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人事・総務コラム・第7回
タレントマネジメントとは何をすること?
~注目される理由や実施する目的、システムや事例までまとめて解説~

  • 聞いてくださいよ、この間の部長との面談で、急に評価シートを見せられたり、今後のキャリアプランについて色々と聞かれたりしたんですよ
    こんな事今までなかったですよね?

  • うちの会社も社員数が増えたし、そろそろタレントマネジメントを真剣に考え始めたのかもね

  • タレントマネジメントですか?

  • 簡単に言えば、社員のスキルや特性などを一元的に管理して、育成や配置、採用に活用する取り組みのことよ

  • なるほど…でもそれって昔から重要なことじゃなかったんですか?

  • 確かにそうかもしれない
    でも昔と今じゃ取り巻く環境が変わってきているのよ
    長時間労働が厳しく是正されて、これまで以上に業務効率化が叫ばれるようになったわ

  • 働き方改革ですね
    それに最近は転職が活発になったので、人材の奪い合いになってます
    社員の採用や定着についてもこれまで以上に考えなくてはいけないですね

  • そこで注目されているのがタレントマネジメントなの
    今回はタレントマネジメントの目的や実施方法まで詳しく解説しているから、ぜひ最後まで読んでね!

すぐに役立つ!人事総務・経理コラム スーパー総務、岡本リカの人事・会計講座 人事・総務コラム・第7回タレントマネジメントとは何をすること?
~注目される理由や実施する目的、システムや事例までまとめて解説~

社員の育成や配置を戦略的に実施する際、欠かせないのがタレントマネジメントです。なぜタレントマネジメントはこれほどまで注目されるようになったのでしょうか。ここではタレントマネジメントの概要や目的、タレントマネジメントシステムや事例について解説します。

タレントマネジメントとは?

タレントマネジメントとは、社員が持つ経験やスキルを一元管理して社員の育成や配置を戦略的に実施することです。1990年代、アメリカで考案され、日本では2010~2011年ごろから注目を集めるようになりました。タレントには「才能そのもの」と「才能を持つ人」というふたつの意味があります。

タレントマネジメントはなぜ注目されているのか

なぜタレントマネジメントは注目されているのでしょう。その理由はいくつかあります。

  • グローバル化

    現在、世界規模で競争が行われています。グローバル化により、社員の育成が急務となったのです。

  • 生産性の向上

    働き方改革で「長時間労働の是正」が提唱されました。また社員の健康に配慮する必要もあります。それにより「業務効率化や生産性の向上」が重要になったのです。

  • 働き方に対する考えの変化

    近年、「生涯同じ会社に属する」という考えから「働き方は選べる・自分で選ぶ」という考えに変わりつつあり、ヒトにも流動性が生じています。その結果、社員の定着や発掘がこれまで以上に必要となったのです。

  • HRテックの発達

    HRテックの発達によって、これまでより社員の管理や育成が進めやすくなりました。「システムによって社員情報をまとめる」「情報をもとに今後の育成計画を立てる」などができるようになったのです。
    NECソリューションイノベータでは、人事関連データの有効活用と業務効率化をAI技術で支援する「NEC HR Tech クラウド」をリリースしています。詳細は下記リンクをご覧ください。

  • 戦略人事の重要性

    戦略人事とは、人事担当者が経営理念や事業戦略に沿う人事を進めて、経営資源であるヒトを通じ、経営戦略に参加するという考え方です。戦略人事によって人事の方向性が決まり、組織開発が進みます。また戦略人事は、タレントマネジメントによって実現が進むと見込まれているのです。

戦略人事に欠かせないのがHRBP。HRBPとは、戦略・策略・方略といったストラテジーにかかわる人事担当のことで、「Human Resource Business Partner」の略語です。

  • 組織開発の重要性

    組織開発とは、企業の課題解決に向けた取り組みで、OD(Organization Development)とも呼ばれ、戦略人事のひとつとなっています。たとえば社員エンゲージメントの向上を目指した施策の実施、良い風土や人間関係を生む環境づくりなどです。

