セキュリティゲート(フラッパーゲート)とは?価格の目安とメリット
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目次
システムのログインや建物の入退室など、さまざまなシーンで認証が利用されています。ビジネスにおいては、不正侵入を防止し、重要な情報を守るための手段として、認証は不可欠な技術です。本記事では、認証技術の中でも、特にセキュリティの堅牢性から近年注目が集まっている「生体認証(バイオメトリクス認証)」について、概要や種類、得られるメリット、発生する課題を解説します。
生体認証とは
生体認証(バイオメトリクス認証)とは、身体に関連する要素を用いて認証を行う高度技術です。顔や指紋、声、静脈など本人を特定できる情報を事前にシステムへ登録しておき、本人が持つ身体的特徴と一致するかどうかを照合して認証します。人間の身体は一人ひとり異なるので、パスワード認証など他の認証方式と比較して、なりすましが困難で安全性が高く、金融機関など高度なセキュリティが求められるシーンでよく利用されています。ただ、導入コストに関しては、他の認証方式と比較すると高額なものが多いです。
身近な例を挙げると、スマートフォンのロック解除にも、顔認証や指紋認証が採用されています。近年、不正アクセスによる情報漏えいやサービス停止などが相次いでおり、安全性を高めるために堅牢な認証方式が欠かせません。
生体認証の種類と特徴
認証を行うための情報は大きく分けて、パスワードやPINコードなど本人だけが知っている情報を用いる「知識情報」、ICカードやスマートフォンなど本人だけが持つ「所持情報」、そして本人の身体的要素を用いる「生体情報」の3種類です。生体認証に用いられる要素には、顔や指紋などよく知られたもののほかに、虹彩やDNAもあります。それぞれどのような特徴があるのか、得られるメリットおよび利用する際に懸念される点も含めて解説します。
顔認証
「顔認証」とは、輪郭や目、鼻、口など顔のパーツの特徴などを用いて認証する方式です。事前にカメラで撮影した写真や動画から、個人の顔の情報を読み取って特徴を分析し、認証の際にカメラが映した顔と保存されている顔の特徴を照合します。
センサーに触れなくても、カメラで撮影するだけで認証できるため、非接触で衛生的です。また。カメラに顔を向けるだけでよいので、認証される側に心理的な負担をかけずに利用できる点もメリットのひとつでしょう。一方で、製品によって精度に差があり、メガネやマスクを着用すると認証できないものや、顔の経年変化により本人であっても認証されないものもあります。導入する場合は、製品ごとの特徴を確認し、自社の運用ニーズに合致するかどうか比較検討することをおすすめします。
マスクを着用しても顔認証が可能な製品の例としては、NECソリューションイノベータ株式会社が提供する、顔認証パッケージソフトウェアの「Bio-IDiom KAOATO」が挙げられます。
Bio-IDiom KAOATOでは入室時に顔認証を行い、不正入室の防止や非接触での扉開錠を実現します。業界トップクラスの顔認証エンジンを搭載し、高い認証精度を実現した顔認証パッケージソフトウェアです。
指紋・掌紋認証
生体認証の中でも、最も早くから実用化されたものが「指紋認証」です。指紋とは、指先に浮かぶ指紋線によってできる紋様を指し、一人ひとり、また指によって紋様が異なります。加齢による変化がない点を理由に、19世紀頃から犯罪記録の管理などに利用されてきました。やがて技術革新が進み、システムの小型化・低価格化が普及したことから、現在ではパソコンやスマートフォンなどの個人が利用する機器でも採用されています。
事前に登録した指紋データから、紋様の特徴点を抽出して保存し、認証の際にはセンサーが取得した指紋情報と照合します。導入コストが比較的低価格である上、認証精度の高さが評価され、店舗でのカードレス決済サービスとしても採用され始めている状況です。一方で、読み取り側のセンサーが汚れや傷などによる認証エラーや、冬季の天候により手指が乾燥している、入浴後で手指がふやけている、などの状態変化により、認識率が低下する可能性がある点に留意しなければなりません。
「掌紋認証」とは、指紋の代わりに手のひら全体の紋様(筋模様)を用いた認証方式です。指紋よりも読み取り範囲が大きくなるため、センサーは大型のものを用意する必要があります。
静脈認証
「静脈認証」とは、手の甲や指などを通る静脈のパターンを用いて認証する方式です。動脈よりも皮膚に近い場所を流れる静脈から、血液内のヘモグロビンが赤外線の光を吸収して黒く映る特性を活かしています。事前に登録した静脈情報から分布パターンを抽出し、認証の際には赤外線センサーなどで静脈を読み取って照合します。認証精度の高さに期待できますが、それに伴って膨大な導入コストがかかる点が課題です。
