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人事・総務コラム・第1回
電子申請義務化とは?2020年から開始した各種手続きと申請方法を解説

  • 電子申請って便利ですね!切り替えたばかりの頃は覚えることが多くて大変でしたが、今はもう紙の手続きには戻れません

  • 確かにそうね。でもすべての企業が電子申請を採用しているわけじゃないわ
    義務化されている企業であってもね

  • え、義務化ですか?

  • そう、意外と知られていないけど、2020年4月から企業によっては電子申請が義務化されているのよ

    ※社会保険・労働保険に関する手続きの一部において

  • 従わないとどうなるんですか?

  • 最悪、申請を受け付けてもらえない可能性があるわ
    今は特定の企業だけど、いずれ多くの企業も義務化の対象になるから今のうちに備えておいたほうが得策ね

  • 電子申請についてもっと知りたいです!

  • それでは、今回は電子申請義務化の対象企業や手続きの内容・申請の方法についてまとめているから、ぜひコラムをチェックしてね

すぐに役立つ!人事総務・経理コラム スーパー総務、岡本リカの人事・会計講座 人事・総務コラム・第1回電子申請義務化とは?2020年から開始した各種手続きと申請方法を解説

2020年4月から特定の法人について、社会保険・労働保険に関する一部手続きの電子申請が義務化されました。すでにスタートしている施策にもかかわらず、対象となっている認識が薄い企業もあるようです。電子申請義務化の内容を理解していれば、「申請が受理されない」「不備が発生する」といった問題が防げるかもしれません。ここでは電子申請義務化の基本的な知識として対象企業や手続きの内容や申請の方法、電子申請窓口e-Govについて解説します。

電子申請義務化の概要

電子申請によってスピーディーな処理が可能になるものの、まだ実施に至らない企業も多く見られます。初めに電子申請義務化の基本知識について解説しましょう。

電子帳簿保存の保存方法

電子申請とは、現行、紙の書類提出によって進めている申請や届出などをインターネット経由で行うこと。
2020年4月から、厚生労働省により特定の法人について社会保険・労働保険に関する一部手続きの電子申請が義務化されました。これにより該当する企業は社会保険や労働保険に関する一部手続きについて、電子申請が必要になりました。
対象企業が電子申請の義務に従わない場合、特に罰則はありません。しかし、申請を受け付けてもらえない可能性があります。ただし、電気通信回線の故障や災害などの影響といったやむを得ない理由がある場合、書類の提出による届出が認められています。

対象となる企業

電子申請義務化の対象となるのは、以下のような企業です。

  • 資本金または出資金額が1億円を超える(1億1円以上の)法人
  • 相互会社
  • 投資法人
  • 特定目的会社

ポイントは、従業員数や事業所数などの規模ではない点。資本金が1億円以下の場合、一般的に規模が大きいと見なされていても対象とはなりません。また、資本金や出資金が定義されていない企業に関しては、対象外となる可能性もあります。
ただし今後については、対象となる企業の枠が広がり、いずれは中小企業も義務化される見通しです。電子化への準備は早めにしておいたほうが安心でしょう。

電子申請で企業が行う主な手続き

電子申請にて企業が行う各手続きの内容を紹介します。

厚生年金保険

厚生年金保険とは、商業・法人登記をしている組織は必ず加入しなければならない制度で、対象は組織に勤める従業員です。そのほか5人以上の従業員を雇用している事業所は、加入の必要があります。また、半数以上の労働者が厚生年金保険への加入に同意している場合、事業規模に関わらず加入が可能です。

厚生年金保険関連で電子申請を行う手続きには、以下のようなものがあります。

  • 被保険者報酬月額算定基礎届
  • 70歳以上被用者算定基礎届
  • 被保険者報酬月額変更届
  • 70歳以上被用者月額変更届
  • 被保険者賞与支払届
  • 70歳以上被用者賞与支払届

健康保険

社会保険の中でも一般的になじみがあるのが、健康保険でしょう。雇用されていない人や個人事業主の場合、国民健康保険に加入します。企業の場合、独自に健康組合を設立するか、「全国健康保険協会」に加入します。また、特定の業種に特化した「総合型健康保険組合」もあります。
電子申請で可能な健康保険の手続き内容は、厚生年金と同じです。

雇用保険

雇用保険とは、失業時に給付金を受給して、生活の安定と再就職の支援を図る制度です。企業は業種や規模を問わず従業員を一人でも雇用すれば、必ず雇用保険への加入手続きを行います。雇用保険で電子申請をする手続きの内容は、以下の通りです。

