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人事・総務コラム・第16回
確実な勤怠管理に向けて!
勤怠管理の概要や方法、注意点、勤怠管理システムの特徴や選び方を解説!

  • 毎月の勤怠の管理って大変ですね…
    働き方改革で、これまで以上に正確さが求められているからプレッシャーです

  • そうね、勤怠管理は従業員の健康管理やコンプライアンスの遵守という面でも、これからますます重要になるわね!

  • 余計にプレッシャーが…
    でも大変だけど、僕たちに課された最も大切なミッションなのかもしれませんね!

  • 最近は勤怠管理システムを使って、効率的に管理する方法が主流になってきているわ

  • 自動で記録や管理ができるんですよね?

  • そう、それに法改正にも自動的に対応してくれるから、その都度手動でアップデートする必要がないの

  • これは僕たちの仕事に大きく影響しますね
    すぐにでも導入しましょう!

  • しょうわくん、すごい前のめり…
    でも勤怠管理システムって、特徴や費用は結構様々なの
    だから必ず自社の勤務体系や従業員数に合ったシステムを選んだほうがいいわね

  • リカさん、あらためて勤怠管理について詳しく教えてください!

  • それじゃあ、今回は勤怠管理についておさらいするわね
    勤怠管理システムの特徴や選び方のコツもまとめているから、
    ぜひ最後まで読んでね!

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勤怠管理の概要や方法、注意点、勤怠管理システムの特徴や選び方を解説

人事・総務なら必ず手掛ける勤怠管理業務。しかし最近はパソコンで処理するのが当たり前となっているため、意外と「勤怠管理」について忘れてしまっている人もいるのではないでしょうか。ここでは勤怠管理の概要や方法、注意点、そして勤怠管理システムの特徴やその選び方などについて、解説します。

勤怠管理とは?

そもそも勤怠管理とは何でしょう。勤怠管理とは、社員が「いつ出退勤しているのか」「どの時間から始業して、どの時間に終業しているのか」「いつ有給休暇を取得して、それは年間何日になっているのか」などを把握・管理すること。人事・総務がかかわることの多い業務で、主に勤怠管理システムを使って進められています。

人事部の役割とは?

人事部はどういった業務を行っているのでしょう。たとえば社員の採用や育成、配置や制度設計、労務管理や組織開発などです。こうした業務によって人員計画を適切に進めていき、経営戦略の実現をサポートしていくのです。

人材管理(人材マネジメント)との違いは?

人材管理(人材マネジメント)とは、どんな人材がいるか確認したり人材を集めたり人材の能力を引き出したりすること。そもそも人材は、経営資源のひとつ。経営資源は「ヒト・モノ・カネ・情報」の4つからなり、人材はそのうちのヒトに当たります。

勤怠管理をしないとどうなる?

もし勤怠管理をしなかった場合、下記2つのような事柄が起こると考えられます。

安全配慮義務が守られなくなる

安全配慮義務とは、「社員が安心・安全に働けるよう環境を整える義務」のことで、企業に課せられています。
2008年に施行された労働契約法第5条にて、「使用者は、労働契約に伴い、労働者がその生命、身体等の安全を確保しつつ労働することができるよう、必要な配慮をするものとする」と定められています。勤怠管理をしないと、社員が労働をしすぎていても気づかれにくくなるため、心身の健康を損ねてしまうかもしれません。それにより長期入院や労働災害といった事態を招く可能性も高いです。

時間外労働の上限を超えたり有給休暇を取得できなかったりする可能性

働き方改革関連法にもとづき、時間外労働に上限が設けられました。勤怠管理をしなかった場合、社員が長時間労働をしていてもその実態は他から見えません。最悪、過労死を招いてしまうかもしれません。

そもそも勤怠管理は義務である

勤怠管理をしないと良くない事態が起こるとお伝えしました。しかしそもそも勤怠管理は、労働基準法にもとづいて企業に定められた義務。よって必ず実施しなければなりません。

改めて振り返っておきたい「働き方改革」

「働き方改革」とは、社員おのおのが自分に合った働き方を選べるような社会を作り出すため、いくつかの措置を講ずることです。

勤怠管理をする方法

それではどのように勤怠管理をしていくのでしょうか。その方法は2つです。

推奨されている「原則的な方法」

まず、厚生労働省が推奨している「始業・終業時刻の確認及び記録の原則的な方法」について見ていきましょう。 使用者が始業・終業時刻を確認し、記録する方法としては、原則として次 のいずれかの方法によること。

(ア) 使用者が、自ら現認することにより確認し、記録すること。
(イ) タイムカード、ICカード等の客観的な記録を基礎として確認し、記録すること。

引用元: 労働時間の適正な把握のために使用者が講ずべき措置に関する基準(PDF)|厚生労働省

ここで重要な大前提は、打刻された時刻は「人の介入する余地がなかった客観的な記録」でなければいけないとされている点です。よってタブレットや生体認証といった端末を用いて打刻し、勤怠管理システムにその時刻を記録していきます。
タイムカードといった紙の記録はあまり推奨されていません。なぜなら書き換えや代理での打刻によって、正確な時間でなくなる可能性も高いからです。
また記録された労働時間や残業時間については、「企業そのもの」か「労働時間を管理する立場の人」が自ら確認するよう推奨されています。さらにできる限り、打刻した社員本人もそのデータを確認するよう定められています。

