳やデータ管理を、効率的に行うことができる会計システムとして「SuperStream-NX」があります。会計システムを見直したい場合は、検討してみてはいかがでしょう。

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