音声認証
「音声認証」とは、人間の声を分析して認証する方式です。声は発声器官の形状や大きさ、調音など、一人ひとり異なる特徴を持っていることから、認証の情報として用いられます。音声認識を行うには、一般的なパソコンとマイクで十分処理ができるので、導入が容易である点がメリットとして挙げられます。一方、静脈認証などと比較して、認証精度が劣る点や録音によるなりすましが可能な点には留意すべきでしょう。認証精度の問題を解決する方法のひとつとして、多要素認証の導入がおすすめです。
虹彩認証
「虹彩認証」とは、目の虹彩を用いて認証する方式です。虹彩(アイリス)は、黒目のうち瞳孔を除いたドーナツ状の部分を指します。虹彩の紋様は一人ひとり、また左右の目で異なる点に加えて、生後数年で紋様の成長が止まった後は変化しないため、認証情報として有利な要素です。生体認証の中で、最も認証精度が高く偽造が困難である点が強みですが、システムの導入コストに懸念を抱くかもしれません。
DNA認証
「DNA認証」とは、人間が持つDNAの塩基配列が一人ひとり異なる特性を用いた認証方式です。DNAは、犯罪捜査などでも鑑定材料に採用されるなど、正確な本人を特定する要素として広く知られています。他の生体認証方式では、あらかじめ認証する情報を分析して特徴量を抽出し、パターンマッチングを行います。しかし、DNAの場合は直接照合できる点が大きな特長です。
事前に口腔内などから細胞を採取し、そこからDNAを抽出・解析して、識別情報となる「DNA-ID」を生成します。認証する際には、個人のDNA情報を解析して、同じDNA-IDを生成できれば、同一人物であると判断する仕組みです。認証精度が非常に高い点がメリットですが、膨大な時間とコストがかかるため、現時点では特別な用途のみに利用されています。
生体認証を導入するメリット
従来、利用されてきたID・パスワードやICカードなどの認証方式と比較すると、生体認証には多くのメリットがあります。以下より、生体認証を導入するメリットとして、セキュリティの堅牢性や利便性の高さ、照合のスピードについて解説します。
セキュリティ強度が高い
認証において、誤って他人を本人として受け入れてしまう確率を「他人受入率(False Acceptance Rate:FAR)」と呼び、生体認証では、高度なセキュリティによるFARの低さに期待できます。また、パスワードとは異なり、仮に情報が漏えいしたとしてもなりすましが困難なので、不正アクセスなどのリスク軽減も特筆すべきポイントです。
ユーザーの利便性が高い
生体情報には、誰もが持っている「普遍性」、本人以外は同じ特徴を持たない「唯一性」、経年劣化せず一生変化しない「永続性」を特徴として備えています。したがって、認証する際にICカードなどの物理媒体を携帯したり、ID・パスワードなどの情報を入力・管理したりする必要がありません。複雑な操作もなく、多くが瞬時に認証が完了する点により、利便性の高さが特長です。
本人確認を素早くできる
生体認証では、事前に照合に必要な特徴量などの情報を分析・登録しておくため、認証にかかる時間を短縮できます。例えば、入退館時における顔認証の場合、カメラの前を通る際に顔を向けるだけで済むので、混雑せずにスムーズな認証が可能です。
生体認証における課題
生体認証は、他の認証方式と比較して、多くのメリットを得られる一方、個人情報である点への配慮や状況により、生体情報が変化した場合の対応など、生体認証特有の課題を解決しなければなりません。また、完全になりすましを防げない点も、留意点として理解しておきましょう。
個人情報として慎重に扱う必要がある
指紋やDNAなどの生体情報は、それだけで本人を特定できる個人情報に該当します。加えて、一生変化しない情報であることから、もし漏えいしてしまうと、大きなトラブルにつながってしまいます。それゆえに、システムに情報を保存する際には暗号化など厳格な管理が必要です。また、人によっては、生体情報をシステムに記録して利用する点に対し、プライバシーの観点から不信感や拒否感を示す人もいます。データの利用目的はもちろん、システムに保存されるのは生体情報そのものではなく、データの照合に用いられる特徴量である点など、ユーザーの不安を取り除くために、事前の適切な情報発信も行うべきです。
完全に他者が悪用できないわけではない