やむを得ない場合に使う「自己申告制」の方法

基本、「原則的な方法を用いて客観的な記録を取る」ことが推奨されています。しかしそれが難しい場合もあるでしょう。そうした「やむを得ない場合」に使われるのが「自己申告制」です。とはいえ、自由に自己申告していいわけではありません。まず「自己申告制が正しく機能するよう」規定をまとめます。そのうえで「どうやって打刻するか・どのように管理するか」を、社員や管理者に十分な形で説明していきます。
もし社員が自己申告した時間と、打刻された客観的な記録となる時間に差があった場合、下記のように確認していきます。

  • 何が起こってそういった差が生じているのか、調べる
  • 適切かつ客観的な記録にするには、どういった対処が必要か考え、実行する

またその際、「自己申告可能な時間に上限を設ける」「上限を超えた労働時間を隠す」といった状況にならないよう、気をつけなければなりません。社員の心身を健康に保つためにも、注意が必要です。

勤怠管理の注意点

勤怠管理には、「扶養控除を希望する社員」「テレワークで働く社員」の2点で注意が必要になります。それぞれについて見ていきましょう。

扶養控除を希望する社員の場合

そもそも年収がどのくらいかによって、税制や保険に関する条件が変わります。たとえば下記のようなものです。

  • 103万円の壁:所得税が生じるライン
  • 106万円の壁:社会保険への加入が生じるライン
  • 130万円の壁:配偶者の扶養から外れるライン(収入だけでなく、労働時間や日数も関係する)

しかし希望は社員によって変わるもの。あらかじめ「労働時間や日数に希望はあるか」アンケートをとって、該当する社員から詳細な話をヒアリングするとよいでしょう。それによって労働時間や日数の把握・調整が可能になります。

テレワークで働く社員の場合

出勤する社員と異なり、テレワークでは社員同士の姿が目に見えません。そのため「退勤打刻したあとに労働しており、長時間労働になっていた」「労働していると思われていたが、労働していなかった」といった実態を招く可能性も高まります。
またテレワークの多くが自己申告制になるでしょう。よって自己申告における規定を定めるだけでなく、適時、状況に合わせた規定の見直し・改善が必要です。また定期的に労働状況がどうなっているか調査しましょう。それにより隠れ残業といった状況に気づきやすくなります。

勤怠管理に便利な勤怠管理システム

勤怠管理では、勤怠管理システムを使うとよいでしょう。なぜなら出退勤時刻やその日に労働した時間を自動的に記録・把握・管理できるからです。

勤怠管理システムの特徴

勤怠管理システムは、下記のような特徴を持ちます。

  • 法改正に自動対応するため、アップデートの作業が不要
  • 勤怠データを記録・管理するだけでなく、「労働時間が長い」社員だけを色付け表示したり、指定された範囲の社員が行った労働時間だけグラフ化したりするため、勤怠状況が「見える化」されてわかりやすい
  • 指定された労働時間に近づいたらお知らせするアラート機能を持つ
  • データをCSVとして入出力できたりAPI連携できたりする勤怠管理システムを使えば、人事労務や経理システムと連動できる
  • それにより工数を削減して業務効率化を進められるうえ、ミスも減りやすくなる
  • スケジュール管理やコミュニケーション機能を搭載した勤怠管理システムもある

勤怠管理システムの費用

勤怠管理システムは有料から無料のものまであるうえ、プランもさまざまあります。

  • 初期費用は無料で、打刻した人数分に基礎料金をかけて計算する
  • ○人までは完全無料
  • 使う人数によって月額費用が変わる

勤怠管理システムの選び方

前述のとおり、勤怠管理システムは特徴も費用もさまざまです。またひとつの勤怠管理システムですべてができるわけではありません。どうやって勤怠管理システムを選べばよいのでしょう。

使う人数を明確にする

勤怠管理システムにかかる費用の多くは、使う人数によって変わります。まずはどのくらいの人数に対して勤怠管理を行うのか、見直してみましょう。

勤務形態を見直す

必ずしも全員が同じ時間帯での勤務とは限りません。企業に導入されている制度によって、社員の勤務形態は変わるからです。「自社の勤務形態」に合う勤怠管理システムを選びましょう。

サポート面の確認

どこまでサポートしてもらえるのか、確認しておくのも重要です。

  • サポートの利用方法メールやチャット、電話やオンライン通話など
  • サポートにかかる費用の有無:費用はかかるのかどうか
  • サポートの対応時間:いつならサポートに対応してくれるのか

確実に勤怠管理をしたいなら、勤怠管理システムの導入を!

勤怠管理は企業に課せられた義務のひとつ。また方法や注意点もあるため、覚えておく内容は多いように見えます。しかし勤怠管理システムを使えば、自動で記録・把握・管理ができるうえ、分析や改善にも活用できるのです。自社に合った勤怠管理システムを取り入れて、さらなる勤怠管理の業務効率化を目指してみてはいかがでしょう。
また勤怠管理だけでなく給与といったさまざまな要素の管理・分析を一括で行う「人事システム」もあります。
NECソリューションイノベータが提供する総合HCMシステム「POSITIVE」なら、勤怠管理にくわえ、人事や給与データと連携。またパッケージの標準機能でタレントマネジメント含めた多くの機能を網羅しています。コストをおさえながら、各種業務をスムーズかつ確実に進められるでしょう。 詳細は「人事システムとは?人事部の役割や仕事を振り返りながら人事システムの特徴・機能を解説」を参照ください。

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