タレントマネジメントを実施する目的

大きな目標は経営目標の達成で、それに向けて経営戦略のひとつとして戦略人事を進めます。そのために下記のような「ヒト」に関連する業務を行います。

  • 社員の育成

    今いる社員を育成して、新しいスキルの開花につなげ、生産性を向上させていきます。

  • 社員の採用

    まず、必要な社員の要件を明確にします。そして、社内では埋もれた社員の発掘、社外では新たな社員の採用を進めるのです。

  • 社員の定着

    社員を育成したり採用したりしても離職されてしまっては意味がありません。そこで、今いる社員がより一層定着するような施策を試みます。

  • 社員の活用

    評価制度の見直しやスキルの可視化などを行って、今いる社員がより活躍し、生産性や業績向上につながるようにします。それはつまり「個人と企業の双方が活躍できるように整える」と同義です。

タレントマネジメントシステムとは?

タレントマネジメントシステムとは、社員情報を一元管理するシステムのこと。ここではタレントマネジメントシステムで扱う情報やできることについて解説します。NECソリューションイノベータでは、求める人材像とPDCAサイクルで、タレントマネジメントにおけるすべてのフローを支援する「POSITIVE」をリリースしています。詳細は下記リンクをご覧ください。

タレントマネジメントシステムで扱う情報

まずタレントマネジメントシステムで扱う情報について、見ていきましょう。

  • 基本情報

    性別や所属先、年齢といった基本として使う情報です。所属のように変更の多い情報はこまめにアップデートして、最新版にしておきます。

  • キャリア・業務内容

    たとえば「現在どういった業務に従事しているのか」「どのような評価を受けているのか」「実績は何か」などです。今後のキャリア展望については、面談を行ってその内容について記載します。

  • スキル

    たとえば業務関連の資格やヒューマンスキル、語学力など。ヒューマンスキルとは、アメリカの経営学者R・カッツが提唱したスキルで、交渉や傾聴、コーチングやプレゼンテーションなどが含まれます。

  • 勤怠情報

    たとえば労働に関連する時間および欠勤や早退といった情報です。「不要な残業といった長時間労働がないか」もチェックします。

  • 思考や価値観

    たとえば「社員はどういったスタンスで、どんな思考を持っているのか」ということです。表面化しにくい情報なので、1on1ミーティングでの内容や社員アンケートの結果をもとに記入します。

タレントマネジメントシステムでできること

続いて「タレントマネジメントシステムでできること」です。

  • データベース

    情報をひとつにまとめ、検索性を向上させます。これによりどんな社員がどの部署にいるか分かりやすくなるのです。その結果、「配置のシミュレーション」や「離職につながりそうな要素はないか」「生産性はどうなっているかのチェック」などが可能となります。

  • 目標や生産性の管理

    目標の設定や進捗、目標に対するアクションといった要素を管理します。社員個人に目標を記入してもらえば、人事部の工数も減るでしょう。

  • 採用管理

    「採用計画の内容」や「今どんな社員が求められているのか」「社員を採用する際の要件」「社員採用の進捗」などを管理します。

  • 要員計画の管理

    要員計画とは、事業計画に沿って適切な社員配置を行うこと。「現在、どのような配置になっているのか」「今後、どのような配置にしていくのか」などを管理します。

  • 社員の育成と管理

    「リーダーやマネージャーは不足していないか」「存在はしているが問題があるといった状況になっていないか」などの現況をチェックします。また、求められるリーダーやマネージャー像を割り出して、育成計画の立案や採用計画に役立てます。