  • 被保険者資格取得届
  • 被保険者資格喪失届
  • 被保険者転勤届
  • 高年齢雇用継続給付受給資格確認・支給申請
  • 育児休業給付受給資格確認・支給申請

労働者災害補償保険

一般的に労働保険と呼ばれるのは、労働者災害補償保険(労災保険)と上記の雇用保険を総称したもの。労災保険とは、労働者が業務中や通勤時に負傷・疾病などを負った際に、労働者を保護するための保険給付制度です。
企業側は業種や規模を問わず、パート・アルバイトを含めて一人でも従業員を雇用していれば、加入手続きを行わなければなりません。電子申請による労災保険関連の手続き内容は、以下のとおりです。

  • 年度更新に関する申告書(概算保険料申告書・確定保険料申告書・一般拠出金申告書)
  • 増加概算保険料申告書

年末調整の電子化も開始

2020年10月から、年末調整控除申告の電子化が開始されています。メリットは、手続きの簡便化や24時間対応可能といった点です。また、書類作成をする従業員の負担が軽減するうえ、給与システムのデータをそのまま活用できます。なお、義務ではありません。
詳しくは年末調整の電子化について紹介している記事をご覧ください。

電子申請の方法

電子申請の方法は、政府が提供しているe-Govのサイトから申請する方法と、外部連携のAPI対応システムから申請する方法の2つです。まず「電子申請窓口e-Gov」と電子申請に連携するシステムについて、具体的な手順を解説します。

電子申請窓口e-Gov

e-Govは総務省が運営する行政情報ポータルサイトで、電子申請のほかにも「法令検索」「行政文書ファイル管理簿・個人情報ファイル簿の検索」「パブリック・コメントの提出や状況確認」といった機能があります。電子申請窓口e-Govを利用して電子申請を行う場合の流れは、以下の通りです。

1.利用環境の確認/準備

  • 電子証明書の要・不要を確認

電子証明書とは、書面での手続きにおける実印や印鑑証明書の役割を果たすものです。電子証明書が必要となる手続きは以下の通りです。

  • 社会保険関係手続:「健康保険・厚生年金保険被保険者資格取得届」「健康保険・厚生年金保険被保険者賞与支払届」「年金加入記録照会・年金見込額試算」など
  • 雇用保険関係手続:「雇用保険被保険者資格取得届」「雇用保険高年齢雇用継続給付の申請」など
  • 労働保険関係手続:「労働保険概算・増加概算・確定保険料申告書」などの書類

それぞれ必要に応じて電子証明書を取得します。

2.e-Govアカウントの準備
手順に従ってe-Govアカウントを作成します。

3.パソコン環境の確認
OSやブラウザの環境を確認し、設定を見直します。場合によっては、ポップアップブロックの解除といった操作が必要です。

4.プログラムのインストール
e-Gov電子申請アプリケーションをインストールします。その際、管理者権限が必要です。

5.e-Gov電子申請アプリケーションの起動
アプリケーションを起動し、マイページから申請します。

外部連携API対応システムを利用する

給与システムなどのソフトウェアと連携すると、e-Gov電子申請システム上からの操作が不要となるため、作業負担が大幅に軽減されるのです。
すでに作成・保存済みのデータを活用できるので、スピーディーに大量データを処理できます。利用できるのは、外部連携API対応システムのみです。ただし電子申請を行う準備として、自社システムの対応状況を確認する必要があります。さらに申請時、電子証明書の取得が必要です。

電子申請に対応した体制整備を

電子申請により行政手続きコストや作業負担の軽減、ペーパーレス化に加え、24時間どこからでも申請が可能です。事前準備は必要となるものの、一度体制を整備すれば申請手続きの利便性が向上するでしょう。
現時点で義務化の対象となる企業はもちろん、そのほか企業についても順次義務化が予測されます。外部連携API対応のシステム導入や移行を早めに行い、不備のないよう進めていきましょう。
電子申請義務化への対応では、外部連携API対応システムの導入も含めてプロの意見やアドバイスに従うと、不備を回避しながら円滑に進められます。
NECソリューションイノベータでは、法令の改正にいち早く対応し、日々の企業活動をサポートする人事給与システム「STAFFBRAIN」をご提供しております。ナビゲーション申請を装備するSTAFFBRAINの届出申請ワークフローにより、各従業員の容易なシステム利用も実現可能。電子申請義務化への対応にお困りの際はぜひ、一度ご相談ください。

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