生体情報の盗難や偽造は極めて困難ですが、指紋や音声などは他人による入手が可能で、なりすまされる可能性は十分にあり得ます。過去には、ゼラチンで指紋を再現した偽の指で指紋認証が突破された例があるほか、高解像度の写真から指紋情報を再現すれば、指紋認証を突破できるリスクも考えられると、セキュリティ専門家から指摘されているほどです。その上、音声認証でもシステムによってはなりすましが可能であったり、一卵性の双子なら誤認証されるリスクがあったりするケースも知られています。
企業で生体認証システムを導入する際には、生体認証による安全性を過信しないほか、システムによっては温度など生体情報以外の情報を用いて、なりすましを防ぐAI機能を搭載しているものもそろっているので、それも踏まえてシステムを比較検討するとよいです。また、生体認証は身体の情報そのものを用いる方式であるため、万が一、生体情報が盗難に遭ってしまった場合、パスワードのように、認証情報の即時変更は困難である点にも注意しましょう。
生体情報が変化した時の対処が必要
生体情報は前述した通り、経年劣化しない永続性が特徴ですが、条件によっては認識率が低下します。例えば、顔認証の場合は整形や加齢、メガネやマスクの有無、光の加減によって認識率が変化したり、指紋認証の場合は乾燥や摩耗などが影響したりするケースです。
したがって、正しく認証できなかった場合に備えて、「顔認証不可の場合はPINコードで認証する」といった、追加で別の認証方式を用意しておくなど、対策を講ずると無難かもしれません。
まとめ
顔や指紋、静脈など、本人の身体情報を用いた認証を生体認証と呼びます。認証精度が高く便利な高度技術であるため、単体だけではなく、パスワード認証などと組み合わせた多要素認証として導入するケースも増加しています。生体認証で用いられる情報にはさまざまなものがありますが、厳密に管理すべき個人情報である点や、他の認証方式と比較すると膨大なコストがかかる点などの課題も出てきます。企業がセキュリティ対策として生体認証の導入を検討する際には、認証精度やコストに加え、利便性や運用性などを考慮して、導入方法やシステムの比較検討が重要です。
例えば、建物の入退室管理の場合、限られた人だけが許可される高い機密性よりも、多くの人がスムーズな本人確認により入退室できる利便性や低コストが重視されます。このようなシーンにおいては、認証用の機器としてカメラを導入する手軽さと、非接触で瞬時に認証可能な利便性を持ち合わせた、認証精度も比較的高い顔認証がおすすめです。
NECグループのNECソリューションイノベータ株式会社では、顔認証パッケージソフトウェアの「Bio-IDiom KAOATO」を販売しています。10年以上培った開発でのノウハウを活かし、顔写真による偽造防止や複数人の同時認証、通信障害発生時の継続稼働など、実運用で求められる多数の機能を搭載している点が特徴です。使い勝手の良さや管理者における利便性の高さが評価され、海外を含め1,500以上の施設に、入退室・来客管理システムとして導入実績があります。
入退室管理で顔認証が選ばれている理由や、中でもBio-IDiom KAOATOが何故選ばれているのかをこちらで詳しく説明しております。是非ご覧ください。
顔認証技術で厚い信頼を誇るNECグループが開発した「Bio-IDiom KAOATO」を、選択肢のひとつに加えて検討してみてください。
Bio-IDiom KAOATOでは入室時に顔認証を行い、不正入室の防止や非接触での扉開錠を実現します。業界トップクラスの顔認証エンジンを搭載し、高い認証精度を実現した顔認証パッケージソフトウェアです。
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Bio-IDiom KAOATO「Bio-IDiom KAOATO」はあらかじめデータベースに登録した人物の顔画像と、カメラが捉えた人物の顔画像を高速・高精度に自動照合します。世界No.1※評価の顔認証エンジンを搭載した顔認証パッケージソフトウェアです。入退室管理・本人確認などの用途などで多く導入いただいております。
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FieldAnalyst「FieldAnalyst」は、画像から自動で人物・顔を検出し、性別/年齢/マスク装着有無などを推定する画像認識技術を活用した製品です。建物やイベント会場などで入退場数の流れを把握することが可能です。
※米国国立標準技術研究所(NIST)による顔認証技術の性能評価で複数回の第1位を獲得
NISTによる評価結果は米国政府による特定のシステム、製品、サービス、企業を推奨するものではありません。