タレントマネジメントシステムの効果

タレントマネジメントシステムは、どのような効果をもたらすのでしょうか。

  • システムにより一元管理が実現

    システムのため、情報収集と共有がしやすくなります。検索性も高まるため、情報の活用が進むでしょう。

  • 問題を多面的に解決

    問題そのものに気づきやすくなるうえ、調査や分析、シミュレーションも容易になります。

  • 人事の業務効率化を実現

    組織図やワークフロー、リマインドといった機能によって人事の業務効率化が進みます。

タレントマネジメントシステムのデメリット

続いて、タレントマネジメントシステムのデメリットです。

  • コストがかかる

    初期費用や月額費用など、コストがかかってしまいます。

  • データに関する問題

    「データを集めて満足してしまう」「データがアップデートされず古いまま」といった問題が生じる可能性も高いです。

タレントマネジメントシステムを導入する際のポイント

タレントマネジメントシステムを導入する際、何に気をつければよいのでしょう。

  • 目的

    「何のため」に導入するのか、目的を定めておきましょう。目的があれば、「使われない状況」も減りますし、その後の活用にも良い影響をもたらします。

  • 活用と周知

    「どのように活用していくのか」を定め、「どういった点で便利になるのか」を社員に周知しましょう。実際に使う社員の理解が深まれば、活用が進み、管理や施策の実施も進みます。

  • 試用期間の活用

    試用期間は必ず活用しましょう。それによって「使い勝手はどうか」「どういった機能があるのか」が分かります。それをもとにマニュアルをつくれば、社員も使いやすくなるでしょう。
    下記リンクには、人事給与・会計システムの導入責任者として20年以上の経験を持つプロが答える「導入時の注意点や導入のパターン」が掲載されています。ぜひ一度ご覧ください。

もし何かタレントマネジメントや導入に関するお困りごとがありましたら、こちらからいつでもお気軽にご相談ください。不安や悩みの解消をわたしたちが支えます。

タレントマネジメントの事例

最後にタレントマネジメントについて、飲料メーカーと輸出入を行う企業、ふたつの事例を紹介します。

飲料メーカーの事例

ある飲料メーカーの経営方針は「ダイバーシティ経営」。それをもとに社員一人ひとりに合った環境を用意し、能力を発揮してもらう適材適所を重視しました。
タレントマネジメントでいえば、「社員自身にキャリアシートを記入してもらい、面談で役立てる」方法を採用したのです。それにより社員は年に1回、希望の配置や現況を申告できるようになりました。結果、2020年の社員満足度調査にて「78.1%」(注1)の社員が、仕事にやりがいを感じていると回答したのです。

輸出入を行う企業の事例

ある輸出入を行う企業では、「人事評価で準備に時間がかかりすぎる」という問題を抱えていました。そこでタレントマネジメントシステムを導入したところ、およそ140日分の工数を削減できました。もたらされた効果の具体的な内容は、下記のとおりです。

  • 人事評価の進捗状況がステータスによって「見える化」され、ブラックボックスがなくなった。
  • 月70時間ほど人事担当者にかかっていた評価業務での残業時間が、45時間に収まった。

NECソリューションイノベータでは、タレントマネジメントにてこのような提案をしております。提案だけでなく導入事例もありますので、ぜひ一度ご覧ください。

タレントマネジメントで経営目標の達成を目指そう

人事担当者が経営理念や事業戦略に沿う人事を進めて、経営資源であるヒトを通じ、経営戦略に参加するという戦略人事の重要性が高まっています。タレントマネジメントはそんな戦略人事のひとつで、目標は社員の育成や採用、定着や活用と幅広いです。タレントマネジメントを上手に進めて経営目標の達成を目指してみてはいかがでしょう。

NECソリューションイノベータでは、組織開発に貢献する統合HCM(Human Capital Management)システムPOSITIVEを提供しています。AI(人工知能)を活用し社員の最適配置を可能とするほか、社員との双方向コミュニケーションにより組織内の会話を活発化する Webサービスもあり、さまざまな活動をサポートします。

出典:
(注1)人材育成|サントリーグループのサステナビリティ

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